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陰陽五行中医薬膳

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薬膳・中医学の基本となる陰陽論や五行論を、やわるしすの目線で解説しています。冬に出す本の下書きとして書いていますので、ご意見ご感想いただけると嬉しいです。本になる際に反映させてい…
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2020年5月の記事一覧

腎について

腎について

腎のはたらき
気を納める/津液を管理する/先天の精の入れ物/命門の府

命というものに一番関わりが強いのが、腎です。
人間は腎の気を分けて、男女のそれぞれを合わせて、次の世代を作り出します。その合わせてもらった気を、自分の腎に納めて、私たちは生まれてきたわけです。この人が生まれる際の最初の生命エネルギーである気を「先天の精」と呼びます。
これに対して、生まれてから食べ物からもらって命を繋いでいく分

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病気になる仕組み④ 七情

病気になる仕組み④ 七情

「病は気から」と言いますが、中医学ではこれが本当のことです。病気は気合いで乗り切れる、という精神論ではなく、五行論によるものです。それをここまで3回に分けて書いてきました。4つ目は最も精神論ぽく見えるお話です。

五行の表を見ると「五志」という欄があります。
木:怒
火:喜
土:思
金:悲、憂
水:恐、驚
これらの感情もエネルギーですので、気の一種です。というより、日常的に使う日本語の「気分」は感

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病気になる仕組み③ 五邪六淫

病気になる仕組み③ 五邪六淫

病気になるのは、正気と邪気の戦いで正気が負ける(邪が強い(実証)or正が弱い(虚証))ことが根本原因です。(→参照①)そして、何かが余ってしまったり(実)ポンプ機能が弱ったり(虚)して滞りが出来ても病気になります。(→参照②)
邪気というのは、五行の表に出てくる「気」(やわるしすでは天の気と言い表します)がメインです。種類は「風・暑・湿・燥・寒」の5つ。
五行の表に出てくる時は「気」と呼ばれていて

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