見出し画像

バリ島Aug.2024 part2 大波乱の復路〜あと7分遅かったら乗継ぎ失敗だった件

Part1 からの続き。
トランスヌサ航空でバリ島からジャカルタのスカルノハッタ国際空港へ飛び、その後にガルーダインドネシア航空の国際線羽田行きに乗り継がねばならない。
それなのにトランスヌサ航空の出発が遅れに遅れに遅れを重ねて危うし状態。

安定飛行に入ってから僕はCAさんのところに行き、ジャカルタには何時に到着予定なのかを質問。

すると、CAさんは「9PM」と返答。

ん?

いやいや「9PM」は定時運行された場合の到着時間であって、45分離陸が遅れたんだから9PMに到着するのは間違いでしょ?、と言い返してみたが、CAさんは「バリ島とジャカルタには1時間の時差があるからジャカルタには9PMに着く、しかもガルーダと同じ第3ターミナルに到着するし、乗継にも間に合うから大丈夫」と繰り返すばかり。

意地でもディレイを認めないつもりか? 

まあでも、トランスヌサに預けたスーツケースには「 PRIORITY」のタグをつけてもらったから時間がかからず早めに出てくるはず。その後はガルーダのカウンターに行ってチェックインすれば良いだけだから、なんとかなりそうかな、でも飛行機降りたら走って移動かなー、くらいに考えていて。

2度目の登場、トランスヌサ航空のPRIORITYタグ

トランスヌサは、やはり45分遅れでジャカルタのスカルノハッタ国際空港の第3ターミナルに着陸。
なんだよあのCA、やっぱり嘘つきじゃんか!クソ適当なことばっか言いやがって!と心の中で毒付いてみるが状況が好転するはずもなく。

他の乗客をかき分けて、白い目で見られながらも急いで飛行機から降りたが、そこに待機していたのはバス・・・。
なんだよなんだよ、この後に及んでバス移動かよ、あああああ時間のロスがあああああ、と慌てたところで手立て無し。

バスを降りた後は、手荷物受取所を目指してとにかく走る。
案内掲示板に「手荷物受取所まで徒歩10分」と表示されているのが目に入った。
徒歩10分て1km弱もあるってこと?(*後日調べたら日本の不動産業界のなんとか基準では徒歩1分=80m換算でした)とウンザリしたが、とにかく走るしかない。

んで手荷物受取所に到着。
荷物用のターンテーブルはまだ動いていない。

たまたま近くにいたガルーダのスタッフさんからの情報によると、チェックイン手続きは出発時間の45分前までなら待てる、このタイムリミットを過ぎたら責任は持てない、ガルーダのチェックインカウンターはA、この場所からは5〜10分かかる、後は自力でなんとかしろ、とのこと。

タイムリミットは22:40、そしてこの時点の時刻は確か22:10くらいだったはず。

あと30分ある、この間でなんとかスーツケースを受け取って、チェックインカウンターAに辿り着かねばならないが、現在地からカウンターまで10分かかるとなると、22:30までに自分のスーツケースが出てこなかったらアウト。
でも幸いにして僕のスーツケースには「PRIORITY」のタグをつけてもらったから、ターンテーブルさえ動けば優先的に出てくるはず(これだけが唯一の心の拠り所)、早く動けターンテーブル!

もぉぉぉぉひたすら、祈る祈る祈る祈る祈る・・・

どのくらい祈った後だっただろうか、ウィ〜ンと音を立ててターンテーブルが始動!待ってましたー!

ところが・・・

最初に出てきた荷物に「PRIORITY」のタグは付いていない。その後も続々と優先扱いされていないスーツケースばかり流れてきて、その後には梱包された段ボールやらサーブボードやらが続いた。

おいおいトランスヌサ、オマエらのいう「PRIORITY」って何だよ?

・・・時間は刻々と過ぎていく。

スーツケースを待つ時間だけが永遠に続くように感じれた。
と同時に、胃がキューっと縮んでいく。

こうなったら乗継失敗した時のことも考えておかねばならない。
ガルーダのカウンターを見つけて対応を相談しなければ・・・運良く明日のチケットが取れるといいなぁ、今夜宿泊しなければならないホテルは何とか確保できるだろう、でも更に余計な出費がかさむなぁ、ひょっとしたら週明けに何日か有給取るはめになるかもなぁ、でも火曜日には大切な商談があるからそれまでには・・・

・・・とかなんとか悶々としていた時に

スーツケース現る!!!

