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その建築に漂う静謐さを感じて

ようやく有田町立歴史民俗資料館に到着した。設計は
内田祥哉氏。その建築には静謐さが漂う。建物の形状は
簡潔でいて、細部にはこだわりがある。木々に囲まれた
道の先には、風景になじむ銅板の屋根が見えてくる。
穏やかな光につつまれた建物、そして光沢のある白い
磁器質のタイルには、建物を囲む木立が影を落とす。

道の先に見える緑の屋根
軒下には白い磁器質タイルの壁
そして木立は壁に影を落とす
折り重なる影はまるでアートように
建物と同様に影も楽しむ
こちらは有田焼参考館。妻側の窓が特徴的
絞られた入り口の空間。さあ建物の中も楽しもう
文字の割付にもこだわりを感じる
タイルにはめ込まれた小窓のデザインもおもしろい
館内のうつわにまつわる展示では
登り窯の様子がよくわかる
平成の職人尽し絵図大皿でうつわ作りを学ぼう
渡り廊下の向こうには
雰囲気の異なる別館がある
過去の建物に近未来を感じる
モダンさを感じる空間など
建築を楽しみながらも
うつわについての知識を深めよう
破片が残る古伊万里様式や
余白を描く柿右衛門様式を学ぶ
また建物は角度によって見え方もかわる
このアングルもよい感じ。うつわも建物も楽しんだ
そして壁面に映る木立の影も
内田祥哉氏によって作り出された空間を味わった

1978年に開館した建物は、40年以上の時を経ている。
建物への入口は道路側ではなく、山側にひっそりと
設けられ、アプローチを進むと、だんだんと建物の姿が
見えてくる。建物だけでなく、周囲の環境も取り込み
デザインされている。建物を見る楽しみはつきない。


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