スマホは「名刺サイズ」の纏足メディアだ。

いま、今月号で紙媒体がなくなって
ウェブに特化する
「クーリエジャポン」をぱらぱら読んでいるんだけど、
さきほどまで
「日経電子版」を読んでいた
iPhoneに比べて、
圧倒的に、
「短い時間でいろんな記事をざっくりしかも正確に読み通せる」
ことに改めて気付かされる。
媒体が
アナログかデジタルか
という話じゃない。
雑誌のクーリエもできる直前までは
完璧にデジタルでデータをやりとりしているはず。
つまり、つくるプロセスに関しては
もはや「みんなデジタル」である。
違いはデジタルかアナログか、
ではなくて、
媒体の「物理的なかたち」のほう、である。
iPhoneの画面に
名刺を乗っけてみてほしい。
なんと同じサイズである。
つまり、
iPhoneで、コンテンツを見るというのは、
名刺に書いてある字だの絵だの
ぱらぱらみているのと、「物理的」にはおんなじ、
というわけだ。
そう、あまりに小さすぎるのである。
だから、スマホ中心で
読んだり見たりする
コンテンツは質も量も
物理的に「名刺サイズ」に縮小していく。
すると
スマホでやりとりされるコンテンツは
「名刺サイズ」で十分なものばかりに
淘汰されていく。
逆にいえば、
「名刺サイズ」では読みにくいコンテンツは
スマホ上では流通しなくなる。
世の中の情報が
「名刺サイズ」ですべて収まるわけがない。
デジタルかアナログか
じゃなくて、
そのメディアは
「どんなかたち」をして「どんな大きさ」なのか、
という物理的な課題のほうが、
いままでも、そしてこれからも
メディアだの情報流通だの
個人の「勉強」や「娯楽」だのを
変えていくような気がする。
それにいても
雑誌のクーリエがなくなるのはもったいないなあ。
紙でぱらぱら見る、というのが
このメディアの物理的な優位性だと思うから。

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