私の正体――アスペルガー症候群当事者の手記

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記事

著書を出版して4年経って収入が0円という話

私には著書があります。母との共著です。

この本は出版当時から現在まで、一度も私の収入になったことがありません。つまり現時点では原稿料0円、印税0円です。

なぜかというと、企画出版だったからです。

「本を出版したら儲かるんでしょう?」と思っている方、「ブログ書籍化を目指している」とお考えの方向けに、出版の裏話を書いてみました。

企画出版とは何か

企画出版とは、著者側から出版社に企画と原稿を

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第三章 診断を受けて(同人誌未収録)

(第三章 目次)

一 学業と私:学業に現れる私の特性

二 記憶の特性:忘れる能力がない、フラッシュバックを起こす、記憶はビデオ状

三 分厚い透明な壁:周囲の人たちとの間に感じる距離感

四 大学院生時代:復学、クローズでの就職活動、学業と研究の難航、単位取得退学、内定取り消し

五 就職活動、再び:オープンでの就職活動の紆余曲折から採用まで

 アスペルガー症候群という診断名は、私にも母にも

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第二章 人生の底で見た光明

(第二章 目次)

一 大学生時代前半:インターネット漬けの日々の始まり、2回目のホームステイ

二 転落:大学3年のときに受講したグループ学習での対人トラブル

三 人生の底:大学4年、自殺未遂等をして精神科にかかり始める

四 光明:転院からアスペルガー症候群確定診断まで

一 大学生時代前半

 通うことになった大学に合格したのは、三月上旬だった。当初受験を希望していた大学に未練があり、先に

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第一章 「普通」のつもりだった半生

(第一章 目次)

一 幼児期:幼少の頃の聴覚過敏、痛覚過敏などの特徴的なエピソード

二 小学生時代:登校拒否気味の日々、表情の誤解、職員室登校

三 中学生時代:悪化するいじめ、人生の転機その1

四 高校生時代:初めての親友、大学教授との出会い、人生の転機その2

 ここで、まず用語の説明をしておく。

 自閉症スペクトラムとは、自閉症の連続体という意味である。自閉症には、知的障害を伴うもの

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序章 「察する」という能力

私が高校生の頃、母と私は、よくこんな会話をしていた。

「お弁当作るのは大変だ、すごく大変だ」

「そんなに大変ならやめればいいのに」

 前者は母の発言、後者は私の発言。こんなことを言ったら喧嘩になって当たり前だと思われるかもしれないが、私は全く悪意なく、むしろ母を気づかうつもりでそう言っていた。

 高校時代、私は毎日母に弁当を作ってもらっていた。私が家を出る時間が朝七時頃、起床は朝六時頃だっ

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