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インフルエンサー(KOL)とは「自分が何者か」を人々に納得させることができる教養人

最近、インフルエンサーを名乗る人が出てきているけど、インフルエンサーってなんだ?

いろいろな要素があるだろうが、一番重要なのは、その人がなにか商品を宣伝していたらそのフォロワーの多くが購入する、というのが大きいのではないか?

では、どういう人であれば、その人の信頼をベースに商品の購入につながるのか。

私がこれまでメディアを通じて誰かがおすすめしていたのを買った経験でいうと、誰がいるだろうか?

ちきりんさんが紹介していたホットクックは買いたいと思ったことがある。

また、茂木健一郎さんがオススメしていたストップウォッチは購入した。

ただただ面白いショートムービーをアップし続けているようなインフルエンサー(KOL)が、何かおすすめしても購買意欲は湧かない。

では、なぜ私はちきりんさんや茂木健一郎さんのオススメ商品を購入したのか。

まず、シンプルにこの人が言っているのだから、絶対いいものだ!と持った。

なぜか?

その人を信頼しているから。

なぜ信頼しているのか?

その人がどういう思想を持っていて、日々どういう行動、生活をしているかを知っているから、かもしれない。

なぜ会ったこともないのに知っているのかというと、彼らの情報発信をよく見ているからだ。

つまり、

徹底した自己開示が必須だ。

これは、ただ、自分の生活を四六時中さらせばいいというものではない。

自分の言動がなぜそういうものになるかを、自分の生まれてからの経験などから筋立てしうまく説明できないといけない。直接的にこれを言う必要はないが、それがわかるような情報発信が必要。先程挙げた2名については著書や日々の情報発信からそれが理解可能であったのだと思う。

これって実は大変難しいことだ。

いろいろな人に「自分が何者か」を理解してもらうには、そうとうの言語力や表現力が必要になる。ただ、◯◯大卒業とか、◯◯で働いてましたとかではなく、その人しかできないような情報発信をすることで、その人が浮き彫りになるような、難易度の高いものがある。

ハンナ・アーレントという哲学者は、教養とは自分が何者かを人々に分からせる技術だと言った。それは、言語力を中心とした表現力だ。

特殊な能力や経験はいらない。些細な経験でも深い洞察で言語化し他人に伝えられればいい。

ただ、それは様々な工夫が必要になるだろう。教養があるとは、そういうことができる人だ。

そして、それがインフルエンサーの本質なのではないか。

そう考えると、本当のインフルエンサーは至極少ない。

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