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【美容師】フリーのような、業務委託の罠

僕のように、望んでフリーランスになるのは、全然良いのだけど、

もしくは、なんとなくフリーって良さそうって思って、フリーになるのも、まっ、勉強になるので良いとしよう。

ただ、フリーと業務委託の違いも分からないような、若い美容師、又はジュニアスタイリストのような子を、いいように雇っているケースもよく聞く。

雇われていると、所得税や健康保険、年金やらと、給料から引かれて、手取りが少なくなる。給料明細をみると損した気分になる人もいるだろう。

そこに付け込んで、

「正社員じゃなくて、フリーランス契約にしないか?」とオーナーからスタッフに話を持ち出す。

「フリー契約になれば、給料から引かれることもなく、満額もらえるんだよ〜」と耳元でささやく。

例えば、今まで、20万円の給料から、保険だの税金だの3万円引かれていて17万円しかもらえていなかったものが、

何も引かれないで、丸々20万円もらえるって聞こえる。

「お!3万円も儲かる?」なんて思う人も絶対にいる。

しかし…

フリーになるにあたって、やらなくちゃいけないことが山ほど出てくる。

  • 個人事業主になるための手続き

  • 税務署に開業届を出す(1ヶ月以内)

  • 青色申告承認申請書(開業から2ヶ月以内)

  • 国民健康保険の加入

  • 国民年金の加入

  • 帳簿をつける

    • 仕訳帳・総勘定元帳、現金出納帳、経費帳、固定資産台帳など

  • 事業用に銀行口座を開設し、クレジットカードやデビットカードを作る

ざっと上げて、こんな感じですかね。

日々の領収書を捨てないで溜めて整理しなくちゃいけないし、

売上げは、きちんと売上げ台帳につけとかないと駄目だし。。。

慣れていないと、帳簿を作成自体も分けがわからんし。。。


そして、年に1度、まとめて所得税を支払わないといけないので、これを滞納すると大変なことになります😅

給料が天引きされないで、丸々もらう反面、

その給料の中から、自分で保険料と年金は払わないといけないし、一年分の所得税は一括で払わないといけないので、よけて貯金しとかなくちゃいけないし。

何よりも、自分の時間が、帳簿付けにかなり奪われます。

そんな面倒な事を会社やサロンオーナーはやってくれていたのですね😊

逆言うと、オーナーはめっちゃ面倒な事を、フリー契約にしちゃえば楽ちんだし、経費もかからないので、いいとこ取りできちゃうってわけです。

フリーと業務委託の違い

僕も10年以上フリーランス美容師として働いてきたので、分かっていますが。

フリーは、自分で好きに料金も決めることできるし、好きにメニューもいじれる。休みも好きに設定して、お客さんが入っている時だけ出勤し、営業時間関係なく退社できる。ほんと自由。

但し、前に書いたように、自由になった時間は、帳簿を作成して仕入れや支払いなども自分でやらないといけないし、売上げ管理、顧客管理も自分でするので、かなりの時間は奪われます。

それで、問題は業務委託

もちろんサロンによって差はありますが、基本はサロンの指示に従って、出勤時間も退社時間も決められます。時給は発生しないと思っていて間違い無いです。

要は、朝から夜までサロン内に勤務していても、自分の顧客がゼロだったら、給料ゼロなわけです。

社員と同じように出勤し、休みも同じ…。

なのに、サロン内の掃除もして、なんならカラー塗布もヘルプ入って、シャンプーブローまで手伝わされて、給料ゼロなわけですよ。。。

給料から租税分 (税金や保険、年金など) を天引きされていたほうが、帳簿とか領収書など考えなくてよかったし、

3月に数十万円を、まとめて納税!なんてこともないので、実は「雇われていながら、給料から引かれている租税」って、メリット大きかったんですよね。

しかし、サロンオーナーも経営が苦しくなってきているので、無駄な経費をかけないで、効率よくスタッフを雇うのに、フリーにならないか?業務委託はどうだ?と、給料の天引きなしをアピールしてくるのですよ。

業務委託って、サロンオーナー側にしかメリットは無いと思っています。

フリーランスとして働くにも、それなりの覚悟が必要です。

オーナー側は、正社員とフリーと業務委託の違い、メリットとデメリットをきちんと説明して、スタッフに選べる環境を作るべきだと思います。


海外で15年、「オーストラリア人の中で日本人1人」という経験を活かして、搾取しない経営、人間らしい働き方、労働基準法に合うフェアな労働

そのためには、単価アップと顧客満足度アップを目指す営業を!

日本の美容師業界の常識を壊していきたいと企んでいます。

僕がマネージメントしている美容室は、横浜元町にあります
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