みんな自分と目先のことが大事という不都合な真実

「尊敬する人は?」と聞かれたら3人目までには必ず入ると思う方、池上彰さん。
教養の足りない僕にとってはもはや神のような存在です。ただ物知りってだけじゃなくて、どうしたら相手に伝わりやすいかを常に考えているところ、その視点の持ち方が素敵です。それも(本人が望まずして配属された)「週刊こどもニュース」の担当をしたことがきっかけだったらしいですね。

前置きが長くなりましたが、そんな池上彰さんがオススメする本を紹介する講義の番組を見ました。書籍は読んでないですが、こちら『世界を変えた10冊の本』ですね。

その中で今回はレイチェル・カーソンの『沈黙の春』がテーマでした。
その話で感じたことは日頃なんとなくで意識している環境問題のことを改めて重く考えさせられました。

“なんとなく”というのは、情報と頭で分かってはいるものの、例えば温暖化など自分の身近であまり実感する機会が少ないからなんでしょうね。
特に今は東京で暮らしているため、人工的に自然を制御するシステムに囲まれています。

「温暖化、温暖化…」って言っても実際、冬は普通に寒いし冷夏だってあるしなんだか取り越し苦労な気がしてきてしまうんですよね。
ただ、農家の方に聞けばひしひしと環境や気候の変化を肌で感じているといいます。もっと極端に言えば、例えば砂漠地帯で生活している人たちにとっては死活問題なんですよね。

話を戻すと、もっとその問題に目を向けるべきだと。もう何十年も前に書かれた本が今やっと僕にたどり着いて染みているわけです。お恥ずかしながら。

一番印象に残ったのは、農薬とは生産者の利益を優先して使用されているもので、それが人体に悪影響を与えている。ただそれは消費者のための生産なわけである。そしてその健康を守るために制度や仕組みを作るのに多額の税金が使われる。(日本で言うと、2009年にやっと誕生した消費者目線の「消費者庁」)そしてその税金は消費者から搾取されていると。

この救いようのない負の連鎖。よくよく考えてみれば当たり前の構造も、結局僕も自分が大事だし、主観でしか物事を見れていなかったということなんですよね。

原発問題もしかり。結局ずっとその恩恵にあずかってきた人たちが、問題が起きると一斉に反発する。ホントつくづく都合のいい生き物ですね。人間って。

(言うのは簡単だけど、)それを打開するためのひとつ、いや唯一の方法が、「ギフトエコノミー」なのかもしれない。別名「ギフトエコロジー」。
自分の利益ではなくまず相手を想い、それがめぐりめぐって自分の幸せにつながる。所有ではなく共有。与え合いの連鎖。“幸”循環というやつですね。笑

与え合いの恩贈りで巡る世の中になったらいいな。 だれでも好きなこと、ちょっと得意な自分にできることで、だれかのためになれて、それが仕事にもできたら、そんな素敵なことはないですね。 ぼくの活動が少しでも、あなたの人生のエネルギーになれましたらうれしいです。