◆幕末・近代

 吉田松陰の妹、文を主人公にした歴史小説。何気に幕末から近代までを扱っています。本書については……。担当者さんと七転八倒した記憶しかありません(笑)。けれど、本書があったからこそ後に続いた小説なんかもありまして、実はわたしの年譜上、非常に大事な一作です。絶版(電子書籍はあります)。

 歌川国芳の弟子である歌川芳藤を主人公に、弟弟子たちである月岡芳年や河鍋暁斎、落合芳幾らの動向を描いた小説です。正直申し上げると、本書は今、わたしの代表作になっておりますし、本書が今後のわたしの可能性を広げてくれました。谷津矢車を読むのならまずはこの一作、です。歴史時代作家クラブ作品賞受賞作。

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