若手の先生へ(授業の作り方2)

2 視点を児童・生徒に置くこと
 学習指導案を考えるときに児童・生徒の実態を書きます。実態はそのクラスの実態や学習状況の実態です。これを把握していないと、どのように授業を展開していいかの方向性が定まりません。習熟が十分なクラスに基礎的な内容をしていても飽きてしまうし、習熟がまだされていないのに応用的な内容をやっても効果が現れません。

 今まで、いろいろな方の指導案を見て来ました。多くの先生が、この「児童・生徒の実態」を丁寧に描かれています。レディネステストの結果もしっかりと分析されたり、スパイラルの状況も把握されていたりと、よく課題を把握しようとしているなぁと感心します。しかし、いざ本時の指導を見ると「あれ?」どこかで見たことある指導方法だなぁ、実態に即しているのかなぁと思うことが多いです。HPに載っている有名な指導案であったり、本で調べた指導案をそのまま転記していたりなど、せっかく調べた実態が無意味なものになってしまっていることがあります。教材として他の指導案を真似ることが悪いわけではありません。私も多くの方の指導案を拝借したことがあります。しかし、それはアイデアであって、決して全てが今、目の前にいる子供たちに合っているかというとそんなことはありません。目の前にいる子供たちに拝借したアイデアをマッチさせるためには、自身で消化しなくてはいけません。消化をしていないものをいいものだからと与えたって体によくはありません。
 ではどうやれば消化できるのでしょうか?本来であれば何度か授業をすることで児童・生徒の反応が見れるので、対応できますが、小学校の先生は1回しかできない授業でそのようなことはできません。なので、「視点を児童・生徒に置くこと」が大切になります。ポイントとなる児童・生徒を四人選びましょう。上位層、中上位層、中下位層、下位層の児童・生徒です。それぞれの立場でこの授業を見たときにどう感じるか、どう反応するかをシミュレーションします。ターゲットリサーチのようなものです。慣れてくると「この発問はAさんだとこう返す、Bさんならこうだな、Cさんはこう捉えるかもしれないな、Dさんだったら困ってしまうかなぁ」という感じでそれぞれの視点で捉えられます。「Dさんが困りそうだったら、考えている最中にちょっと助け舟を個人的に出してあげよう」なんて考えていると生きた授業ができてくるのではないかと思います。

 私の経験上、先生というのは人前で話すことが主となっているので目立ちたがり屋が多いのではないかと思います。本来主役は子供達なので、目立つよりも目立たせることが得意でないといけないのですが、なかなか簡単にはできません。先生である以上、育てるのは子供達であって、自分は子供達に育てられているんだと思わないと子供達の視点になるというのは難しいと思います。ぜひ、児童・生徒理解から、発展して児童・生徒目線で授業が作れる先生になってください。

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中学校で数学の教師をしていました。 勉強方法や中学校の数学についてアドバイスができればと思います。 現役の先生方が大変な思いをされている中で何かサポートになるようなことも発信したいです。
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