
【良い会社とは?】会社を選ぶとは、船を選ぶことである 〜ある内定ブルーの学生さんの相談に乗った時のお話〜
おはようございます。
某IT企業で働くアラサーのやさいです。
noteを書き始めて3回目の記事となりました。
今回の記事は、
私が最近、ある学生さんの
相談に乗っていた時の話です。
この時期になると、
就活を終えた学生さんから
内定先への不安の相談を受けることが
それなりに多くなります。
いわゆる「内定ブルー」です。
厄介なことに、
自分の希望の会社に就職が決まった学生さんも
ブルーになってしまうことが多い印象です。
まあ、新卒の就職活動って大変ですので、
内定が貰えた時は嬉しい気持ちが強いですが、
時間が経つと、社会経験が少ない学生さんは
不安になっても仕方ないと思います。
今回なぜ私が
この話題を挙げたのかと言いますと、
私の本業や、
私がお手伝いしている仕事の方で、
インターンシップの学生さんが
週何日か来てくれてます。
その際、私が比較的に学生さんとの接点が多く、
卒業後の相談がこの時期になると増えてくる
といったところで、この話題を挙げました。
私自身が大学を卒業後、某大手企業に就職し、
色々な経験をさせて頂いて退職し、
その後は色々と縁があり、今に至りますので、
学生さんも私に相談しやすいのかな?と
勝手に思ってます。笑
(私の詳しいバックグラウンドについては、
1回目の記事にて綴っております。)
そういったことから、
今回は学生さんの相談を受けた時、
自分が送ったあるアドバイスの話です。
中国から日本に留学してきた学生さん
その学生さんは、中国からの留学生でした。
その子は本当に優秀で、仕事も真面目ですし、
スキルも他の学生に比べて群を抜いておりました。
卒業後は某外資コンサルグループの
企業にて働かれる予定ですが、
そんな大きい会社に就職が決まったものの、
やはり少し内定ブルーでした。
「就職活動の時は、内定が貰えたことに
喜びを感じてましたが、今は本当に
この会社で良いのか?」と。
自分の就職先が良い会社なのか?
BESTな選択肢だったのか?
私は「そんなに悩まなくて良いよ」と
最初は言いました。
人生で最初に勤める会社が大きい会社なので、
今後キャリアチェンジする上でも
経歴として申し分はないと思うよと。
しかし、その子はこう言いました。
「今の時代、大きい会社で働くことよりも、
個々のスキルが高いのかが重要だと思います。
大きい会社の場合、個々に与えられた役割は
小さくならないですか?」
うーん、困った。
確かにそういう側面もあるかなと思いました。
しかし、この子はそもそも、
なんでそういう不安を持つのだろう?
という所に私は疑問を感じましたので、
「将来、どうしたいとかあるの?」
と思い切って聞いてみました。
すると、その子は暫く考え込みました。
その様子から、私は
「あ、これは真剣に聞かないと不味いな」
と思い、少し姿勢を正しました。
(最初から真剣に聞けよと思いますが。笑)

暫くして、その子は
「今はまだ漠然としてますが、
社会とか企業とかの色んな問題とかを
解決できる人になりたいです」
と言ってくれました。
そこから、その子は
自分の過去の話を色々と話してくれました。
幼い頃、決して裕福とは言えない環境で過ごし、
学校でもいじめにあっていたとのこと。
一時は鬱になっていた時期もあったみたいで、
学校に行くのも嫌だという時、
家族や親戚が支えてくれて、
自分の気持ちを優先させてくれて、
学校以外の場所で多くのことを
経験させてくれたみたいです。
日本に留学を決めた際も、家族や親戚が
色々な支援をしてくれたとのこと。
コロナの感染が拡大していく中で、
授業も休止やオンライン化になり、
日本で出会った友人や知り合いにも
会えない日々が続き、
1人暮らしの部屋の中、
ホームシックになってしまったとのこと。
その時、中国の家族から
「どうする?帰国する?」と
優しく連絡が届いたみたいです。
色々悩み、
「折角留学をさせてもらってるのに、
ここで辞めるのは嫌だ。
まだ頑張りたい」と
再び前を向けたとのことでした。
自分が苦しい人生の中で、
助けてくれた人がいたからこそ
今の自分がいるのだと。
だから、今度は
自分が助ける側でありたいと
言ってくれました。
私はその話を聞いて、
私自身が子供の時に経験してきたことと
少し似ているかもと思い、
「自分が大事にしている価値観の原体験を
把握できている人って、大人でも本当に
少ないから、今そういう考え方を持てるのは、
凄く良いと思うよ」
と伝えました。

会社を選ぶとは、船を選ぶことである
そんな感じで、その子の相談が進んでいく中で、
自分が就職する会社が本当に正しいのか?
この道があっているのか?
という話に戻りました。
その子の話を要約すると、
大きい企業は、
給料も良くて、
色々な案件があるが、
新人の時は1人の裁量が小さいから
成長速度が遅いのでは?
小さい会社(ベンチャーなど)は、
人数も少ない分、
1人の裁量が大きいと思うから、
大きい会社で働くよりも
成長速度が速いのでは?
といった感じでした。
私は大きい企業も小さい企業も
両方とも経験してますが、
その子の言っていることは
あながち間違いではなかったです。
ただ、その子の話には、
ある前提が抜けてました。
それは、
仕事は1人でやるものではない
ということでした。
自分のスキルを磨きたい。
もっと仕事で成長したい。
自分の目標や夢を成し遂げたい。
こういう気持ちは非常に大事ですが、
それを果たすには、
必ず周りの助けは不可欠です。
ここで誤解して欲しくないのは、
媚を売る、馴れ合い、
誰かの負担が大きくなる、
衝突が恐いから妥協などではなく、
同じ目的意識を持った人と協力し、
本当の意味でチームワークを果たす
ということです。
言葉にするのが少し難しかったので、
私は自身の経験に基づいて、
ある国民的大ヒット漫画の話をしました。
その漫画こそ、
先日単行本が100巻刊行された
ワンピースです。

