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初めての新規事業1年目の本音。大切にできるものの数には限界があった。

生まれてからこれまで、自分自身の欲深さと常に向き合ってきました。

あれも欲しい、これも欲しい。あれもやりたい、これもやりたい。

新規事業を請け負うことになった昨年度。仕事においても、それは変わらず。顧客も、メンバーも、事業も、自分も、全部大切にしたかったのですが、結果的にその全てを大切にする事はできませんでした。

優先順位でいうと、こんな具合でしょうか。

メンバー 〈 自分 〈 顧客 〈 事業

事業と顧客のことが頭の中のほとんどを常に占めていて、自分とメンバーのことを後回しにしてしまったというのが実際です。


経験0から、 素人編集長に…

今から1年と3ヶ月前、僕はオンリーストーリーという会社と出会いました。そして、オンリーストーリーは業界経験0、執筆・編集経験0だった僕に『編集長』という居場所を与えてくれました。

「よーし。やるぞ。」

気合いを入れたはいいのですが、何をするにも初めてで困りました。お恥ずかしながらBtoCのカウンター接客しかしたことがなかったので、スーツを着た人を目の前にするたびに怯えてしまい、ビジネスメールの送り方もYoutubeを見ながら学び直しました。

それからあっという間に数週間が経った頃、あることに気づきました。どうやらみんな文章を書くことに抵抗があるらしい、ということ。「できることなら、文章を書かずに済むのが一番いい。」とまで言う人もいました。

僕自身はこれまでに書いた文章を褒められた経験は一度もなく、誰かに習ったこともありませんが、僕にとっては文章を書くこと自体はさほど抵抗を感じないものだったので、とりあえず頼まれるままにウォンテッドリーや弊社サイト、メールなど、様々な用途・場面で文章を書いてみました。すると、「助かった!」「いいね!」「ありがとう!」と言われることが増え、嬉しくなりました。

気づけば、ライター4人のメンバーを抱えるようにもなって、そのメンバーが全社会議で賞を総なめにした時には自分の事のように嬉しく、誇らしかったのを覚えています。


すぐに決まった、 奇跡の初受注。

そのような中で、僕が今担当する事業と出会いました。その頃、その事業はまだ生まれたばかりの状態で試作品も出来上がる前。

事業の内容を聞くと、どうやら経営者インタビューをまとめ、冊子にするというものだとわかり、これから新規事業のひとつとして売り出していこうとするタイミングだということでした。何か僕にできることがあればという感じで関わることを決め、そのあとすぐにある会社に提案に伺うことに。

会議室に通されて待っていると、社長がいらっしゃいました。そして、僕らはサービスの紹介・提案をし、社長は話を聞いてくれました。正直、今覚えているのは緊張と不安でいっぱいだったということ、頭もずっとぼーっとした状態で何も考えられなかったということ、くらいです。

その時僕が話した内容も提案なんて言えるようなものではなく、本当に薄っぺらいものだったと思います。確か、その場で社長からもご指摘を受けた気がします。それでも、最後にその社長はサービスを使うと決めてくれて、最初のお客様になってくださいました。

その時は何が起きたのか、事の重大さを理解できず、実感がわかなかったのですが、あの初受注がなければ今はないのだと思うと、本当にその社長には感謝の気持ちしかありません。


初取材、 初執筆、 そして初編集…

大変だったのはそこからで、インタビューでは何を伺うべきか、どのような段取りで何を準備をし、進めるべきか。一から考えて、一つひとつ進めました。普通に考えたらネットで調べたり本を読めばいろいろと調べられたりしたところを、そんな事も思いつかないくらいに冷静さを失っていました(笑)

実際に取材に伺って、用意した取材概要をお見せし、取材が始まると、また頭がおかしくなってきます。今話している事が物語っている事は何なのか、次にはどんな質問をすべきか、などと考えているうちに頭がこんがらがっていって…。

取材はほとんど社長が話すままに進められ、僕の思考の整理がつかないまま取材時間が終わりました。会議室を出て、エレベーターに乗り込み、最寄り駅まで歩いている間、まだ僕には目の前で何が起きていたのか理解できていなかったと思います。

数日後に上がってきた文字起こしを見て初めて、自分がすべき事を理解し、ゾッとしました。1時間半程度の間に社長が話している事が文字になった文字起こしは(その時の自分にとっては)膨大な量で、それを読みやすく、規定の文字数でまとめ、うまく写真を配置していく。そんな事はやった事がなかったのでできるかわからなかったのですが、やるしかありませんでした。

何とかしてまとめ、「満足してもらえなかったらどうしよう」と怯えながら、メールで初稿を送付。運が良かったのは、この時に取材させていただいた社長がとても話し慣れていらっしゃる方で、話してくださった流れ自体が非常にわかりやすいものだったという事です。そのおかげによって、大きな修正やトラブルにもならず、この事業にとっての初めての制作物が世に出る事になりました。


笑うも一人。 泣くにも一人。

それから何社か紹介をいただきながら受注が増えていく中で、一緒に仕事をさせていただくライターさんから白い目で見られたり期待以上のものを提供できずに依頼先から厳しいご意見をいただいたりした事もあったのですが、少しずつ段取りを整え、工夫を加えていくと一つ、また一つと制作物を世に出していけるようになりました。

