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マシーナリーとも子トークショーについて詳しめに書いておく

こんにちは。音楽を作ったり記事を書いたりしている夜衰(@nightdecliner)と申します。アクチュアリーとかポップカルチャーのニュースサイトの記者とかをやってましたが、現在は公僕です。以下趣味でイベントに行ってきたのでレポートを書きます。なお敬称はすべて略しています(ただし、池袋晶葉ちゃんをはじめとするアイドルを除く)。

はじめに

去る7月15日(月・祝)、東京・阿佐ヶ谷ロフトAにて、バーチャルYouTuberであるマシーナリーとも子のトークショー「マシーナリーとも子10周年 シンギュラリティトークショー」が開催された。

マシーナリーとも子が何者か、ということについては、本人のTwitter(@barzam154__)、ポータルサイトWiki等を参照のこと。個人的には次の記事もおすすめ。

表題のとおり、マシーナリーとも子10周年を記念して開催されたこのトークショー(ちなみに動画第1話がアップされたのは2018年4月のことである)。チケットはソールドアウトで、会場はほぼ満員であった。

壇上には「会えるマシーナリーとも子」が設置され、その後ろに隠れた精神体的なものが、サイボーグらしいボイスで喋るという形態で行われた。基本的にとも子、マジでめちゃくちゃ喋るのだが、そのボイスは正直聞き取りやすいとは言い難く、観客は熱心に耳を傾けていた。

ちなみにトーク中のステージ撮影はNGであったため、写真があまり無いレポートとなるがご容赦。また当日の様子はハッシュタグ「#マシーナリーとも子10周年」で見られるのでそちらも参照してほしい。当該ハッシュタグは地方トレンドにも入ったらしい。

↑右手前に写っているのが「会えるマシーナリーとも子」。なおイベント終盤ではとんでもないことに

第1部「マシーナリーとも子の生態」

イベントは三部構成で実施された。第1部は「マシーナリーとも子の生態」と題され、とも子のほか、漫画家の小林銅蟲@doom_k)、オタクのにゃるら@nyalra)、作家の借金玉@syakkin_dama)が登壇。今年1月に同じくロフトAで行われたトークイベント「第2回 壺虫卵の儀」で、とも子との共演を果たしていた彼らがトークを展開した。

ゲストの紹介に先駆けて、とも子は客席にアンケートを敢行。「マシーナリーとも子の動画まったく観ていない人いる?」に対して、1人だけ手が挙がると「嘘でしょ? 何しに来たの?」と困惑する。が、その観客が池袋晶葉ちゃんの名前入り特攻服(?)を見せ、筋金入りのPであることが明らかになると「動画観なくていいです」と手のひらを返していた。

当日はとも子をはじめとする出演者宛の差し入れボックスも用意されていたが、アークドライブ田辺宛に1個差し入れが来ていたという。「渡されても、田辺来てないしな」と、とも子はここでも困惑していた。

会場ではとも子にちなんだスペシャルメニューも用意された。中でも小林と借金玉が手がけたドリンク「トルーテンイルガーシカ」は、グレナデンシロップ入りのティーにタピオカを入れてミルクフォームを乗せた超絶ハイカロリーな代物で、開発者曰く「飲む二郎」

昨今は「タピオカがどこにも売っていない」「知己の食材屋でも年末まで在庫がなく、こんなことは初めて」とのことで、材料の調達が大きなハードルだったという。またタピオカシードを調達したはいいものの、要はでんぷんの塊であるため崩れやすく、袋の中で瓦解していたり、茹ですぎたら溶けたりと、調理にあたってもかなりの苦労があったとのことだ。

また「マシーナリースープ」は、本編動画8話でおなじみの、炊飯器調理によるコンソメスープ。今回はハンバーグマヨネーズが無造作にぶちこまれており、さらに見た目のインパクトが増していた。調理にあたってとも子は、自分で作っていた味の再現にこだわり、(美味しくしようと)塩を入れようとしたスタッフを止めたという。その甲斐あり、味の再現度については自ら「完璧」と太鼓判を押した。

味についてはとも子が「お店の味じゃないでしょ。家の味がするでしょ」と共演者に語っていたとおり、「大学生の自炊っぽい」「家庭の味ですね」とのコメントが飛び出す。小林はマヨネーズが比較的好みであると述べ、とも子も「もう少し早ければ『めしにしましょう』(先日完結した小林の料理漫画)にマシーナリースープ出てた」と自賛(?)した。

