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映画レビュー『思い、思われ、ふり、ふられ』みんなが幸せになれる丁寧で優しい映画

くぅ〜青春うらやましい!

自分にもこんなときがあっただろうか。多感な高校生たちの甘酸っぱくもどかしい、微妙で絶妙な四角関係の物語。

恋愛も政治も…なにごともあっちを立てればこっちが立たず。すべてがうまくいく都合の良い話なんてなかなかない。誰かを愛するということは、誰かを愛さないということ。誰も傷つかないみんなが幸せになる方法なんてあるのだろうか。人生は選択の連続。正解なんてないけど、それを追い求め自分を犠牲にしてたどり着いた結末は…

誰だって傷つきたくはない。みんな事なかれ主義で、言い訳を探して本心を我慢して生きている。でも自分の気持ちに素直になることが人生を豊かにする一番の近道なのだろう。そういう意味では、離婚を選択した両親も間違いではないし、それが本人の幸せに繋がるのであれば仕方がない。

全体的に雨のようにしっとりとした映画なのにどんどん惹き込まれていく。4人とも本当に素敵でみずみずしく、さすがスターである。

Official髭男dismの主題歌「115万キロのフィルム」はもともと好きだったが、この映画のためにつくられたんじゃないかと思うほどどんぴしゃでハマっている。彼女たちの明るい未来を彩る。

なにより何度も印象的に使われていた言葉、ごめんねではなく「ありがとう」がすごく染み渡り、その大切さを伝えてくれた。

丁寧につくられたやさしい映画。

与え合いの恩贈りで巡る世の中になったらいいな。 だれでも好きなこと、ちょっと得意な自分にできることで、だれかのためになれて、それが仕事にもできたら、そんな素敵なことはないですね。 ぼくの活動が少しでも、あなたの人生のエネルギーになれましたらうれしいです。