
メディアリテラシーを身につける~フリースクールでの挑戦~
長野にあるフリースクール・OZ Fieldでの取組がだいぶカタチになってきました。
小学生から中学生が一緒であったり、オンラインであったり、さらにフリースクールの特性もあって試行錯誤が続きましたが、授業時間を固定することが奏功したようです。
具体的に言うと、金曜日の午前中は「映像授業」のコマにして、作業する回と私が遠隔授業する回を交互にしたのです。
これにより「来週はカントクに見せるから今日仕上げよう」といった短期的な目標設定とスケジューリングが意識されます。
先生方のファシリテートもスムーズになったと思います。
ちなみに、長期的な目標は……
自分たちで撮ったドキュメンタリー作品を通知表の代わりにしようというものです。
メディアリテラシーを身につける
さて、2学期の終わりに発表会を行いました。
学期の最後は、私も足を運び、保護者も招いてのリアル開催です。
この取組をはじめて半年、みんなの成長が著しくて、先生方と粘り強く進めた甲斐があったと感動しました!
その中でとてもいい学びにつながった、ある女の子の実践があったので紹介します。
彼女は、スクール生活を親御さんに紹介するために「OZでの一日」と題した映像を作りました。
私は、いきなり撮影や編集をしたりするのではなく、事前にしっかりと設計することが重要と指導しています。
どうやら彼女はそれが得意のようで、こんな構成を考えました。

ところが、ふだんからみんなで撮りためている「素材集(動画や写真)」を探したものの、朝の登校と帰りの会の素材がありませんでした。
そこで……
彼女は、それをみんなで演じて再現したんです!
その映像を抜粋してお目にかけます↓
この実践を一つの「ドキュメンタリー」だとするならば、この手法はアリなんですね。
中立と客観性を旨とする「報道」とは違って、ドキュメンタリーは作り手が取捨選択して撮影や編集をする以上、それは創作物に当たるからです。
図らずも、彼女はここでメディアリテラシーを身につけることになります。
世の氾濫する情報には発信側の意図が介在してることを、ぼんやりとでも知ったことでしょう。
Film Educationはちょっとしたことでもきちんとファシリテートしてあげると、非常にリアリティのある学びがあります。
しかも、子どもたちが大好きな動画ですから、学びは大きいはずです。
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