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iPadOSの登場で自分の業務はiPadだけで回せるか

iPadOSの機能拡張でマウスが使えるようになり、ブラウザ〈Safari)がPC相当になる。

この2つの機能拡張にはとても期待していて、うまく機能すれはPCを持ち歩かずにiPad Pro(自分のは9.7)のみ済むのではないかと思っているからだ。

今はSurface Goを持ち歩いていて、PCの軽さとしては特に問題はないのだが、iPadでのデモのためにiPadも持ち歩いているので、もしiPadだけで済むようになればPCを持ち歩かなくて済むようにになる。これは大きい。

と、言うわけでプレビュー版をインストールしてあれこれ試してみることにした。

Safariの設定について

以前の設定画面を確認せずにアップデートしてしまったので比較はできないが、デフォルトで「デスクトップ用のWebサイトを表示」がすべてのWebサイトに対して有効になっていた。

加えて、ページの縮小と拡大の設定。デフォルトで縮小表示にしたりできる。75%くらいにしておくと、PCっぽく使うのにちょうどいいだろうか(iPad Pro9.7の場合だが)。

縮尺はページごとにも変えられるが、その変えた設定はページごとに保存されるようだ。よくできている。

ブラウザはとりあえずこれで十分だ、

マウスの設定

ホントのところはわからないが、iPadOSにおけるマウスへの対応はアクセシビリティの向上が目的のようで、AppleによるiPadOSの告知ではまるでアピールされていない。ただ、マウスが使えるようになったことは事実で、指を使って操作するのに近い感覚でiPadをマウスで操作できるようになる。実際にそうだな、病院のベッドのテーブルにiPadを置いて、手元の最小限のマウス操作でiPadを使うようなことをイメージして実装した機能なのかもしれない。

自分はこの記事を読んで設定した。

いわゆるPC的なマウス操作とはちょっと違うのだけど、画面に指を這わせずにiPadを操作できるって意味では、自分の目的はまあ達せられるし、多少癖はあるけどとりあえず十分な感じ。試した範囲では一応ホイールも機能するし、マウスのボタンに各種機能も割り当てられるので、自分の用途に合わせたカスタマイズも結構できる。

自分のようにPCっぽくマウスを利用する人がAppleの想定以上に多ければ、機能改善も進むんじゃなかろうか。

・・・

とりあえず設定は済んだので、本題である各種Webアプリの動作確認をした。この辺は自分がPCを持ち歩く理由になっているものが多く、満足できるレベルで動いてくれたらPCを持ち歩く理由が1つずつ減っていくものたちでもある。

Salesforce

思った以上にちゃんと動く。Safariで設定した縮小率も機能するし、Lightning Experienceのキーボードショートカットも一通り動く。うちの自社商品であるSalesforce用のカレンダーアプリ「Calsket」もドラッグ&ドロップも含めてちゃんと動いてくれた。Calsketがこれだけ動くので、他のアプリも大体動くのではなかろうか。

(追記:2019/08/31 21:33)
完璧だと喜んでいたが、Calsketのドラッグ&ドロップは完璧ではなかった。一部の操作(予定の移動や時間変更のドラッグ操作)が機能しない。マウスで動かしても操作自体は今のところタップと同じ扱いなので、その違いによる問題はあるか。Calsketはタプレット用の画面を用意しているため、ほぼ同じ操作を提供することもできるのだが、このデスクトップ表示はMac Safari扱いになっていそうなので、果たしてその判別ができるかどうか。惜しい。やはりiPadを意識した対処は必要になってしまうか。
(さらに追記:2019/08/31 23:35)
画面の縮尺とデスクトップ画面の選択はページごとに設定できるため、Calsketのみタプレット用の画面を利用することもできた。一律でデスクトップ画面を使うだけでなく、サイトごとに都合の良い画面を選択できるのはとても良い。ここまで触っている感じだと、iPadOSになったとしてもiPadはiPadなので、iPadに最適化したUIを用意する必要は当面あると思える。PCに操作感を近づけすぎると元々あったiPadの良さも失いかねないし。それを意識した設計にiPadOSはなっている気がする。

