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母の背中

まだ小さな子供の頃、岐阜市の団地に住んでいた。

団地の5階。
子供の頃は5階まで登ることに疑問を持たず、競争するかのように元気に登っていたなって思う。
何度も背負われて登っているだろうし、買い物袋を持って登ることもあったと思うけど、そんな母の苦労なんて知る由もない。

秋沢にて

ベランダからは目の前にある児童館も公園も見えて誰が遊んでいるか分かったから、人がいたら遊びに行ってドッヂボールとかに参加したり、児童館で本を読んだりしていた。

ときおり、窓から落っこちる夢は何度も見た。
だから若干の高所恐怖症なのか?

自分は3人兄弟の長男で、2つおきに弟が生まれたので、自分が7歳なら弟は5歳と3歳。
団地に住んでいたのは8歳までだ。

***

3人で近所の駄菓子屋まで歩いて行った時は、信号のある横断歩道を渡り、坂を登って行くのだが、散歩で中型の犬を連れて歩いて来る人がいた時は緊張した。
丘陵地帯を切り開いた住宅街をつなぐ坂道歩道は狭くて避けられる道はない。
自分は平気だが、弟らが襲われると危ないから飼い主と犬の状態をしっかり観察しながらやり過ごしていた。

もっとも2番目の弟は保育園で何かを取られた時の復讐劇でプラスチックのスコップを振り回して、他の子に怪我をさせ、自分も目の上を切られる怪我をするといった横着者だったような記憶があるが、その詳細は部外者なので覚えていない。もしかしたら振り回されて怪我したのは弟だったかも?
いずれにせよ子供のケンカのきっかけはお互いさまが多い。

大きくなってケンカした時に二段ベッドのハシゴを振り回してきた時は「こいつ全然、成長していねぇ!」と思ったけれど。
ケンカで武器を使うんじゃねーよ。

駄菓子屋ではよく10円で箱をポチッと押すとコロコロっとガムが出てくるやつをよく買っていた。

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赤色のガムは当たりでさらに100円のお菓子が買える。

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あと「おとくでっせ」もよく買っていた。これも10円から100円の金券になる。

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まぁ、小さい頃からオトクと面白そうなことが好きだったというわけだ。
自分もあの頃のまま、成長していない。

***

あるときパートもしていた働き者の母が
「ちょっと疲れたから背中に乗って」
と言ってきた。
肩たたきとかのマッサージみたいなものだ。

自分は、ぴょんと飛び乗り、踏み踏み。
落ちないように踏み踏み。


弟2も乗る。踏み踏み。


弟3も乗る。踏み踏み。


そんなに大きくない母の背中でバランスを保ちながら踏み踏み。
落ちないようにみんな頑張ってだんだん楽しくなってくる。
押すな!押すな!いや・・・押すよ!押すよ!
そら、ジャンプ!ジャンプ!



「いったーい!!!」



誰かが母の膝の裏側に乗った・・・



母・・・膝を脱臼してた🍕🍕🍕

自分ではめたのか、どうしたのかは被害者じゃないので覚えていないけど
数日痛がっていたし、数日恨まれた気がする。


教訓・・・3人はノリ過ぎだったと後悔し、反省した。


自分も背中に乗ってもらいたい時があるんだけどねぇ~
(´-`).。oO

駄菓子屋の写真は岩倉市のマルヒデ商店さんです。

終わり





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