ワークショップA 映像表現をしよう
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ワークショップA 映像表現をしよう

Film Educator 山﨑達璽 | YAMAZAKI Tatsuji

この授業の目的

探究活動のゴールは、設定したテーマを探究し、それぞれが導き出したアクションについての発信が、他の人の共感を呼び、誰かのアクションにつながっていくことです。
そこで、映像でメッセージを伝える活動を通して、その方法の特徴や良さについて理解をし、探究結果を、より効果的に表現する手段を増やしましょう!

この授業の目標

私たちは、メッセージを伝えるとき、①言葉を使った言語表現と②言葉を使わない非言語表現(動画、静止画、サウンドなど)を使います。
その違いは何でしょうか?
また、映像などの非言語表現で、上手に伝えたいことを伝えるためには練習が必要です。よって、この授業では、以下の2つを目標とします。
①言語表現と非言語表現の違いを知る
②非言語で表現する力を高めるために、実際に映像制作を通して練習をしてみる

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授業の流れ

1.インプット(10分)

ウミガメの鼻からストローが出てくる有名な映像を使って、言語表現と非言語表現で伝わるメッセージにどんな違いがあるのかを考える。

言語表現

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非言語表現

ここがポイント!
それぞれの表現が持つ力を理解する。
言語表現:事柄や意味をはっきりと伝え相手を説得する力
非言語表現:言葉では表しきれないことを伝え、相手の心を動かす力

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次に、以下のような「雨」の映像表現を使って、①②時制を感じさせること、③④効果音や音楽が表現の効果性を高められることを伝える。

①雨が降っている⇒現在進行形

②雨があがった⇒完了形

③効果音をつける⇒「昨夜の雨が上がったなあ」という時制、そして詠嘆

④音楽をつける⇒「昨夜はすごい雨だったなあ」という深い詠嘆

ここがポイント!
映像表現は、言語表現と非言語表現が掛け合わさってできていることを知る。

2.テーマの提示とグループ協議(20分)

学習課題(ここでは以下のテーマを事例として説明します)

次の「時候の挨拶」をから一つを選び、映像で表現しよう!
~「移ろい・変化を描く」がポイント~

A ゆく秋の寂しさ身にしみるころ
B 秋気いよいよ深く
C 秋も一段と深まり
D 小春日和の今日この頃
E 朝夕 一際 冷え込むころ
F 冷気日ごとに加わり
G 追々寒さ向かいますが

学習形態
・クラスごとに、4人グループを作成して活動する。
・作業は、2人1組で行う。グループで相談しながら、2つの作品を作る(同一でもよい)。
・シェアタイムで発表する作品は、グループで1つとする。

映像制作の条件
・映像は、30秒を目安に、iMovieで作成する。
・静止画は3枚以上、動画2カット以上を使用し、合計5~10カットの作品とする。
・静止画は、インターネットおよび事前に用意した素材集を利用してよい。
・静止画、動画を撮影する際は、学校の敷地内とする。必ず横画面で撮る。
・音楽は、iMovie内のものから1曲を選ぶ。
・言語表現(具体的な言葉や文字)は使わない。人がセリフで説明するカットも使用しない。
・最後にグループで選んだ「時候の挨拶」をテロップで入れる。

ここがポイント!
1.「時候の挨拶」という言語表現を、どんな「非」言語表現へと変換するか?
2.「時候の挨拶」に含まれる「移ろい」をどのように表現すれば、効果的か?
3. 編集(素材選び、順序、つなぎ目、スピード、選曲)を工夫する。

3.撮影・素材集め(25分)

静止画:素材集を使う、ネットから拾う、iPadを使って今撮る
動画:iPadを使って今撮る
音楽:iMovie内のものから1曲を選ぶ

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ここがポイント!
静止画によるスライドショーになってしまわないように工夫する。

4.教室にて編集(30分)

編集アプリを使って、2人1組で作業する。
デジタルネイティブ世代は直感的に使えるようになるため、編集アプリの使い方の説明は最小限にし、最初に提示した「移ろい・変化を描く」というポイントを吟味して、編集作業を進める。

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ここがポイント!
ストーリーを考えることにも気を配る。

5.シェアタイム~まとめ(15分)

編集は、没頭するとキリがなくなるので、時間が来たら作業途中であっても完了とし、グループごとに1作品ずつ発表する。

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このプログラムは、緑園西小、玉縄中、北鎌倉女子学園中、横浜清陵高の実践をもとにしています。ここでは、iPadを前提に説明していますが、各学校に配備されている端末で対応可能です。

☆鎌倉市立玉縄中学校の実践
https://note.com/yamazakitatsuji/n/nf8fc79572e64


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Film Educator 山﨑達璽 | YAMAZAKI Tatsuji
映画監督。 1974年名古屋市出身。日本大学藝術学部映画学科監督コース卒。芸術学修士。 20年以上の映像クリエイターと映像専門学校での講師経験、そしてアクティブ・ラーニングとの出会いから、現在、Film Education(映像教育)の実践方法を発信中。