そういう意味では、iPadブラウザーでのLightning Experience(ベータ)も、引き続き開発してほしいと思ってしまった。

ちょっと前にベータリリースしていたLightning ExperienceのiPad対応を試した際にはCalsketの動きがイマイチではあったので、iPadOSのSafariではちゃんと動いてくれて、とりあえずひと安心。しかし、これだけSalesforceがiPadOSで動くと、今後Salesforceユーザーのワークスタイルにも影響するかもな。

ちなみに、最初、iframeで呼ばれているコンポーネントたちが表示されなかったり、CalsketのようなアプリがLightning Experienceのタブ内では動かなかったが、画面上で表示を許可した上で放置していたら動くようになった。Safariをちゃんと再起動する必要があったのかもしれない。

Gmail

PC用の画面がそのまま動く。キーボードショートカットもそのまま利用できて快適だ。メール作成時に自分が多用する文字装飾系のショートカット(引用とか)もある程度使える(新規作成では使えなかった。返信時には使えるのだが、日本語入力モードだと使えない。もうちょっとかな)ので、慣れてしまえばこれで事足りるかもしれない。

ショートカットについては、Commandキーを利用したショートカットがSafariと競合することがあって動かなかったりしているようだ。iPadOSに合わせたキーアサインが考えられるようになったりするだろうか。

会計フリー/人事労務フリー

Safariで設定した縮小率が反映されないようだ。PCのまんまとはいかないようだ。動作自体はPCと同じなので仕事をする上では問題なく使えたが、Safariが強化された恩恵はとくになし。情報量が多いので縮小表示はしたいところではある。

Board

概ねPCと同じように動いてくれたのだが、拡大・縮小率の挙動はちょっとおかしい。でもまあ、利用上の問題はなし。使える。

SmartHR

快適。元々iPadでも動いていたが、縮小率がちゃんと機能してくれるので、これまでは表示されなかった右サイドバーの目次情報もちゃんと見ることができる。この辺は地味に嬉しい。

クラウドサイン

表示は一通りされ、Safariの縮小率も生きるのだが、入力項目の設定における印影やテキストボックスなどのドラッグ&ドロップが機能しない。

まあ仕方ない。

Intercom

Intercomも大体動きそうだな。操作している途中で一部表示が消えたりすることもあったが、特に問題はなく、許容範囲。PCでしかできなかった操作がiPadからできることを思えば気にならんし、実際気にならないくらいちゃんと動く。縮小や拡大も機能するようだ。

まとめ - 新しいiPad Proが欲しくなる

まあこんなところだろうか。思ったよりも動いたものも、動かなかったものもあるが、概ねどれも許容範囲だと思う。つまり、概ね自分の業務はiPadOSを乗せたiPadで回せる。でもSurface Goを家に置いて外を回るのは少し勇気がいるかなぁ。悩ましい。

他にも利用しているアプリはあるが、とりあえずはiOSアプリで良い。iPadOSになったことでアプリも変化していくのだろうが、それはiPadOSが正式リリースした後の楽しみに。

今後期待することがあるとすれば、とりあえずはiPadOSに最適化されたChromeが出てきてくれるかどうかで、それがPCのChromeやChromebookと同じくらい動いてくれたりしたら最高なのだが。

今使えている範囲でも、Salesforceがしっかりと動いてくれているので、デモもサポートも大体のことはiPadだけでも出来そうで、それが何より嬉しい。新しいiPad Proが欲しくなる。

これまでiPadは画面の大きな参照用の端末の域を中々超えなかったか、iPadOSの登場で仕事用のメイン端末になってくれそうな可能性を感じるし、アプリの進化も含めてとても楽しみだ。

まあ、開発する側は大変だけど。

#日記 #iPad #iPadOS #Salesforce

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