20240604「縫合」
昨日生きた
今日も生きるだろう
生き残りつつ
崩壊しながら
かろうじて引っ掛かり
ここにいる
当たり前ではない
そんなことを
操られるくらいに
もう手を離す
輪郭を慣らし
影を問う
わたしでなくともいいし
そうはいかないともいう
たどり着いたら
またそこを離れている
充分であって
足りないけれど
足取りはほぼ変わらない
いや只鈍いだけ
砕けた破片を丁寧に拾い
また別の所へと移す
どこにも行けないとしても
にわかに変化している
気づけない裏側の佇み
後ろが見えないのに
鏡は常