主人公モンキー・D ・ルフィは
東の海(イーストブルー)の小さな村から
海賊王を目指して1人で航海を始めます。
航海の途中で色々なことが起こり、
仲間が増えていき、
様々な困難を乗り越え、
気がつけば、作中ではルフィは
「5番目の海の皇帝」と呼ばれ、
海賊王に近い存在の1人となりました。
漫画の話とはいえ、
なぜルフィはここまで大きな存在になれたのか?
作中では、様々な登場人物が出てきます。
中にはルフィの仲間よりも強い人物は
沢山出てきます。
しかし、ルフィは
強い・弱いで仲間を選びません。
ルフィとルフィの仲間達は
それぞれ夢を持っております。
海賊王になる。
世界一の剣豪になる。
世界地図を完成させる。
勇敢なる海の戦士になる。
世界中の魚介類が揃う伝説の海を見つける。
何でも治せる医者になる。
世界から消えた歴史の謎を解き明かす。
自分が作った船が世界の果てに辿り着くのを見届ける。
世界一周して生き別れた親友と再会する。
そして、船員それぞれが
その夢を持ったきっかけとなる原体験を
持っております。
作中の中では、彼らの夢は笑われてました。
「お前が海賊王なんて無理」
「世界一周なんて無理」
「笑わせるな」
しかし、船員達は
自分達は必ず成し遂げると
強い信念を持っております。
船長は必ず海賊王になる。
この船は必ず世界を一周する。
と信じて行動しております。

もしこの船の船員に、
例えどんなに実力が凄くても、
「いや、俺たちが世界一周できるはずがない」
という仲間がいたら、どうなるでしょうか?
きっと、船がピンチの時に、
自分の利益を優先して足を引っ張るか、
はたまた船を降りて、逃げるでしょう。
そして、
麦わら海賊団は負けてしまうと思います。
彼らの航海はそこで終わります。
「漫画の話かよ」と思うかもしれませんが、
これは漫画の話に限ったことではないです。
例えば、高校のクラブ活動で、
監督やキャプテンが
「インターハイ出場するぞ!」
「国立に行くぞ!」
「甲子園に行くぞ!」
と強く言っても、
部員達が
「俺たちが全国?無理に決まってるやん」
と言っているチームが、
本当に全国大会に行けると思いますか?
という話です。
青森山田高校のサッカー部員が、
福大大濠高校のバスケ部員が、
大阪桐蔭高校の野球部員が、
東福岡高校のラグビー部員が、
「俺たちは全国行けなくても良い」
と考えてますでしょうか?
イメージ湧かないですよね。笑
1人1人が考え方、手段や方法は違っても、
共通の目的があれば、
その目的を果たす為に
自然と協力し合うはずです。
昔、私が好きだった漫画で
スラムダンクというバスケ漫画がありました。
その漫画の作中で、
前年度全国王者・山王工業との試合前日、
監督の安西先生が
「断固たる決意が必要なんだ」
と言い、チームを引き締めたシーンがあります。

そして、翌日の王者・山王工業との試合中、
主将の赤木が
「俺たちは別に仲良しじゃねえし、
お前らには腹が立ってばかりだ、
だが...このチームは、最高だ」
というシーンがあります。
これらのシーンも
チームの目的を再認識させて、
その目的に共感して、
目的を果たす為に自然と協力し合う
それがよく伝わるシーンだと
個人的に捉えてます。
私自身も学生時代、
スポーツで県予選優勝を何度か経験し、
全国大会も経験させて頂きました。
そういった自身の経験や
色々な方の経験談に基づいて
お伝えしますと、
結果を出す強い組織は、
チームの目標があり、
そのチーム目標に対して、
メンバー全員が共感できており、
仲が良い・悪いは関係なく、
自然と協力し合える組織
だと考えております。

そしてこれは、
会社も一緒だと思います。
会社には、
「MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)」
というのがあります。
「もしドラ」で有名な経営学者
ピーター・ドラッカーが2002年、
「Managing in the Next Society」
という本で提唱したのが「MVV」です。
「MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)の確立が
組織にとってもっとも重要で、それ以外の機能は
すべてアウトソーシングをすることも可能」
ワンピースの麦わら海賊団の場合、
ミッションは「世界一周する」です。
その会社のMVVに共感できるかどうか?
これが非常に大事です。
そして、
そのMVVに共感したメンバーが集い、
そのメンバーと一緒に仕事をする
これが最も大事だと私は考えます。
会社を選ぶということは、
どの船に乗るのか?を選ぶことだと思います。
自分が世界一周を目標としているなら、
世界一周を目指している仲間達が集まる船に
乗るべきなんです。
そうすると、
自分の成長に繋がりますし、
航海はまっすぐ目的に進みます。
「どこで働くのか?」よりも
「誰と働くのか?」
以上を踏まえた上で、
私がその学生さんに伝えたのは
自分にとって良い会社の選び方として
最も大事なのは、
まず自分のミッションは何であるのか?
なぜそれが自分のミッションなのか?
そして、
その会社のMVVは何であるのか?
なぜそれがその会社のMVVなのか?
大事なのは、
どこで働くのか?ではなく、
誰と働くのか?
どんな人が集まっているのか?
そういった視点で進路を選択できれば、
組織の成長と一緒に、
自分の成長にも繋がると思います。
ということでした。
最後まで読んで頂き、
ありがとうございました。
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