夏の終わりの体調不良〜夏バテに補中益気湯(ほちゅうえっきとう) 20220905
夏の終わりに近づくと、毎年すごく体調が悪くなる。どうなるかというと、体がだるくなってキツくて、かろうじて仕事と猫の世話をするくらいの体力しか毎日ないような状態になる。仕事と家のこと以外が何もできなくなるという感じだ。特に悪い時は、仕事をひとつこなすごとに、横になって10分とか15分とか引き込まれるように眠らないと次のことができない。
今年も盆明けからだんだん悪化して来て、8月の末から9月の頭にかけてとてもつらい日々になっていた。同じ頃、親しい友人がコロナっぽい喉の症状を訴えたため、前々から聞いていた漢方薬の処方を紹介することがあった。それで急に思い出した。夏の終わりの体調不良に、いつも飲んでいた漢方薬があったじゃないの!と、早速しまいこんでいた「補中益気湯(ホチュウエッキトウ)」を取り出した。
いつからこれを使うようになったのかは忘れてしまったけど、この夏の終わりの体調不良、夏バテと言っていいと思うけど、この私の症状にはこの漢方がよく効くのだ。すっかり忘れていた。さっそく湯を沸かして、湯飲みに入れた漢方錠剤を湯でゆっくり溶かし、お茶のような状態にして飲んでみた。この漢方は私にとっては即効性があって、数時間後には結構体がしっかりして、頭から眠気も取れていき、元気に動けるようになった。(二日後、調子が良いのでいい気になってもう飲まないでもいいかなと一日飲まないでいたら、しっかりキツくなって、また動きが悪くなって来た。しばらく飲むのを続けることにする)
補中益気湯は、読んで字の如し、「中ヲ補イ気ヲ益す」湯である。「中」とは、中焦のことで、中焦とは、東洋医学で胃と脾を表している。まとめて脾胃(ひい)というが、これは食物を消化吸収し、そこで吸収した栄養分を体全体に巡らせる機能のことを表している。体全体に養分を行き渡らせ、気力を充満させるわけである。なので、この中焦の機能が落ちてしまうと、消化吸収ができないばかりか、体全体に養分が行き渡らないので、元気が出ない。まさに私の症状である。
どうして、毎年同じことになるのに、もっと早く漢方薬飲まないの?と言われると思うけど、これは病人あるあるで、具合の悪くなった人っていうのは、なかなか自分のことがわからなくなっちゃうんですよ。元気なうちはいいんですけどね、悪くなっていくとほんと、自分の状態なんかを客観的に見たり感じたりすることができなくなるんですよ。だから周りの人が、よくよく気をつけてあげたりしないといけないんだよね。
まあそういうわけで、なんとかここ1週間はだいぶ元気に過ごせるようになってきました。今日は台風が近づいて来ています。
九州地方の皆様、お気をつけてくださいね。