同じ釜のメシを食う
三連休に海外に行って、帰国したら秋になっていた。
こんなふうに、あっさり夏は終わるのか。
この夏は、長くて暑かった。
みんなで暑い暑いといいながら、いろんなメンツと飲みに行った。海外赴任する同僚を何人か見送り、絶対遊びに行くからねと約束したり、長年共に働いた戦友たちと、改めて来し方を懐かしんだり。一緒にごはんを食べて、お酒を飲んだ。
そんな仲間がいるのは、幸せなことだ。
昨今では、転職を前提としたキャリア形成を考える人も多いだろう。私は、大学院を修了して経済的に自立せねばと特によく考えずに入社した小さな会社が、あれよあれよという間に成長拡大し、今ではプライム上場企業になった。自分の預かり知らぬところでいい会社になっちゃったな、というのが正直なところだが、その間にも多くの人が入って辞めていった。その中でも、リーマンショックやコロナ禍を共になんとか乗り越えた仲間と、共に生きてきたという想いがある。
文字通り、苦楽を共にしてきた。そう思えるようになったのは、最近のことかもしれない。それまでは、あまり社内の付き合いは良い方ではなかったが、ふと「こんな絆が他にあるか」と思うようになった。
職場の同僚としてはじまったが、これはもう友達と言って良い間柄だろう。人生の多くの時間を、同じ空間で過ごしてきたのだ。
そんなふうに思える職場であることは、とても幸せなことなのかもしれない。