見出し画像

1ヶ月間、毎朝店頭で白湯配りを行ってみた話(結果と考察)

(※このnoteは記事全体の95%を無料でお読みいただけます)

こんにちは、「やってこ!シンカイ」店長のナカノです。
11月8日から12月8日の1ヶ月間、シンカイでは毎朝白湯配りを行ってきました。

私たちはなぜ白湯を配ったのか?白湯を配ってどんな効果があったのか?この記事にまとめたいと思います。

▼白湯配りを始めた頃に書いた記事もあります。

❏シンカイという場所

白湯の話に進む前に、まずはシンカイのことについて少し書いていこうと思います。「やってこ!シンカイ(通称:シンカイ)」は、善光寺徒歩10分の場所に今年6月8日にオープンしたお店です。1Fはセレクトショップ、2Fはイベントスペースとして稼働しています。築120年、1970年代から金物店として使われていたこの建物は、昭和からタイムスリップしてきたかのようなレトロな雰囲気を醸し出しています。

シンカイでは「ナナメの関係性をつくる」ことを、お店のひとつの目標に掲げています(他にもいくつかお店の軸がありますが、今回は割愛します)。高校生が近所のおばあちゃんから野沢菜の漬け方を教わったり、大学生が小学生の宿題を見てあげたり、逆に小学生が大学生の悩みを聞いたり。

シンカイ=知恵や経験を共有し、年齢関係なく、フラットに意見を交わせる場所

を目指しています。

また、私個人では、シンカイで子供を産み、たくさんの人から愛情を注いで育てたいという強い願望(もはや本能かもしれない)があります。多くの人が集まり、交流が生まれるシンカイで子育てをしたら、子供がきっと健やかに育つ!という確信があります。もしかしたら同じく子育てを迎えるお母さんたちにとってもよい働きがあるかもしれません。

❏シンカイの客層

実際にシンカイのお客さんの層を見てみると、長野市内と市外(県内外問わず)で半々くらい。市内から来てくれるお客さんの年齢層は、10代〜70代と幅広いです。ボリュームゾーンは30代前半〜40代のファミリーとカップル(夫婦)。善光寺に向かう途中に、たまたま見つけて立ち寄ってくださる方が多いです(その次に、Instagramを見て気になる商品のある方が多いかも)。
また、シンカイの周りに暮らすじいちゃんばあちゃんがふらっと立ち寄ってくれることもあります(これは、お店を開く前にシンカイで約7年間シェアハウスをしていた隆史さんをはじめとする元・信州大学の学生たちのご近所付き合いの賜物)。

市外から来てくれるお客さんも、ボリュームゾーンは市内と同様です。やはり、善光寺参りの道すがら立ち寄ってくれる方が多いです。もし善光寺がなかったらシンカイに来る人も少ないのかな、と考えると、観光名所近くのロケーションはラッキーなのかもしれません。

▲同日に鹿児島と群馬から知り合いが遊びに来るお祭りのような日も2、3ヶ月に1度ある

また、シンカイの近隣(チャリと徒歩圏内)には高校が3つと大学が2つ、小中学校もいくつかあります。そのため朝夕、店の前を通って学校へ向かう子たちが多くいます。学校帰りにシンカイに立ち寄ってくれたら・・・!と思っているのですが、チラリと覗いてなかなか足を踏み入れる子はいません。唯一来店してくれた子は、Instagramでシンカイを知ってくれた高校2年生の女の子。シンカイのような古民家や古い町並みに魅力を感じ、街歩きをすることが好きなのだとか。お店の外から高校生が「友達のプレゼント買うならいいかもね」「インスタで見たことある」と会話する声がよく聞こえてくるのですが、足を踏み入れるには至らないのが現状です(「よかったら見ていってね」と声がけすることもあるのですが、入ってくれる子はほぼいないのです)。

❏白湯配りのきっかけ

SNSでの発信は毎日行っていますが、イマイチ10代〜20代前半のお客さんの人数は増えず。「長野市を中心に広い世代にシンカイに足を運んでもらいたい!」と様々な人に相談をした中で、ある飲み会の席で出たアイデアが「毎朝シンカイ前で白湯を配ること」です。提案されるやいなや「明日からやります!」と宣言。

・すぐに始められる(翌日から実施しました)
・低コストで始められる(かかるのはガス代、水道代、紙コップ代)
・なんだか楽しそう(店の前を通る人の反応にワクワクした)

飲み会の帰り道、「明日からやるぞ〜!」とドラッグストアで試飲用紙コップ(普通の紙コップの半分くらいの大きさ)を購入。本当に翌日の朝から1ヶ月間の白湯配りが始まりました。

❏白湯配りの様子

白湯配りを行う上で、考えたのは実施時間。
先程述べた通り、シンカイの前は小学校〜大学生の通学路になっています。現在までシンカイの客層として薄い「高校生」をメインターゲットとし、