その間、社内の誰かに技術的な事を教われる環境ではないため、セミナーや短期スクールに通って編集やライティングの基礎をかじっては翌日の仕事でアウトプットする事を続けました。熱意や想い、ビジョンを語る目の前の経営者の力になりたい一心でしたが、正直この期間はハゲるかと思いました(笑)

一方、案件は増えていく中、この事業の作り手・担い手として関わってくれる人はなかなか見つかりませんでした。むしろ、僕がこの事業に没入すればするほど、それまで近くで一緒に仕事をしていた人は離れていくばかりのように感じました。

時々、ふと虚しく、寂しく、悲しくなることがあったり、誰かが手伝ってくれると言ってくれても、「僕がやるべき事に集中すればするほどに、きっとこの人も離れていってしまうんじゃないか」なんて思ってしまう事も少なくありませんでした。

その後、当時の自分にとっては「一緒に働く人を大切にする事」「顧客に価値あるものを提供していく事」を両立させる事は難しいと考えました。そして、依頼をしてくださる方のためにいいものを提供する事に迷いなく集中すると決め、社内からの見られ方や評価はなるべく気にしないようにしました。

その結果、なんとか一年間案件が途絶える事なくサービスを続ける事ができ、「このサービス内容でこの価格は安すぎる。料金をあげてもいいんじゃないか」というお声もいただけるようになりました。長く関わってくださっているプロフェッショナルな制作陣もいて、これは1年前には想像もできなかった事で、本当に嬉しく、ありがたい事です。

その一方で、ここまでは価値を提供する事に集中すると自分で決めたわけではありますが、一緒にこの軌跡と喜びを分かち合える人が社内に誰もいないという事実にも気づきました。

笑うにも一人。泣くにも一人。

このままでいいのかなと思いながらも、なかなか自分の振る舞いや行動を変えられない日が続きました。


大切にすべきものの両立を。

弊社には様々な商材がある中で、僕が担当するサービスの案件が増えてきたり喜びの声が社外から届いたりしていくうちに、少しずつ社内でこのサービスの名前が飛び交う場面が増えました。

関心を寄せてくれるメンバーも増え、いろんな人がセールスしてきてくれるようになってきて、先月は過去最高の案件数・売上を記録できました。

先月初めてこのサービスの案件を獲得してくれたメンバーが僕への信頼やサービスに感じている魅力や想いを自らの言葉で語ってくれているのを見て、本当に感動しました。さらに、久しぶりに一番最初に案件を受注した社長の元に伺った際にも、その後あらゆる場面でご活用いただいている事を知って、お褒めの言葉もいただき、また感激しました。

「これまでサービスのクオリティを突き詰めてきた事は間違いじゃなかった」と全てが報われた気持ちになり、サービスの価値が上がってきていることにも気づけました。そして、新たに今年度目指すところも明確になりました。

「一緒に働く人」と「顧客に提供する価値」を、両方とも大切にする。

これからもプロダクトを磨き、マーケティングに取り組み、より多くの人を幸せにできるより良いサービスにしていくのと同時に、昨年度やり残した事 ––関わる人たちも幸せにできるサービスにしていく事–– を遂げられるよう今年度は頑張りたいと思います。

もう、一人で戦うのはやめます。


最後に

今回の記事で触れた僕が担当するサービスは『OURSTORY』といって、企業価値(人・会社・商品)をストーリーに乗せて明文化・冊子化することで、採用支援・販促支援を行うサービスです。ニーズ、経営課題に合わせてインタビューコンテンツを企画し、取材・撮影・執筆・編集・印刷までワンストップでご提供しています。

僕は、プロダクトマネージャーとしてより良いプロダクトの形を追求し続けること、そしてこのプロダクトを必要とする人たちの元へ届け続けるコミュニケーションを設計することを仕事としています。


▼サービスの詳細はこちら。


現在、サービスの改善やライティング、取材、編集、企画、営業など、あらゆる面でお手伝いいただける方、相談に乗っていただける方を探しております!

学生、社会人問わず、ご興味を寄せていただける方がいましたら、ぜひ宜しくお願い致します🙇


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週4 正社員 × 週1 フリー(編集・執筆)。株式会社オンリーストーリーで経営者取材・編集、採用広報取材・編集等をしています。それ以外では、主にトップインタビューやBtoB系取材に関わる取材・編集をしてます👨🏻‍💻 目に見えない人・モノの背景やロマンを形にすることが好き◎

コメント1件

ちゃんやまさん、初めまして。
私も先日、新規事業1年目を終えました。

私の場合は全て一人で進めた訳ではなく、進捗もかなりゆっくりですが(2年目にしてやっとサービスをお試しリリースする段階まできました…)
辿ってきた過程、味わった感情に強く共感したためコメント差し上げました。

周りの評価や無関心を一旦脇に置き、こだわり集中して進める段階はあって良かったと、記事を読んだ今は思えます。
期待・投資された事業にメインで携わるのはアドレナリン大放出の喜びでしたが
途中、孤独感や周囲の関心のなさに「人を巻き込んで協力を得る事は永遠にできないのでは…」と何度も絶望しかけました。
最近やっとリリースが現実味を増してきて、関わってくれる人が増え、これまでが無駄ではなかったと感じます。

また段階が進めば足がすくむ事があると思いますが、契約がとれた喜び、仲間が増える喜び…とこの先報われるポイントがあると思うと、もう少しやろう、と歩みを止めずにいられます。

泣いても笑っても一人、を味わった側に立てて私は良かったです。
長くなりましたが、振り返る機会をくださり有難うございました。
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