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私を変えた秘密のウーロン茶

私は、誰の前に出ても平気で話すことが出来る人と認識されてきました。

シンポジウムの司会、パネリスト、行政の委員会、小さな起業塾、講習会、あるいはインタビューや取材、ラジオ番組でのトーク。人気の俳優さん、歌手、政治家、企業家、アーティスト。いろんな方の取材もさせていただきました。

長い人生、ありがたいことに、いろいろやらせていただきました。

しかし、私は、本来引きこもり派なんです。電話も嫌い。チャットも嫌い。

思えば幼稚園、登校拒否。転校ばかり繰り返していた小学校ではいつも一人。友達なし。授業で、手を挙げること、一度もなし。

人の陰に隠れる仕事。秀でた人を華と見立てて、より魅力的に描くこと。取材者、編集者という仕事を選んだ裏には、引きこもりならではの人見知りがありました。

最初に人前でしゃべらざるを得なくなった時、それは朝日新聞で賞をいただいた時のことでしたが、緊張した挙句、偉そうにカッコいいことを言って、ある団体設営の手伝いをせざるを得なくなるという大ヘマ。

その結果、さらに大きなシンポジウムの司会を担当させられることに! 

司会進行の筋書きは決まっていたとはいえ、全国から集まった一癖も二癖もありそうな女性たち800人の前で、へまをしないでやれるのか。

解決策はこれしかない。

ウーロン茶のペットボトルに焼酎少々。周囲にばれないよう、ちょい飲み状態で臨んだのであります。あ~、こりゃこりゃ♪ おかげで無事終了。

きっかけとは面白いもの。これ以降、私は人前でしゃべることが平気になりました。

へまをしてもいいのさ。

思ったことを話せばよいのさ。

そう思えるようになったから吹っ切れたのです。カッコよくみせようとか、いらんこと考えたら失敗するのだと。

実は、この弊害もありまして、特に行政系は批判を嫌うのだけど、本音を平気で言っちゃうために煙たがられることもありました。

例えば商店街の活性化をテーマにしたシンポジウム。

「買い物の主役は女性なのに、男性ばかり集まってうまくいくわけがない。女性を主役に」

例えば行政関係の地域観光を考えるシンポジウム。

「単年度予算ごとに人を使い捨てるだけの事業ばかりでは、優秀な人材ほど逃げていく」

あら~、よく考えたら、思い残すことないぐらい、好きに言いまくってたようです。こりゃあ、嫌われますわ~(-_-;)

しかし、こんなふうになった元を辿ると、あの焼酎入りウーロン茶に行きつくんです。だって、本来の私は引っ込み思案の引きこもり派。

そして今は引きこもり。やはり、引きこもりが性に合います。1人でのんびり、ウェブをいじったり、PCの前で自分を振り返って駄文を作ったり、人様の分を読んでうんうんと頷いたり、時々、筋トレしたり。これからどうやって生きていこうかと考えたり、自分と向き合う毎日です。