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革命家のホロスコープ探究 その② マリー・アントワネットとルイ16世

大きな時代の変わり目にある今だからこそ知りたい! 現在と似たような星の配置の時代、フランス革命期を生きた人たちのホロスコープを読んでみる2回目。

今回はフランス革命に散った薔薇、マリー・アントワネットを読むわよ。


感情と美に生きた革命のヒロイン、マリー・アントワネット

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ホロスコープに水のサイン(蟹座・蠍座・魚座)のグランド・トラインがある。この三角形が曲者で、うまく回れば良いけど、こじらすと同じところで停滞すると言われている。

水のサインが表すのは感情。怒って、泣き、笑い、喜び…そんな人。身内を守りたい願望がとても強く、“いいお母さん”になりたい!見られたい!と願うかわいらしい女性だったのではないかと思われる。

マリーの母、マリア・テレジアのホロスコープ

マリーの母は、ドイツ・ハプスブルク家の女帝、マリア・テレジア。

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マリア・テレジアは恋愛結婚した夫との間に、16人の子をもうけた(凄!)。夫婦仲も悪くなく、家族で音楽や狩猟を楽しみ、豊かに暮らしていたようだ。

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マリーとアングルが同じ星座。親子ではこんなことがよくある。


14歳の幼さでフランスに嫁いだマリーだったが、多産で大家族的雰囲気の強いハプスブルク家と違い、ヴェルサイユはヒエラルキーを競い合う貴族や愛妾らの人間関係でギスギスしていた。

そこでマリーは、心を許せる家族=「身内」と「非身内」の線引きをしてしまう(身内が好きな蟹座の火星っぽい)。娼婦出身のデュ・バリー夫人とは何年も口をきかず、お気に入りのポリニャック夫人には金や地位をあげる誰の目にも明らかな差別をしてしまう。そして堅苦しいヴェルサイユを嫌い、夜な夜なパリに出かけてパーティに興じたり、賭博をしたり…と、後に「オーストリア女」と国民から「非身内」扱いされる種を育てていった。

嫁いでから出産をする23歳くらいまでは、ちょうど金星が活躍する時期だ。金星は女性としての魅力や愛、美、欲望をあらわす。マリーの蠍座の金星は太陽とほぼ合で、遊びやファッションに貪欲にのめり込み、その中心人物になるような星の配置になっている。天秤座の月は人との接し方にわざと優劣をつけたりもしそうだ。

太陽のサビアンシンボルは蠍座11度 「救助される溺れた男」。寂しさに溺れ、誰かが助けてくれるのを待っていたようでもある。子どもを産んでからはパッタリと遊びをやめたらしいので、身も心も許せる身内=我が子を得て、本当に自分が向かいたいところ(太陽)に目覚めたのかもしれない(魂の進化をあらわす「ドラゴンヘッド」は育み上手な乙女座)。

一方、血縁や生死、セックスをあらわす「8ハウス」に山羊座の土星がある。マリーはそこに苦手意識があるし、乗り越えなくてはならない高くて分厚い壁があった。

王家に馴染めないけどうまくやらなくてはいけない。後継ぎを産まなくてはならないのに夫との行為がうまくいかない。好きな男ができたが結ばれることはない。ようやく子どもが産まれたが幼くして亡くなった。国民に愛されなかったのに愛してもらえない…と、相当難儀な壁を持っていたのがわかる。

革命の星「天王星」は10ハウスにある。10ハウスは社会的認知や達成をあらわすから、誰が見ても「革命の人」ということだ。

彼女はファッションやインテリア、建築にセンスを発揮し、流行を作った。子育ての方針など当時の宮廷での通例にも変革を起こしたと言われている。それに、いまもフランス革命といえば、マリー・アントワネットが思い出されるほど、革命の顔になっている。


女王に向かなかった女王、王に向かなかった王

革命の顔、マリー・アントワネットに比べ、ちょっと目立たない夫、ルイ16世。彼のホロスコープも見てみよう。

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獅子座の終わりの生まれ。ほぼ乙女座に差し掛かったところに太陽と水星と木星が集中している。燦然と君臨する王ではなく、裏方から市民のことを考えた心優しき王だったのではないかな。

ホロスコープの下側に星が多い人はプライベート志向。表に出るタイプではなかったのに、運命の巡り合わせとはいえ、気の毒に思う。

ルイ16世は、血縁や生死、破壊と再生をあらわす8ハウスに革命の星「天王星」がある。フランス「最後の絶対君主」にしてフランス「最初の立憲君主」らしい配置だ。

ルイ16世は断頭台に立ち、「私は私の死を作り出した者を許す。私の血が二度とフランスに落ちることのないように神に祈りたい」と言った。

許しや祈りは天王星がある魚座の世界観そのもの。ルイもマリーも、混沌とした時代にもまれ死を受け入れることで、革命を全うしたのかもしれない。

ルイの祖父、太陽王・ルイ14世のホロスコープ

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余談だが、豪華なマントはオコジョでできている。黒い点はオコジョのしっぽ
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太陽が天頂にある、見事な成功者の配置。太陽を邪魔する星がひとつもないのも面白い。不動宮の直角三角形が効いている。


最後に、ルイ16世とマリー・アントワネットの相性もチェック。

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この二人、仲は悪くなかったと言われているのだが、ホロスコープを見てもいい感じ。互いの心の内に秘めた思いを理解し合っていたのではないかと思う。

ふたりと、彼らの子どもたちの魂が安らかであるように。

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