バビロンのデイライト(第1章の6)
町田はこの話を神妙な顔をして聞いていたが、それがどのように自分の仕事に結びつくのか、いまいちピンときていなかった。彼は、商工会議所のおじさんたちの誰かがつづいて口をひらくのを待っていた。しかし、そこにあるのは静寂であった。誰もしゃべらない。おじさんたちは、自分の言いたいことを言ってしまったので、すっかり満足してしまっていた。
狛江氏は、次は町田の喋る番であるということを沈黙のうちに促していた。
つまり・・・と町田は言った。私は何を協力すればよろしいのでしょうか?
「根」