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スタートアップに特別な理由はいらない。東大卒社長が本気でギフトNo.1を目指す物語

はじめに

2017年6月1日にGraciaを登記して先日ちょうど二周年を迎え、節目のタイミングでせっかくなのでnoteを書いて見ようと思った。会社もこの二年で合計でデット、エクイティ含めて2億円を調達し、取引先も200社を越え、メンバーもバイトさん含め50人まで増えた。手前味噌ながらメンバーも本当に優秀な人が集まってきていると思う。
どうして今TANPをやっているかを語るには大学入学から遡って書いてみようと思う。普段あんまりエモいことも言わないので最後の方にちょっとエモ要素あり。

二周年当日についての記事はこちら
https://www.wantedly.com/companies/gra-cia/post_articles/172350
起業動機の取材記事
https://thebridge.jp/2019/05/5-standards-interview-vol3-hiroyasu-saito-gracia

1.1未来の共同創業者との出会い

↑大学一年生の時の駒場祭で当時契約していただいたお客さんにたまたま会ってとっていただいた写真(左: 斎藤 右: 中内真ん中: ホットククイズ)

僕は2015年に東大文科一類に入学した。東大にはもともと外交官になりたくて入った。東大では語学と科類ごとに30人ほどで構成されるクラスがあって、僕は文一・二13組中国語、というクラスに所属していた。福井からは毎年東大に入学する人はかなり少なく、知らない人ばかりの状態から僕の大学生活はスタートした。今一緒に会社をやっている中内とは大学の同じクラスメイトとして出会った。初めてクラスの顔合わせ出会った時に覚えているのはとにかくよく喋ること。これは本当に今でも変わらない。中内とは本当にただの友達からスタートしていて普通によく宅飲みをする大学の友達。

すごい偶然なことにCTOをやっているととはサークルの新歓の時にすでにあっていて、2年後の会社設立の時に他の友達に紹介してもらうときになぜかLINEがすでに友達だった。

↑今年の卒業式の写真。三人とも無事ストレートに卒業。みんな事業ちゃんとやりながら卒業できたのえらい

1.2とりあえず初めてみた家庭教師斡旋事業

大学一年生の夏くらいの時に中内に誘われて東大生・一橋生に限定した家庭教師の斡旋事業を立ち上げてみないかと誘われた。

僕自身起業には興味もあったのでとりあえずやろう、みたいな感じで、僕、中内、中内の友達(一橋生)、その子の友達(一橋生)の四人でなんかやってみよう!っていう感じでスタートした。

当然のことながらバイトもまともにしたことがないような学生が集まっても、どうやって集客するんだっけ?どうやって宣伝するんだっけ?ウェブサイトってどうやって作るんだ?みたいなところから始まった。当時本当に何もわからなくてとりあえず学校説明会の前でビラ配りをしたり、高級住宅街の家にポスティングをしたりした。数件は案件としてとれたものの、結局三ヶ月ほどやって「一回ビジネスの型を学びたいよね」と言う結論になってそれぞれが別々の場所でインターンをして修行しよう!みたいな感じで解散した。

↑家庭教師斡旋事業の時のロゴ


2.1起業することになった

・若いうちから全力でチャレンジしたいと思った
・多くの人に愛されるサービスを作りたいと思った
(・意外と自分でもできるかもしれないと思った)

この三点から起業しようという決意を当時大学二年生の冬に決意した。ちょうどタイミング的にも就活を始めるか始めないかというタイミングだったので、やるなら今だなと思い立ち上がった。(ちなみに親には絶対に反対されると思ったから一年間黙って、既成事実を作った後に伝えたので諦められた)

そこからいわゆる起業アイディアを3-4ヶ月ほどかけて色々と考えた。その中でギフトという切り口を思いついたのは本当に何気ない瞬間だった。福井に住んでるお父さんへ誕生日プレゼントおくろーって思った時にGoogle で検索して出てきたのがNaverまとめ、よくわからない楽天のページだけamazonで検索しても微妙なものしか出てこない、というペインを個人的に感じたことがきっかけだった。そこから実際に市場を調べていくことからTANPというサービスはスタートした。もちろん起業するのは初めての経験だったので、何もわからないことだらけ。(preバリュエーションって何?PLってどうやって作るの?みたいな初歩的なところから始まりました)

