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こんなところにも

週末、香港に行ってきた。コロナ前以来5年ぶりだ。
初めての海外一人旅は香港だったためか、いつも帰ってきたような気分になる。大好きな街だ。
コロナ禍の最中、香港は中国に追従してゼロコロナ政策を敷き、厳しい水際対策とロックダウンを行っていた期間が長かったと、現地の同僚から聞いていた。改めて久しぶりに訪れたところ、スーパーもコンビニエンスストアもドラッグストアも日本製品だらけになっていたが、これもコロナ禍の名残のようだ。

香港の人々は、意外なことに日本贔屓が多いそうだ。多くの人はしばしば日本に観光旅行をし、日本の環境や食事に馴染みがある。コロナ禍で海外渡航が難しかった間、日本製品への思いは大きな需要となり、供給を生んだ。香港人の日本欲を満たすために日系飲食店も多く進出し、店舗の棚は日本製品が並んだ。それがそのまま定着し、現在に至るようだ。
香港は半島の先端と小さな島だけの土地なので、大規模な製造はしていない。外資系企業も営業拠点があるのみだろう。消費地なのだ。食品などパッケージングされた製品というのは、大抵輸入している。九龍半島の根本はすぐ中国なので、中国製が占めていても良さそうだったが、スーパーの棚は日本製品が圧倒的に多いように思えた。あるいは、台湾製品だ。日本の製品が愛されていることは嬉しいが、日本人が買い物をするには「なぜ香港に来てまで…」という思いが多少ある。「香港ならでは」が意外と少なかった。
そんな中で買い集めたのが、これらだ。

香港みやげ

「保心安膏」はメンソレータムやタイガーバームのような清涼感のあるバームで、シナモンの香りが強い。大変小さなジャーに入っているので、小さいポーチに入れて持ち歩くのにちょうどいい。乗り物酔いの嗅ぎ薬としても重宝するので、香港に行くたびにたくさん買ってきてばら撒き土産にしている。自分用には、飛行機が揺れた時のためにパスポートケースのポケットに入れている。
箱に入っているのは、香港の半島と島を結ぶスターフェリーと、香港といえばの二階建て路面電車のフィギュアだ。プラスチック製かと思っていたが、開けてみたらトミカのような合金製でしっかりした作りだった。

スターフェリーのフィギュア。前後に同じように進めるので港で回転する必要がない。

グリーンのパッケージは、ウェットティッシュの小さなパック。ポケットに入れるのにちょうどいい。左側には、生姜飴もある。古式ゆかしいデザインで、なんだか効きそうだ。

80〜90年代に香港映画が大流行したが、その名残のような古い建物や鉛筆のように細いマンションが立ち並ぶ下町の風景がまだ残っている。特に、香港島の上環〜西環と呼ばれるエリアが昔ながらの乾物屋や八百屋などの小売店が並び風情があるので、好んでこの界隈でホテルを取っている。老舗の飲茶のお店も、場所を変えて復活していた。

飲茶の老舗 蓮香樓。ワゴンが巡回する昔ながらのスタイルだ。
二階建てのトラムに乗って街を巡るのも楽しい
ホテルの窓からは、周囲のマンションが立ち並ぶ様が見られる。
乾物屋街には干した海産物が並ぶ
道教のお供物。紙でできていて、燃やして死者に届ける。
半島から見た、香港島の夜景。早い時間の方が残業してる人が多くてオフィスの明かりが多い。

久しぶりの香港は、相変わらず人が活発に行き交い大きな声でおしゃべりをしていて、元気な街だった。

このところ台湾にばかり行っていたが、久しぶりの香港はやはり良かった。またしばしば訪れたい。

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