見出し画像

フィールドリサーチレポートレポート_No.1 - アベル株式会社x妄想工場 大杉和美

レポートの趣旨

YAOYA PROJECT2020では鯖江にて審査員の新山直広さんが代表を務めるTSUGIと3日間のフィールドリサーチを実施。

フィールドリサーチは「1.ものを見る」ための施設や工房の見学、「2.仕組みを知る」ための福井の事業者による講義、「3.言語化する」ためのクリエイターとの共同ワークという3つのポイントに注力し、リサーチの中で各社が目指したいブランディングの方向性を定めていきました。

参加した八尾の事業者やクリエイターは鯖江でどのようなことに気づき、またなにを発見をしたのか?それぞれの言葉でレポートとしてお届けします。

鯖江 

ライティング:宮西 星弥

▼アベル株式会社
https://www.abel-s.co.jp/

今回のフィールドリサーチで私が率直に思ったことは、「鯖江すごい」の一言です。行くまではあんなオシャレなショップが10km圏内に21店舗もあるなんて、思いもしていませんでした。

職人というものは、頑固なイメージです。変化を嫌い、己の技術のみで商品を売っていくものだと思っていましたが、鯖江は違いました。 職人が新しいテクノロジーを受け入れ、それを最大限活用し自分たちが作ったより良いものを町ぐるみで販促、販売していました。 

その中でも、弊社の向かいたい方向は、漆琳堂様と似ていると感じました。弊社は様々なカラーから黒一色に特化させました。漆琳堂様は従来の黒、赤から多色に展開しています。 展開方法は逆ですが、色の美しさや、表面仕上げの違いで製品を販売している点では、非常に似ていると思いました。 

漆琳堂様の製品は、魅力と技術が詰まっていると感じました。「製品を見ると魅力や職人の努力が言わなくても伝わる。」これが漆琳堂様の良いところだと思いました。 そこに弊社の製品が向かっていくには、プロダクトのストーリーや世界観が重要だと思います。クリエイターさんと打ち合わせを重ね、製品の背景を感じさせる言葉やコンセプト、 魅力を考えていく必要があると思います。 

また一般の方が何に魅力を感じ、どう伝えればいいのかなども考えていく必要があると思います。 

そのためには、いろいろな人と会話し様々な挑戦をしていこうと思います。そうすることにより、知識が深まり様々な視点を持つことができると思います。 それを活かして「有名企業から採用されているアベルがすごい」から「アベルブラックがすごいから有名企業から採用される」と一般の方から思われるようなものを作っていきたいです。

福井フィールドリサーチレポート

ライティング:大杉 和美

▼妄想工場
https://www.delusion-factory.com/

はじめての鯖江に降り立って最初に感じたのは「思ったより遥かに田舎だ」ということでした。これは悪口ではありません。鯖江のモノコトは東京にいてもたくさん触れる機会があります。「こんなに離れた場所にまで情報が来るのだから賑やかな街なんだろう」と勝手にイメージが膨らんでいましたが、実際に目にした鯖江の街はいわゆる『地方の街』であり、「ここからあれほどのモノコトが生まれていたのか」という驚きからでた感想でした。ひとえに『鯖江でモノコトを生み出してきた人たちの努力』と『地域としてのブランディングの成功』があるからだと今回のフィールドリサーチで理解しました。

そんなフィールドリサーチでは『3つの気付き』がありました。

1つ目は『明確な危機感』です。今回お話しを伺った方々は『何がどう危機なのか』『自社(自分)が何をすべきなのか』を明確にイメージしていました。漠然とした不安ではないから『明確なゴール』を立てることができます。ゴールがあれば、そこに向かってチャレンジをしやすくなります。

2つ目は『チャレンジを続けること』です。ゴールが明確だからといってチャレンジがすぐに成功するとは限りません。ただ、ずっと同じ道を走っていれば誰かが気付きます。声をかけたり、応援をしてくれる人も現れます。今回紹介していただいたモノやコトはそういった関係から生まれているのだと感じました。

3つ目は『おもしろい場、ヒトモノコト』です。今回お話を伺った方々は己の考えのみで押し進むのではなく、時代の流れを敏感に感じて舵取りをしていました。そのブレない軸を持ちつつも柔軟性のあるチャレンジが鯖江を『おもしろい場』にし、そのことを『おもしろがるヒト』を呼び寄せ、そこから『おもしろいモノコト』が生まれています。これが連鎖して、いまの『おもしろい鯖江』をつくっているのだと思います。

最後に、今回一緒にフィールドリサーチをしていてYAOYA PROJECTに参加している企業のみなさんも『おもしろい』を生み出せる方々だと感じています。YAOYA PROJECTという場でチャレンジする企業、それをおもしろいと感じてアイデアを出したクリエイター、それらをサポートしてくれる八尾市やロフトワークのみなさま。ここから『おもしろいモノ』が生まれ、そのモノが『おもしろいコト』を生み出し、八尾がより『おもしろい場』に変わっていくことを願いつつ、自身もその一員として邁進していきたいと思います。


YAOYA PROJECTはフィールドリサーチを経て、いよいよプロダクト開発が始まりました!

今後もnoteなどでプロジェクトの進行をお知らせしていきますのでお楽しみにどうぞ!


YAOYA PROJECT2020 フィールドリサーチ

▼訪問・講義でのご協力先(敬称略・五十音順)

・ataW
https://ata-w.jp/
・五十嵐製紙
http://www.wagamiya.com/pro/in…
・うるしの里会館
https://www.echizen.or.jp/urushinosatokaikan
・エーリンクサービス
https://www.a-linkservices.com/
・SCC
https://sabae.cc/facility/
・KISSO
http://kisso.co.jp/
・錦古里漆器店
https://sabae-job.jp/kinkori-shikki/
・漆琳堂
https://shitsurindo.com/
・TSUGI
https://tsugilab.com/
・TOURISTORE
https://touristore.jp/
・PARK
https://www.parksabae.com/
・Hacoa
https://www.hacoa.com/
・森ハウス
https://liverty-house.com/directories/morihouse

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?