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文系・一人会社の私がスマホアプリをつくった理由

「こんなアプリがあったら便利なのになぁ」とか「こういうアプリ開発できたら儲かって自分もイケイケのIT社長になれるかも?」なんて妄想をしたことがある人、少なくないと思います。

多くの人は妄想で終わるアプリ開発を私はやってしまいました。しかも借金までつくって。

しかも私はアプリ開発なんてやったこともなければ、ITのこともよくわかっていないような人間です。社会人としてのキャリアもコンサルタント、営業、マネジメントの経験しかなくIT業界はド素人です。コードなんて書けるわけもありません。

そんな私が採用動画制作アプリ Hinome をつくった理由をまとめました。

どんなアプリをつくったのか 採用動画制作アプリHinome とは

はじめに、簡単に私がつくったアプリについてご紹介します。

採用動画制作アプリ Hinome は、スマホ一台で採用サイトに掲載するような社員インタビュー動画が簡単につくれるアプリです。ナビサイトだけでは採用が難しくなっていると言われる中、多くの企業が自社の魅力を伝えようと動画による会社紹介、社員紹介をスタートしています。Hinomeはこれから採用動画を作成しようという企業の方につかっていただきたいアプリです。

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他にもアプリについて書きたいことは山ほどあるのですが、書きすぎるとただのアプリの宣伝になってしまうので、説明したい気持ちをグッとおさえて本題に入ります。(Hinomeについては公式サイトをご覧ください!)

文系・一人会社の私が借金をしてまでスマホアプリをつくった理由はざっくり分けると5つです。

理由1 一人会社の限界を感じた

2012年3月に独立し、最初は全然仕事がなくて極貧生活でしたが、2015年くらいからは徐々に安定して仕事をいただけるようになり、2017年からは独立当初に目指していた早期離職防止コンサルティングだけでも食っていけるようになりました。

いわゆる一人会社ですが、まぁそれなりに仕事生活は充実していました。一人会社では自分が商品です。仕事は井上という個人に対して来るので、ちょっと気持ち良いんですよ。自分は組織に頼らず自分の力だけで勝負してるぞ!みたいな。

でも、自分が商品ってことは商品の広がりにも提供できる範囲にも限界があります。

私の会社、カイラボの理念である「働くすべての人が生きがい働きがいを感じられる社会の実現」を目指した時、一人会社では難しい。自分以外の商品が必要だと思ったのです。

理由2 自分の会社を世界一働きがいのある会社にしたかった

先ほども書いたように、私は会社の理念を「働くすべての人が生きがい、働きがいを感じられる社会の実現」としています。これは起業した当初から変わっていません。

こんな理念を掲げているのであれば、自分の会社も一人会社ではなくて社員がいて、その社員が働きがいを持って働いている状態を目指すべきではないのか?この疑問はずっと自分の中にありました。

今までは目の前のことに必死過ぎて自分自身の疑問に正面から向き合ってきませんでした。ある程度仕事が安定してきて、やっぱり自分が目指したいところが見えてきたのです。

理由3 わかりやすい(売りやすい)商品が欲しかった

コンサルティングというのは商品として非常にわかりにくいものです。「コンサルタントなんて口だけ」と思っている人も少なくないでしょう。また「コンサルタントって言ってるけど、結局はアウトソーシングでしょ」と思っている人もいます。

わかりにくい商品というのは売りにくいのです。起業当初から早期離職防止コンサルティングというものすごくわかりにくいものを商品としてきたため、私はとにかくわかりやすい商品がほしかったのです。

わかりやすい商品とは何か?と言えば「お客さんにとって『これを買えば、こんな悩みが解決できる』ってもの」です。

採用動画制作アプリというのは、採用動画をつくりたいけど予算的につくれない、つくり方がわからないという方にとっては「わかりやすい商品」になるだろうと踏んだわけです。

実際には、市場規模把握や顧客ニーズの把握などももちろんやっていますが、基本的には「お客さんにとってわかりやすい商品をラインナップに加えたい」というのが大きな理由です。

理由4 現状維持が怖かった

新規事業にはリスクが伴います。

まして、今回の私の場合は政策金融公庫から借入もしています。今までも少額の借入は経験がありましたが、今回は私にとっては文字通り「桁がちう」借入れです。

確かに借金を背負うというのはリスクではありますが、私にとっては現状維持の方が大きなリスクです。一人会社では自分自身が商品のですから、自分が成長しなければ、商品の価値が落ちていくわけです。だから現状維持が怖かったんです。

借金をするリスクと現状維持のリスクを天秤にかけたとき、私の中では借金のリスクの方が小さいと判断しました。他の人からみれば無謀な挑戦かもしれません。それでも、最後は自分の判断に賭けました。

理由5 思いついた以上、とにかくやってみたかった

ここまで色々と理由を書き連ねてきましたが、正直、最後はこの一言につきます。

「だってやってみたかったんだもん」

自分で思いついて、コレいい!いける!と思ったらやるしかないですよね。

もしかしたら失敗するかもしれない。下手なことに手を出さなければ、今のままでも充実した生活ができるかもしれない。そんな考えが頭によぎったのも事実です。

でも、やっぱりやってみたかったんです。

やってみたいことをやってみる。それでダメだったらその時考える。そういう行き当たりばったりでこれまで三十数年間生きてきたので、今さら変えられませんでした。

文系でコードも書けない私がどうやってスマホアプリをつくったのか?

理由はわかったけど、どうやってスマホアプリつくったの?と思う方もいるかもしれません。

詳細は後日書きますが、ざっくり言うと、

1.東京都制度融資を活用して借入

2.ビジネスマッチングアプリでアプリ開発してくれそうな人に話しまくる

3.マッチングアプリで知り合った方へ依頼

こんな流れです。

2019年8月に無事にリリースしおり、2020年春頃にさらにパワーアップ予定です。

ロジックも大切だけど、やってみたい気持ち優先でもなんとかなる(と信じてる。信じたい。)

自分で書いていて気付きましたが、私の場合はあんまりロジックで突き詰めて「この商品なら当たるから」という考えで開発していません。

金融機関へ提出する事業計画には当然、市場規模、顧客ニーズ、自社の強みと弱み、競合分析なども記載していますが、それは「このアプリが利益を生む理由」であって「アプリをつくった理由」ではありません。

ロジックは大切です。ロジックなしで感情だけで突き進んで成果を出せる人は一握りの天才だけだと思います。でも、何かをやってみたい理由にロジックを強引にくっつけても面白くありません。

やってみたいからやる!

それでいいじゃんと思うし、それでできると信じたいのです。(うまくいくかどうかはこの後のHinomeの展開を見守ってください)




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