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映像制作ってどのぐらいの時間が掛かるの?

「映像制作を授業に取り入れるに当たって、どのぐらいの時間が掛かるか?」

なかなか難しい質問です。
今回は、①コマ数、②時期、③時間配分からお伝えしていきます。

①コマ数

実際、1年間掛けたカリキュラムとして取り組む場合もあれば、3コマぐらいで完結するワークショップもあって、ケースバイケースです。
となると話が進まないので、あえて言えば、2ヶ月で15コマぐらいのプログラムがほどよいと感じでいます。
今月末より、北鎌倉女子学園の中2がドキュメンタリー制作に取り組むのですが、まさにこのくらいのコマ数になるので、ぜひ進捗状況を共有していこうと思います。

②時期


コマ数についてはなかなか答えが出しにくいのですが、時期についてはなるべく早く取り組むのがいいです。
それは映像制作のノウハウとその表現手法は、ツールとしての汎用性が高いからです。
探究活動の発表の機会などは何度もあると思いますが、映像を使えることで可能性がぐんと広がります。

「そもそも子どもたちは動画づくりには慣れているので、そこまで時間を取る必要があるのか?」

それももっともです。
が、それは日常の娯楽の延長になっていまいます。
乱暴にいうと、画一化されたYouTuberの表現の模倣をもってよしとされてしまいます。
言うなれば草書の真似事です。
ですので、きちんと体系立てて、つまり楷書を学べば、将来にわたって、表現方法の流行り廃りにとらわれずに使えるツールになると思うのです。

③時間配分


そして、最も重要なのは、時間配分です。
どんな機材やアプリを使うか、そしてその使い方をマスターすればできる、と考えがちですが、これは大きな間違いです。
もちろん道具を使えなければ実践はできませんが、少なくとも授業であればタブレットやスマホで十分事足ります。
そして、生徒や児童は使い方をよく知っています。編集アプリなんて大人より多くのものを知っています。

では、何が一番重要なのか?

それは設計です。
撮影に入るまでに、完成形をイメージして設計図を描くことです。
映画ではシナリオ・脚本・台本、ドキュメンタリーでは構成台本と呼びます。
パワポやKeynote、付箋など手段は何でも構いません。
さらに、撮影しながらその設計を深めて、さらに編集作業に入る前に練り上げます。
(設計の具体的な内容についてはまた別の機会に書きます)

では、時間配分の目安をお伝えします。

 機材・アプリの習得 1
 設計~準備 4
 撮影 1
 再設計 1
 編集 2
 発表~振り返り 1

半分以上の時間は設計です。
実作業の時間が少なくて驚かれるかもしれません。
料理の世界では「仕込み八割」などと言うそうですが、そのぐらいの気持ちです。

とはいえ、この設計の時間ってなかなかしんどいです。
当然子どもたちは飽きます。
ここをどう運営していくか、そこが目下の課題ですね。
いろいろと仕掛けを考えているので、今後、またみなさんに共有、もしくは相談をさせてください。

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