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なぎなたを振り回してみたら

大学院の先輩を訪ねることになりました。先輩は剣道場を運営されている方です。

「ちょうどその日は、なぎなたのお稽古があるから、体験してみたら?」

 調子乗りの大阪人である私はは二つ返事で、了承しました。というのも高校時代に体育の授業で1年間なぎなたの時間がありました。なぎなたの先生は体育の先生で、当時活躍していたプロレスラーに似ていて迫力満点の人でした。

 人並外れた運動音痴の私ですが。なぎなたの時間は、先生の怖さと、上手く立ち回れない鈍臭さと体育館の床の冷たさも相まって、火曜日の5時間目はよく保健室で昼寝をしていました。

 そんな私が高校以来30うん年ぶりに、なぎなたを体験することになったのです。運動不足だし50肩の私です。最近は道の穴ぼこにハマってから右の足首が痛むし、2、3日前から腰痛もあります。せめてアキレス腱を切らないように、ストレッチを始めました。

 緊張でガチガチで道場に入りましたが、なぎなた体験には、幸い居合道をしてる可愛らしい中国人のお嬢さんと2人だったので、和やかな雰囲気で先生の指導が始まりました。

 どうやら私の習ったなぎなたとは流派が違いましたが、先生の指導は思いのほか楽しく、私はなぎなたを、気持ちよく振り回しました。なぎなたは防御だけでなく殺傷力も十分あることを知りました。太刀、鎖鎌とも十分戦える武術です。先生の解説も興味深いし、なぎなたを振り回している時は、まさに無心の境地でした。

 そういえば娘が、「なぎなたで魔を祓ってきたらいいやん。」と言ってましたが、神棚を設た道場で、なぎなたを振り回していると、すっかり嫌なこと、悩ましいことを忘れていました。こういうことなのですね。ああスッキリ!

 なぎなたをサボっていた高校生が、50を過ぎてリベンジできる機会をいただけて、本当に幸運でした。

でも予想通り筋肉痛で、ヨロヨロしている私です。

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