月曜日〜金曜日→7:30〜8:30
土日祝日→8:00〜9:00

この時間帯で実施することにしました。

肝心の白湯配りの方法、これは至ってシンプルです。
台所でお湯を沸かす→できた白湯を紙コップに入れて配る
ほら、めっちゃ簡単。普段圧倒的に三日坊主な私なので、毎日続けられる方法を考えなるべる工数を減らすことを大切にしました(準備・後片付けが大変だと絶対続かないと思った)。また運良く、11月からシンカイには3人のインターン生が来ていたので彼、彼女らの力も借りることに(全面的に協力してくれてありがとう!)。そして、11月9日から12月10日まで、1ヶ月間1日も欠かすことなく白湯配りを続けました。

また、記録も忘れずとることにしました。iPhoneを使って白湯配りの様子をタイムラプスで撮影すると共に、目標人数を設定し、どれくらいの人が受け取っているのか数値化を行いました(白湯を受け取ってくれた人数/シンカイ前を通った人数)。



❏白湯を配った成果は?

では、実際白湯を配ることでどんな成果があったのか(これが一番重要)。

結果として、
・複数の地元メディアに取り上げられた(これが結構大きい)
・足を運んでくれる客層が少し広がった(気がする)
こんなことが起こりました。それぞれ、もう少し詳しく説明しますね。

ーーー

・複数の地元メディアに取り上げられた

まずは、白湯配りを行ったことでドカッとメディア露出が増えました。具体的に、以下のメディア、番組に取り上げていただきました。

・新聞取材1件 
 ー毎日新聞(地域面)『人ふでがき』(2018年11月26日発行)
・ラジオ出演1件
 ーFM長野『ラジモ!』内『ジモトーク』(2018年11月28日放送回)
・テレビ取材2件
 ーNBS(長野放送)『PRIME news みんなの信州』(2018年12月6日放送回)
 ーSBC(信越放送)『エコロジー最前線』(2019年1月5日放送予定)

新聞、テレビ取材1件に関しては、プレスリリースから(「白湯配りをはじめる」旨のプレスリリースを出しました)。ラジオ出演とテレビ取材もう1件は、前回書いたnoteの記事とSNSでの発信がきっかけで連絡をもらいました。
なお、SBC(信越放送)『エコロジー最前線』は2019年1月5日放送予定なので、長野県在住の方はぜひご覧ください!10分ほどの番組でまるっとシンカイを紹介していただくことになっています。

・足を運んでくれる客層が少し広がった(気がする)

メディア露出が増えたことで、近所の方だけでなく長野市内のシニア層がふらりと遊びに来てくれることが増えました。
メインターゲットである高校生は、土日に顔を出してくれる子が増えた気はしています(当社比115%くらい)。どかんと大きな変化があったというよりも、ちらほら見かける回数が増えたという感覚。
ただ、12月1日に開催したイベント「おてんばマーケット」では高校生の姿がかなり多かったです(当社比150%くらい)。

「シンカイはこんなお店だよ!」「こんなものが売っているよ!」というお店のわかりやすいアピールがもうちょっとできたらよかったよな・・・と振り返っています。白湯を受け取ってもらうことに必死になっちゃっていたからなぁ。ただ、今まで「通学路にある変だし怪しいお店っぽい(けどよくわからない)建物」という認識から「朝、白湯を配っているお店」に昇格はできたのではないでしょうか・・・。顔見知りの高校生が増えたことで、ひとつステップを上がったと前向きに考えています!!

▲イベントのゲストにも白湯配りを手伝ってもらうことも

❏今後白湯配りはどうなっていく?

1ヶ月に渡り行ってきた白湯配りの今後についてですが、冬季期間(2月末まで)続行していきます(しています)。

月曜日〜水曜日→7:30〜8:30
木曜日〜日曜日→17:00〜18:00

こんな日程で毎日実施しております。

もっと美味しい白湯を入れたい(方向性が変わってきてる)と、張り切って岩手県の南部鉄瓶を買ってきたり、人が集まりそう!と店内に石油ストーブを置いたりと店内の環境と設備に少しずつ変化もあるので、もうしばらく楽しんでやっていけそうです。

また、お店に遊びにきてくれた人にも白湯の提供をおこなっているので、ふらっと立ち寄ってみてくださいね。

【予告】
1月1日からは白湯と併せて、新たに◯◯を配りたいと思います!

=====

長くなってしまいましたが、ここから先は定期購読者向け(単品だと200円)に、白湯配りで行った施策や工夫を紹介していきたいと思います。興味があったら読んでみてください。

続きをみるには

残り 348字 / 2画像

¥ 200

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

服、本、雑貨など、全国の関係性ある人たちの商品を取扱うだけでなく、ナナメの関係性で人々が集う「場」を提供しています。 お問い合わせはこちら→yatteko.nagano@gmail.com