それをピックアップ出来た時、時刻は22:25頃。
あと15分ある、よし、Aカウンター目指して全力疾走してやる、大丈夫、まだ間に合う!

手荷物受取所は1階、航空会社のチェックインカウンターは3階。
上りのエスカレーターには大きいスーツケースを持った客ばかりが並んでいて、さすがに彼等を追い越すことは出来ず、イライラしながらも立ち止まって順番を守るしかない。

エスカレーターで3階について、降りたらすぐにAカウンターがあることを期待したが、よりにもよってAカウンターは遥か彼方の一番奥・・・

どこまで神様は意地悪なんだ!と思ったが「1%しか可能性がないのではなく1%もある」という某オリンピアンの言葉が脳裏に浮かび、無我夢中で走る。

この移動経路をフツーに歩いて移動した場合、5分や10分じゃ絶対無理だと思う。どいつもこいつもいい加減な情報ばっか教えやがって、という怒りが沸々と湧いてきたが怒ってる場合ではない、そして他人のせいではない。元々は自分の情報収集が甘かった結果だし、自分の身は自分で守るしかない、特に海外では。

こうしてガルーダのチェックインカウンターに文字通り駆け込んで「I Have a connecting flight to HANEDA tonight, check in as soon as possible, OK?」と息も絶え絶えに伝えると、職員のお姉さんも流石に驚いた様子で「Oh!!!!!」と言いながら慌ててパソコンの端末を叩き出す。
(僕の英語はこれで合っていたのか?これぞとっさの英会話)

この時、僕の腕時計の時刻は、忘れもしない22:33。

「・・・OK!You still have enough time」と職員のお姉さんに言われた時には涙が出そうだった。タイムリミットの7分前、なんとか間に合ったようだ。

我ながら、20kg弱あるスーツケースを引きずりつつ、よくぞ走れたもんだと思う。僕にも火事場の馬鹿力とやらが備わっていたらしい。

しかし、ここで感動している暇などない。
搭乗開始時刻まであと22分、この間に保安検査と出国検査を通過せねばならなかったが、幸いにもここから先はスムーズに事が進んだ。

そして搭乗時間。ダクダクと吹き出す汗を拭きつつ、ふと横に視線を移すと、さっきまで走り回っていたであろうスカルノハッタ国際空港の第3ターミナルが、何事もなかったかのように佇んでいた。

そして、ガルーダインドネシア航空GA874便の案内を確認し、やっと乗継に成功したことを実感。

座席に座って冷静さを取り戻した後、一連の出来事を思い出したら、何故だか笑いが止まらなくなってしまった。
普段8kg近いバックパックを背負って外回り営業をやっているせいで足腰が鍛えられていたとみえる。この脚力が活かせて良かったが、今回で最後にしたい。

いつもなら速攻で眠りに落ちてしまい、離陸したことすら気付かないというのに、さすがに気分が高揚していたとみえて全く眠気が訪れず、これまたいつもならパスする機内食を初めて食べた。

機内食を食べたら急激に眠気に襲われて、目が覚めたら朝食の時間。
前夜の全力疾走のせいか空腹だったのでビーフをいただく。

太陽が雲の下から上り始めて。

羽田空港に定刻通り着陸。

帰国!ありがとうガルーダインドネシア航空!

ちなみに、当初乗る予定だった16日(金)の成田への直行便は、台風直撃をものともせず、出発時間を早めるとか、飛行ルートを変えるなどの工夫をして、無事に運航されたそうだ、素晴らしい。
慌ててスケジュールを変更する必要などなかったんだなぁ・・・

というわけで、今回学んだのは以下の教訓。

・台風でも国際線の飛行機(日系は除く)は運行されるケースが多い、だから焦ってスケジュールを変更しないほうが良さそう
・経由便を使う場合は同一航空会社の便で統一する
・国際線の乗継時にLCCを選んではいけない
・仮に国内のみの移動であっても、トランスヌサ航空には二度と乗らない
・足腰を鍛えておくと良いことがある、かも?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?