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ディズニーランドの町のジャック・ケルアック

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2013年7月に「スタジオ・ボイス」の公式サイト上に前後編の2回に渡って掲載された記事の復刻アーカイブです。
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ディズニーランドとジャック・ケルアック-1/5

ディズニーランドとジャック・ケルアック-1/5

『路上』の旅に登場しないフロリダの足跡を訪ねて

 ディズニーランドとユニバーサルスタジオ、そしてケネディー宇宙センターを抱えるフロリダ半島中部の街、オーランド。ここにジャック・ケルアックの家がある。1軒だけではない。2軒だ。大衆娯楽と観光の一大拠点として知られるこの街とケルアックの取り合わせは、とても奇妙に映る。

 ケルアックが晩年をフロリダで迎えたことはよく知られている。しかし、出世作『路上

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ディズニーランドとジャック・ケルアック-2/5

ディズニーランドとジャック・ケルアック-2/5

●第一の家

 姉夫婦が住むイエーツ通り1219番地から2ブロック南に移動したシェイディーレーン・ドライブとクラウサー・アヴェニューの角地。ここがケルアックの新居だった。オーランドのダウンタウンから北西方向に車で10分くらい移動した場所である。

 この家の存在はケルアックの伝記類には記されておらず、1996年に発見されるまで全く知られていなかった。

『路上』が出版されたとき、ケルアックは根無し

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ディズニーランドとジャック・ケルアック-3/5

ディズニーランドとジャック・ケルアック-3/5

●第二の家

 義兄との折り合いの悪さから一旦ニューヨーク州ロングアイランドのノースポートに居を移したものの、彼はすぐにオーランドへ戻ることを考えはじめた。無頼のイメージとは結びつかないが、英語の国で暮らすフランス語話者で、少数派のカトリック信者でもあるケルアックにとって、家族の結びつきはなによりも大切なものだった。

 義兄もふくめた家族全員でファンの視線を気にせず暮らそうと考え、ダウンタウンか

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ディズニーランドとジャック・ケルアック-4/5

ディズニーランドとジャック・ケルアック-4/5

●ケルアックが住んでいた、という事実こそ

 現在、この家はライター・イン・レジデンスと呼ばれる「作家のための滞在制作型の施設」として活用されている。運営主体はオーランドの有志がつくった NPO で、無報酬のスタッフが正業の傍らボランティアで働いている。

 私がケルアック・ハウスを訪ねたのは2013年5月の下旬だった。この家に関する日本語の資料は一切なく、ネットで下調べした上でNPOと連絡をとっ

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ディズニーランドとジャック・ケルアック-5/5

ディズニーランドとジャック・ケルアック-5/5

●抜け落ちた個人史

 オーランドのケルアック・ハウスが顧みられなかったのは、ケルアックのイメージがフロリダと結びつかなかったのが一因だろう。繰り返しになるが、三度に渡る「路上」の旅で、彼はフロリダに立ち寄っていない。

 かといってビートニクスの中心地だったサンフランシスコやニューヨークにも長い間住んでいたわけではない。

 マサチューセッツ州ローウェルの生家に言及する研究者は多い。活気はないも

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お知らせ

ケルアックハウスに関する詳しいレポートは拙作(電子書籍)を参照して下さい。

2013年の取材当時、この家に関する記事は一度として日本語で書かれたことがなく、物件を訪れた日本人もいませんでした。このノートを公開した2015年4月現在も依然として私以外の人間が、日本語でこの家のことを書いた形跡はありません。

元記事は映画『オン・ザ・ロード』の日本公開のタイミングに合わせて取材・執筆しました

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