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雑記 495 天王星食、442年ぶり、そして4000年ぶり

11月8日、午後6時を少し回ったところで、娘から「月が欠け始めたね」とLINEがあった。
大急ぎで外に出ると、
おお〜〜、本当に左端がぼんやりとして、欠け始めている。

何でも8日の月蝕は、とても特別なものだという。
皆既月蝕と惑星蝕が、同時に起こるのは、442年ぶり。
前回は1580年だったと言う。そして、次回は322年後の2344年の土星食と予想され、

この世をば 我が世とぞ思ふ 望月の 欠けたる ことも なしと思へば

と満月を詠んだ藤原道長も、
明治の文豪、鷗外も漱石も、
もちろんイエスキリストも。

誰も見たことのない天王星食だと言う。
先のことは、もちろん、322年なんて、どんな長生きな人でも不可能。

その惑星食の中でも、月蝕中に、天王星が月の裏側に入るのは、4000年ぶりのこと、と計算した方がいる。4000年!
ピラミッドが盛んに造られた頃に一度あったと言うことなのか。  
人間は自分の生きてきた年月以上の月日は、現実味を持って体感できないが……。

日蝕と違い、月蝕はショータイムが長い。
何度か家に戻り、また、外に出て、刻々と欠けていく月を見た。いつもと違う月の様を見ると、撮影したくなるものだが、暗い中、空の高みにかかる欠けた月にスマホを向けても、なかなか上手くいかない。
いつもは便利に使って、
iPhone13、カメラ機能が凄いのよ!
と言っているくせに、
役に立たないカメラね、
と。
そんな天体を写すには、三脚は必須だし、月撮り、星撮り、などのアプリを入れているくせに、それもせず、映像のボヤけに舌打ちするなど、自分も勝手なものだと思う。

上の写真は、お隣りのご主人が、
スマホでは限界がある、
と言って、デジカメを取りに帰り、三脚に固定して写したもの。

少しでも鮮明にならないかと、環七の歩道橋に登ってみたけれど、月との距離が何メートル近づくとしても、大差ないこと思い当たって、自分を笑う。
三脚を取りに帰る労力を惜しんではいけなかった。

左の下にある限りなく小さいポッチが、天王星
天王星が、今まさに月の裏側に入ろうとする瞬間

8日の天体ショーは、詳しくはLINEニュースによれば、以下のようなことである。

満月がいかに美しいとしても、月の光を浴びるのはあまり良くないよ、
特に月蝕の時は、身体に悪い影響があるよ、

と言われているのは知っているけれど、
4000年ぶりの天王星食、
442年ぶりの、月蝕と惑星食のコラボレーション、
体験しない手はない。
人間の寿命を司る死神が、私の蝋燭の炎を吹き消そうと、空気を吸い込み、頬を膨らましている、そんな時に。

9時頃、月見の人がいなくなった後の、まだ赤い月
真夜中1時過ぎの普通に戻った月

夜中になり、何事もなかったかのように、月は照る。縄文時代の人達さえ、同時代の人と言って構わない近親間を覚え、稀有な体験をさせてもらった。

いつもなら、
11月の満月は、アメリカ先住民の呼び名では、ビーバームーンと呼ばれており、
と説明することになるのだが、
今はアメリカ先住民も、縄文時代の民も、ひっくるめて、人類、という仲間として、親しみを覚える。

そんな月夜を体験しても、自分は何ひとつ変わらないで、今日を迎えているが、
8日を境に、地球は大きく変わるだろう。

世界で行われている様々な戦いもアメリカの行く末も、昨日を境に変わる。
ずっと待っていた。
日にちが変わる少し前、
エブリン•ロスチャイルドが亡くなった。

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