そもそもVTuberとなった理由について、とも子は「Twitterではこれ以上票田が伸びないなと思ったから」とぶっちゃける。VTuberとしての次なる目標は「コロコロコミック掲載」とぶち上げるも、「営業能力が異常」と言われることについては「全然そんなことはない」と謙虚な姿勢を見せる。Webメディアでも多く記事を書いているとも子だが、「プロレス・スターウォーズ」の記事は通らなかったという(下記参照)。

終盤にはTwitterの凍結に関する話題も飛び出した。とも子(転生以前)が凍結された際、Twitter Japan本社に突撃しようとしたが、決行日になって解除され結局突撃は未遂に終わったという(にゃるら曰く『すげー叩かれた』)。なおその経緯については次の記事に詳しい。

最後には「次凍結されたら今度こそ(本社に)行きましょう」と、とも子が煽られ、第1部は閉幕した。

第2部「マシーナリーとも子新作ゲーム公開ミーティング」

第2部に先駆け、とも子ゆかりの人物からのビデオレターが上映される。現れたのは、とも子のマニ車に刻む真言を手がけたリアル住職・蝉丸P@semimaruP)。とも子に「結婚おめでとう。人生には大事な袋が3つありまして」と語りかけながらも「池袋」とは言わず、とも子からツッコミを受けていた。

第2部では、これまでのマシーナリーとも子ゲームを製作してきたevil07@evil07)と、ゲーム製作関係者のゴワス@GNPSTONP)が登壇。これまでに公開された「マシーナリーとも子の徳あつめ」App Store/ Google Play)、「ボクーセルーとも子のスシラン」App Store/ Google Play)に続く、新たなゲームアプリの内容について議論するという趣旨で行われた。

ゲーム第1弾「徳あつめ」について、開発者であるevil07はクッキークリッカーのような放置ゲーを当初志向していたという。そこにとも子が「制限時間を付けたい」とリクエストし、あの形になったとのこと。リクエストの理由について、とも子は「ランキングでマウントを取り合う人類が見たい」「戦争とか好き」と剣呑な理由を挙げていた。なお、電マによるプレイがもっとも点が取れるらしいのでお持ちの方は試してみては。

また「スシラン」についてとも子は「ネギトロが敵で出てくる」という雑な設定が「ファミコンのゲームっぽくていい」と魅力を述べた。プレイ直前に遊び方が3行で出てくる、古きよき演出についてevil07は「初めてプレイすると何をしたらいいのかわからないが、わざわざチュートリアルを作るほどでもなかったので頭に表示した」と説明する。またスマートフォンの言語設定を英語にすると、冒頭部分を英語(Google翻訳)でも楽しめるというプチ情報も披露された。

ここでゲーム第3弾については、縦シューティングゲームになると発表されどよめく会場。「縦シューは東○しかやったことがない」と言うevil07に、とも子が「そもそもなぜ縦シューティングに?」と疑問を呈すると、evil07は「お前が『横シューと縦シューだったら縦が好き』って言った」と言い返す。ゴワスは「縦と横だったら縦のほうが技術的に作りやすいです」と冷静なコメント。

↑おそらくこの会話によって

とも子は「ネコネイビー」「Graze Counter」といった「かわいいシューティング」が好きであると言い、その2つに共通する魅力として「死ににくい」ことを挙げた。「死にたくないの?」と問われると、とも子は「死にたくない。1回死んだことあるけど、あんまりよくない」と述懐するとも子。

来場者に対してもアンケートが募られ、「STGにおいてボム避け、どっちに魅力を感じるか」という問いに対しては、ほとんどが「ボム」に手を挙げた。また「操作キャラはサイボーグまたは人類どちらがいいか」に対してはおおむね半々となり、とも子は「人類」派に対して「サイボーグになって人類滅ぼしたくないの?」と疑問を呈する。

そのほか「人類を殺すと徳が貯まり、得点ならぬ『徳点』が上がる(じゃあ徳あつめのときからそうしとけばよかった)」「トルーさんの登場シーンではBGMが消える(BGM好きなとも子涙目)」「所有武器や名前にちなんだ攻撃(ジャストディフェンスになってしまう澤村)」「対戦シューティングはどうか」等々の名/迷案が議論されていた。

さらに第2部では、事前アンケートで募られた、本編動画の人気ランキングと、キャラクター人気ランキングも発表になった。本編動画ランキングは3位:61話(第1部完)、

2位:29話(枕)、

1位には上にも出てきた8話(マシーナリースープ)がそれぞれ選ばれた(1位は第3部中に発表)。

またキャラクター人気ランキングでは6位:アークドライブ田辺、5位:ネギトロ、4位:ネットリテラシーたか子、3位:ジャストディフェンス澤村、2位:マシーナリーとも子、そして1位には池袋晶葉ちゃんが見事選ばれ、とも子は「この結果じゃなかったらトークショーなくなってた」と満足げに語った。また、寿司に負けた田辺が不憫である。ステージ上は撮影禁止だったため発表スライドの画像は残っていないが、後で公開されるとのことなので待っておこう。

