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講演に次ぐ講演の人生

シュタイナーにハマったきっかけその4

シュタイナーの思想にふれる際に、現代の私たちに残されてるものは彼が生涯のうちに著した著書と、ヨーロッパ各地で行った膨大な数の講演の講義録です。

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出典)『シュタイナー入門』小杉英了著 ちくま新書

上記はその各地の講演数をまとめたものですが、ドルナハの1,687回、ベルリンの952回を筆頭に、多いときで年間300回にもおよぶ数の講演を行なっていたそうです。

この数を見ただけでももはや人間技じゃないとおもうのですが、これらの講演会はそのほとんどが、自分で企画したものではなく人に頼まれて実施したものということ。

著作も数多く書きながら、それにもまして請われればその地に出向いて、多くの講演を行う。そんな生活を送っていたようです。実際にそうした数多くの講演のなかから、シュタイナーの考え方に共感した経営者の学校を作って欲しいという、要望を受けて、シュタイナー教育の実践場である、自由ヴァルドルフ学校がドルナハで建設されます。

このようにして多くの人から講演依頼を受け、それらを実直にこなしていた姿は、ともすれば霊能者だとかオカルトなどと思われがちなシュタイナーの姿とは、正反対のイメージではないでしょうか。

きっと、それだけ当時の社会の人々に求めらていた人物だったということなんだろうなということが想像できて、なんというかとても彼の社会に対する実践性を表しているように感じられたのもぼくにとっては大きな魅力でした。

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