同情ではなく、「共感」を編集する。小さな物語が持つ、社会を変える力。
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同情ではなく、「共感」を編集する。小さな物語が持つ、社会を変える力。

ヤノヤスヒロ

最近Twitterのタイムラインで気になっていたものがある。それは、注文をまちがえる料理店の記事で知った「soar」というウェブメディアだ。

社会問題をメインとした記事が多いのだが、テイストが温かく、読んでいる人を惹きつけるストーリー性が強いのが印象的だった。

もっと知りたいなぁと思い、先日SHIBAURA HOUSEで行われた「soar campus〜社会を編集するための”小さな物語”の紡ぎ方」というイベントに参加してきました。


ガラス張りのおしゃれな会場に若干緊張しながらも、イベントは和やかな雰囲気でスタート。代表の工藤さんのsoarの説明から始まりました。

困難を抱える人とサポートする人を、情報発信を通じて繋いでいく。メディアとしての理念や目指すべき方向、「大事にしたいもの」がよく分かるプレゼン。具体的な数字とかも盛り込まれていながら、すごく感情的な部分も伝わったので、この時間だけでも勉強になりました(あの説明のスライド欲しいなぁ・・・)


※写真とか撮っていなかったので、以下当日のメモを貼っていきます。(お名前省略してすみません・・・)

登壇者3名(鈴木さん、安田さん、望月さん)とモデレーター1名(モリさん)。お話されていた方々のプロフィールは下記のリンクで見て頂くとして、みなさん様々な形で「編集」に携わっているので、いろんな視点での想いを聞くことができました。

http://soar-world.com/2018/01/05/event0206/

最初のテーマになったのは、「複雑さを伝えるには」ということについて。取り上げる主題には色んな背景や側面があって、それを踏まえた上で何をどう伝えていくのか。

ここで良いなぁと思ったのは、「主語の大きさ」という言葉。抽象化するのではなく、より具体的に・個人的に掘り下げていく。インタビューひとつにしても、「あなたとわたし」という意識で向き合うだけで、その人の魅力をより伝えられるように感じました。

「わたしはこの人に会って、こう感じました。あなたはどう感じますか?」という問いかけ(余白)が残るからこそ、複雑さが内包するものが伝わるのではないか。”出会いに近い表現”というのも素敵な言葉だなぁ。

主語を小さくしていくこと。それがこのイベントのタイトルにもなっている「小さな物語」に繋がっていると思うのですが、そこでの”共感”という言葉もキーワードの1つなんじゃないかと感じました。

かわいそうな人や、辛い思いをしている人。分かりやすいラベリングをつけて、見た人の”同情”を引く。ストーリー性としては分かりやすいので、きっと読者が理解しやすい記事にはなる。

ただ、本当に伝えたいことは別にあって、取材した人の魅力はもっともっと別のところにあって。そんなときに出てくるのが”共感”という言葉なのかなと。

「ひとりのストーリーから伝わるリアルさが共感を生む」という言葉が出てきたように、ここでの共感は「尊敬・憧れ・共通点」みたいなシンプルで上下関係のない受け取り方のような気がしました。

このブログのタイトルに”共感を編集する”と書きましたが、たぶん「さぁ、共感を編集するぞ!」と意気込んでもダメな気もしています。

共感は編集者が目的として作り出していくものではなく、「ひとり」から感じた魅力や共通点から自然に生まれていく。そのためにも、答えではなく「問い」を投げかけることが大事なんじゃないかと。

取材をする相手とひとりの人間として向き合い、読者が考えるための余白を残すことを意識しながら編集する。

簡単そうに見えても、なかなか難しそうですね・・・。

soarさんの記事のストーリー性の強さを改めてすごいと感じるイベントでもありました。


【印象に残った言葉】

■出会いに近い表現。
■あなたとわたし。
■ひとりのストーリーから伝わるリアルさが共感を生む。


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ヤノヤスヒロ

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ヤノヤスヒロ
短歌やキャッチコピーなど「1行の文章」が好きです。普段は、IT企業でUXライターをやってます。▼コピーライター養成講座2013秋基礎コース・2018年間コース▼文章で生きるゼミ1期生▼明日のライターゼミ2期生 ▼Twitter:@yanoyasuhiro