おまけ. シードの資金調達のお話

ちなみにGraciaは外部の株主からの資金調達をシードから行なっており、ANRIに一番最初プロダクトも何もない状態の時に投資をしていただいた。当時からTANPというサービスの思想だけは固まっていた。アンリさんとの出会いはTwitterで募集していたメンタリングデーに参加したのがきっかけだった。会って15分くらいお茶をして

「実はVCというのをやっていて〜ちょうど3号ファンドというものを作ったからよかったら投資するよ〜」

って言ってくださって「え?そんな簡単に投資って決まるの?こわ。騙されてるのでは?」って真剣に思った。今となってはプロダクトも実績も何もないただの大学生だった僕たちにベットしてくださったアンリさんには感謝しかないです。そこから実際に投資をしていただくことになりGoodMorningBuildingというシェアオフィスに入ることになった

2.2TANPで一番最初の仮説

↑GoodMorningBuildingのテラスで撮った写真。一年以上前。

一番最初にギフト市場を調べた時に考えた大きな仮説は以下の通り。


・利便性を考えたときにネットでギフトを買ったほうがどう考えても楽だから今後ネットシフトはさらに進む
・参入タイミングとして'これまで自分のものすらも買わなかったのに人のものを買うはずがない。ECに慣れた後に初めてギフトもネットで買うようになっていく'
・まだ現状だとZOZOのような業界でのビッグプレイヤーがいないから参入余地がまだある
・ギフト市場全体で10兆円の市場と言われてるからバーティカルな領域としても成立しうる

これらの仮説をもとにTANPの開発に着手し始めた。エンジニアは初期は林と浅部の2名でおよそ4ヶ月かけて開発した。当たり前と言っては当たり前だけど、TANPはCakePHPでフルスクラッチで開発している。当初事業の検証をする上で既存のパッケージ(EC-CUBE、Makeshopなど)での開発も検討したけど、「ギフトでの購入に最適化した機能の実装をして行きたい」という思想のもとゼロから機能開発を始めた。おもて面から見るとかなりシンプルなシステムに見えますが、裏側でかなり複雑な場合分け、自動化を行っている。

2.3もっとざっくりとしたギフトのお話

ここから下にかくことは一番最初から考えていたことではなくてようやく最近になってきて思い始めたこと。僕はもともとめちゃくちゃビジョナリーなタイプというよりかはとりあえず面白そうだからやってみよう、数値をみて仮説を考えたりするのが好きなタイプだったと思う。ただざっくりとなんかでかいことやりてえっていうモチベーションで起業をして二年が経過した。

そんな僕でも流石に二年も事業を続けてきて、二年間ほぼずっとギフトのことを考えてきてようやく自分たちが何を成し遂げたいのか、みたいなのがわかってきたと思う。もちろん上に書いたような一番最初の仮説というのは投資家の人への説明の時に市場の話〜みたいなところで毎回話すことなんだけど、さらにもう一個上位階層として、極論"コミュニケーションの再発明"をしたいのだと思う。

興味本位で調べてみたら現物経済の頃からギフトという文化はあり、その歴史は数千年以上もある。その意味あいは時代とともに変わってきた。もともとは主従関係を築くためのものだったのが、身分解放、資本主義の台頭でピュアな意味で人へ"ありがとう"を伝えるための手段になった。さらにインターネットが普及したことで人はこれまで以上に多くの人と薄く、広い繋がりが可能になった。その繋がりを維持するための手段としてのギフトもきっと変わってくる。ゆっくりと水面下で人の常識のアップデートは起きていると思うし、ソフトウェアがリアルの世界を侵食している時にきっとギフトの形、"ありがとう"を伝える形は変わるんじゃないかと思っている。だから僕たちが今やっていることはこの新しい文化を作っていくことこそが本当にやりたいことなんじゃないかと最近は思い始めている。

3.これからのお話

↑会社の締め会の様子

タイトルでもつけましたが「ギフト市場でNo.1プラットフォームを本気で狙いに行く」の一点がこれからの長期での目線。市場としてのポテンシャルは十分にある中で、必ずギフトの形式、コミュニケーションの形は時代とともにシフトしていくと考えている。だからこの時代のシフトのなかでビッグビジネスを本気で作りたい。かつ、そのチャレンジをする機会がGraciaには今与えられていると思う。これまでGraciaという会社はこの短期間にもたくさんの人に支えられてきてやってこれた。これからもっともっといい会社、チームにしていきたい。まだまだ始まったばかり。

*Graciaでは一緒に働く仲間を絶賛募集中です。会社ページはこちら


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