クラブ存続の危機って何なんだろう。

まず、このタイトルの付け方。

某カード会社のテレビコマーシャルの小栗旬のセリフっぽくしてみました。ウケを狙ったわけでなく、そう問題提起したくなるシーンに最近出くわしたからです。それが、J3リーグ所属のいわてグルージャ盛岡のスタジアム問題について。現在、盛岡市はもちろん岩手県内にも照明付きのスタジアムがなく、このままでは、Jリーグが2022年6月までにスタジアムに照明を必ず具備することとしている条件を満たせずに、Jリーグクラブとしての資格を失ってしまうために、照明塔の整備が早急に求められています。また、現状のJ3から上のJ2、J1に昇格するためには、ホームスタジアムの収容人数4946人から大幅にサイズアップしなければならないので、新しいサッカースタジアム整備の必要性も訴えられている・・・のがこちらの署名活動のサイトです。

「岩手県内にJリーグスタジアム基準を満たすスタジアム整備を要望する署名活動」

で、今回言いたいことはスタジアム整備の必要性を訴える方法が署名で良いのか否かということではなくて、

環境整備(照明・新スタジアム)が間に合わずJリーグを万が一退会になった時、

それをそのまま「クラブ消滅」に繋げる人の多さ。

そしてそれを語る際に1999年1月の天皇杯優勝を以て解散しクラブ消滅となった横浜フリューゲルスを引き合いに出している人があまりにも多いこと。はっきり言わせてもらうと、フリューゲルス騒動の翌年に同じく親会社の撤退で経営危機に陥ったベルマーレは規模の縮小と市民クラブ化で存続し、その後は決して順風満帆な歴史を歩めたというわけではないが、去年ルヴァンカップ優勝、三大メジャータイトルを獲得するまでになった。つまり、経営危機=クラブ消滅ではないということ。ベルマーレだけではない、大分や福岡、東京ヴェルディだって経営危機からクラブの足元を見直して、ときにはクラブを支えるサポーターの力も借りて。乗り越えて今がある。

それを美談にするつもりはさらさらないけれども、経営危機、リーグ降格や退会という困難をすぐにクラブ消滅と結びつけるのはあまりにも煽動的過ぎると思うのは自分だけだろうか。

クラブ存続の危機ってなんなんだろう。


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