心理的安全性の高い組織と、ただのぬるま湯組織の違いは何か?
ここ数年よく聞くようになった言葉に「心理的安全性」があります。
「うちの会社は心理的安全性が高いor低い」
「心理的安全性の高い組織にしたい」
「離職の原因は心理的安全性の低さだ」
などなど、多くの場面で聞く言葉ですが、ちょっと言葉の意味が勘違いされていないか?と思うこともあります。
心理的安全性が高い=居心地が良い?
心理的安全性が有名なったのはグーグルのプロジェクトアリストテレスという活動の中で、効果的なチームに重要な要素として「心理的安全性が非常に重要」と言われたことによります。
ただ、心理的安全性とは必ずしも誰もが居心地の良い組織とは限りません。
心理的安全性の定義を確認してみる
心理的安全性をはじめに提唱したエドモンソン氏は心理的安全性を
「対人関係においてリスクのある行動をしてもこのチームでは安全であるという、チームメンバーによって共有された考え」
と定義しています。
また、心理的安全性が高いかどうかを調べるために以下の7つの質問があると言っています。
1.チームの中でミスをすると、たいてい非難される。
2.チームのメンバーは、課題や難しい問題を指摘し合える。
3.チームのメンバーは、自分と異なるということを理由に他者を拒絶することがある。
4.チームに対してリスクのある行動をしても安全である。
5.チームの他のメンバーに助けを求めることは難しい。
6.チームメンバーは誰も、自分の仕事を意図的におとしめるような行動をしない。
7.チームメンバーと仕事をするとき、自分のスキルと才能が尊重され、活かされていると感じる。
質問の中には「課題や難しい問題を指摘し合える「リスクのある行動をしても安全」などチャレンジを後押しする姿勢も含まれています。
心理的安全性は成果を出すためという考え方が根本
また、そもそも心理的安全性が重要視されるのは「効果的なチームに必要な要素」だからです。
そして、効果的なチームとは高い成果を出せるチームでもあるのです。
成果は出せないけど、みんな仲が良いよねという組織は心理的安全性の高い組織とは言えません。それはただのなれ合いやぬるま湯につかった組織です。
たまに「成果を出さなくても叱られることがない組織」を心理的安全性の高い組織と思っている人もいますが、当然そんなわけはありません。
心理的安全性というとチームメンバーの関係性に注目がいきがちですが、関係性+チームの成果という観点で考えることが大切だと思うのです。
心理的安全性については動画でも解説しています。
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こちらの記事はカイラボのメルマガVol.387(2020年12月9日発行)のコラムの内容を一部編集したものです。
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