第3部「「池袋晶葉ちゃんと今後のマシーナリーとも子」

第3部前にはまたビデオレターが上映された。次なる送り主はNHK「みんなで筋肉体操」への出演でも知られる小林航太弁護士(@yomimateで、会場は驚きの声に包まれる。とも子へのエールを送った後は「マシーナリーとも子は裏切らない」という名言で締めた小林弁護士、とも子とはイベントでのコスプレを通じて知り合ったという。とも子の謎の人脈を感じさせる一幕となった。

第3部は「池袋晶葉ちゃんと今後のマシーナリーとも子」と題し、テーマ曲「Singularity」の作曲者であるmochilonことロマンキャンセル柿本@mochilon)が登壇。また、とも子と同人誌を共同製作しているハンバーガー@HundredBurger)が音声のみで参加した。コミケにはコンビ名「ハンバーザム」で池袋晶葉ちゃん本を出展しているという2人だが、夏コミ(コミックマーケット96)では「池袋晶葉ちゃんと一ノ瀬志希ちゃんの本を出します」とのこと。ハンバーガーに対してとも子は開口一番「原稿進んでる?」と問い詰め、司会に「編集者ムーブはそこまで」たしなめられていた。

ここで事前アンケートでの「シンデレラガールズ総選挙は誰に投票したか」のランキングが発表される。池袋晶葉ちゃんが大躍進を見せたことも記憶に新しい総選挙であり、アンケート結果の1位も当然ながら池袋晶葉ちゃん。「マシーナリーとも子の動画を観て池袋晶葉ちゃんを知ったっていう人?」と、とも子が会場に向けて尋ねると、かなりの人数の手が上がり、これには思わずとも子も「これはVTuber冥利に尽きる」と嬉しさを隠せない様子であった。

なお事前アンケートでは、数こそ池袋晶葉ちゃんが首位を飾ったが、その割合は回答全体の6割弱と、晶葉ちゃん以外に投票した人もかなりいることが判明した。「晶葉ちゃんに投票しなかった人?」という問いに対してちらほらと手が挙がるのを見たとも子は、「夜道には気を付けたほうがいい」とサイボーグらしい殺気をにじませる。

また、サイボーグや票田がボイス実装を熱望している池袋晶葉ちゃんだが、とも子がイメージしているCVのひとりが田村睦心

とも子はその所以について、「アイドルマスター シンデレラガールズ シャッフル!!」というアンソロジー集に、「キルミーベイベー」原作者であるカヅホが池袋晶葉ちゃんと日野茜ちゃんの4コマを寄せており、その雰囲気がかなり「キルミーベイベー」と通じていることから、と語る。この掲載情報について、とも子は「このイベントで最も有益な情報」と語った。

柿本による「Singularity」の話も。「Singularity」はとも子が「ダライアス」等で知られるZUNTATAの曲をイメージし「シューティングゲームの1面ぽい曲」と発注した(記憶がある)とのこと。「曲作るのにどれぐらいの期間かかるの?」に対して柿本は「乗ってれば1日、できなければ1カ月ぐらい寝かしちゃうこともある。原稿と同じじゃないですか」と答えた。

ここで柿本が、とも子の新たなテーマ曲を製作中であることが明らかになり、柿本曰く「完成度7、8割」であるというそのプロトタイプが会場で披露されることに。「Singularity」からさらに強化されたポップかつチップなチューンに会場は沸き立つ。曲名はまだ決まっておらず、「『マシーナリー』?  3曲目で困りそうだけど」と困るとも子に対して「じゃあ(3曲目は)『とも子』?」「アニメで死ぬ回のタイトルじゃん」「『とも子死す』www」とやり取りが展開された。8月目処で正式版がお披露目させるとのことなので、楽しみにしていよう。

来場者プレゼントコーナー

終盤の来場者プレゼントでは、とも子によるサイボーグたちの原画や、小林が描いた田辺とトルーの色紙といった品物が登場。

そして最後には上の「会えるマシーナリーとも子」が解体され、各部位がプレゼントされた

なお、とも子の解体プレゼントは前例があったので、予感が働いた筆者であった。

とりあえず以上です。何か事実誤認等ございましたらご指摘ください


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