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「着た着て」セットアップが5年間支持され続けている理由を製品開発側から改めて考えてみる①

こんにちは。オールユアーズの原です。今回は「着たくないのに、毎日着てしまう」セットアップ(通称着た着て)って何なのかを開発者であるぼくが改めて考えてみたいと思います。

2017年にクラウドファンディングで販売を開始し、もうすぐで丸5年が経過します。これまでに累計一万二千着以上を販売し、ALL YOURSの看板商品となりました。

開発を始めたのは2016年。その当時、いわゆる「スーツ」と呼ばれる製品は主にウール素材で作らているものが多く、カチっとしている窮屈なものが中心で、特に自宅で洗濯できるものがあまり流通していませんでした。

「きっちりと見えるのに着ていても窮屈に感じなくて、毎日着るものだから自宅でかんたんに取り扱いできるものを作ろう」

これが開発の動機でした。

実現するために生地はとても重要。(オールユアーズの製品開発は生地開発に異常に時間がかかります)、見た目はウール素材のスーツのようにフォーマルに見え、中身はスポーツウェアと同じく動きやすくて取扱いしやすいポリエステル100%生地を石川県の丸井織物株式会社さんと開発しました。(2018年以降は生地表面の起毛加工をやめて静電気の発生を抑制するためにアップデートをしています。)

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生地だけではなく、
・裏地を付けない
・肩パットを付けない
・ボタンをスナップボタンに変える

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など、窮屈さを感じるスーツ特有の縫製仕様もすべて見直し簡素化したぼくらの作り方は、本格仕様こそ正義だという概念があたりまえだったアパレル業界の人からは、本格的なスーツと比べて「邪道」だと揶揄されることもありました。

「着たくないのに、毎日着てしまう」という言葉がいつの間にか「着た着て」と略して呼ばれるようになったときには本当にうれしかったのを覚えています。

「この製品が5年間支持されているのには何か理由があるはずだし、改めて着た着てのことを開発者である僕自身がもっと知りたい」と思い、愛用してくださっている方がこの製品のどこを気に入っているのか、なぜ愛用してくれているのかを改めて見直してみたいなと思い、オンラインストアのレビューやSNSの投稿をぜんぶ見直してみました。

フォーマルだけどカジュアル

「 ちょっと太り気味なので、ジャケットを着たときに肩周りがキツいことが多いのですが、このジャケットだとストレッチが効いていてかなり楽。

「ほかの機能性ジャケットと比較しても生地が丈夫なので安心感があります。」

洗濯機でザブザブ洗って脱水してもシワ知らずですぐ乾きます。

動きやすくお手入れも簡単です。」

「 着心地、収納力、洗濯機で洗えてすぐ乾く、そしてジャケットなのでちゃんと見える。

洗っても3時間で乾くし雨も弾くので快適です。」

「セットアップ、デニム、カーゴ…さまざまなコーディネートにも合わせやすい。

「着たまま車に乗ってもシワになりにくいので快適。」

オンでもオフでもどちらでもキマるのがいいですね。女性でもとても着こなしやすいです。」

「肩幅広い私でも、ストレスなく着れます。」

ストレッチが効いていて、歩く時も、デスクで背中を丸めて作業をしている時も余計なストレスがありません。」

着心地、穿き心地、耐久性ともに最高です。」

着心地が良くて、軽くて、洗ってもダメージが無い!」

普段遣いはもちろん着飾りたい時にもぴったりです。」

「予想以上に穿き心地がいいです。 膝から下に余裕があるので、長時間はいていても膝が痛くならないです。」

「 洗濯したら、乾くのが早いです。」

洗濯・干すのに気を使わずに済むので楽!」

「会議・お手洗い・散歩等、意外と立ったり座ったりの繰り返し。 膝周りがとても楽なので、以前履いていたパンツよりストレスがない!」

「太ももがかなり太い体型だと思うのですが、ストレスなく穿けました生地の厚さも絶妙で、いろんな季節で穿けそうです。」

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ほとんどがこの4つに関するコメントでした。このような製品の特長から多多くの方の洋服に関する悩みやストレスから解放出来ているのではないかと思います。

洋服に関わる「面倒くさかったこと」を「面倒くさくない」に変えた。このような体験を提供できたことを本当にうれしく思っています。

「着た着て」のセットアップはプロスポーツのユニフォームなどでも使われるポリエステルを100%使用した生地を使っています。「ポリエステルを使っているからストレスを感じない」と言ってしまえばそれまでだし、ポリエステルとはそういうものだという理解で採用しました。

「なぜ早く乾くのか」

「なぜシワになりにくいのか」

「なぜフォーマルに見えるのか」

「なぜ丈夫なのか、耐久性があるのか」

「なぜストレスを感じないのか?」

「ポリエステルのあたりまえ」に取りつかれていた僕は、正直言ってこんなこと掘り下げて考えたことはありませんでした。

「なぜなのか?」もっと知りたいと思い、丸井織物株式会社さんのご担当の直塚さん(兄弟のような存在!!)にもご協力いただき、がっつり掘り下げてみました。

長くなってきたので、②に続きます。

②はユーザーの方に限らず、ポリエステル素材を使用してお洋服を作っていらっしゃる方の参考にもなる内容になっているかと思います。よろしければご覧ください。

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