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【顔(生産者)の見える野菜】

スーパーの青果売り場に「私たちが育てました!」と生産者の顔写真入りのパネルと共に飾られた「顔の見える野菜」。これを求めに来店するお客さんも多い。なにより産地がハッキリして(地元)、生産者(家族)が顔まで出してるのだから、好感が持てるし安心もできる!

私は長年スーパーを経営していたので、ほぼ全ての店舗でこのような「地場野菜」を販売していた。例外なく生産者の顔写真をパネルで紹介して…。

✅果たして生産者は利益を得て、喜びを感じていたのだろうか?よくある「道の駅」や「農の駅」に野菜や果物を納める農家は、労働対価が回収出来ているのだろうか?疑問が残る。


私は農業関係の団体に呼ばれて話をすることが多い。いつも最初にこう詫びる。

🎤「皆さんの顔を晒し、地域密着アピールのために野菜を売ったことは否定できません。地場野菜をお勧めしながらも、正直スーパー側の野菜を買って欲しいと思っていました。手数料も安くない、残ったら新しい野菜に取り替えて!などと、皆さんのご苦労に対して、大変失礼なことを言ってきました。改めてお詫び申し上げますm(_ _)m」

✅農家の経営は厳しい。規格を揃えて農協に出荷することで安心できるが「実入り」は知れている。規格外や傷モノ野菜も多く出る。それなら野菜を無駄にしないためにも、スーパーなどの店舗で少しでも金にした方が良い。農協のマージンを抜きにすれば安く販売できる。

テレビでよく観る人気の「道の駅」なら十分商売になるだろうし、農協取引をやめて直販専門にする若手農協経営者もいる。農協との取引が苦手なベンチャーが、通販に特化するのもそのためだろう。「道の駅商法」などの言葉もある。


少なくとも比較的規模の小さいスーパーにある「地場野菜コーナー」、高齢農家の小遣い稼ぎ程度ならまだいいが、スーパー側の自己満足であることは否定できない。

お客さんも野菜が高い時だけ、規格外野菜を安く求めるが、普段ならスーパーの特売野菜を買っていく。そんな時、売れ残りが目立つ商品棚に飾られた「生産農家の笑顔の写真」を見て、私の店ではこの販売をやめた。

🤞以後は、
・普通に商品として仕入れ、
・平台に陳列してその日に売り尽くす
・生産者の顔写真などパネルにしないで
・産地のみ表示、
そして
・現金仕入れで返品無し! に切り替えた。
生産者は喜んでくれたm(_ _)m

✔︎マーケティングや販促、イメージアップや差別化の前に、考えなきゃならないことがあるはず!『士農工商』商人は底から世の中を支えるべきじゃなかろうか?

👤 私は「◯◯さん一家が丹精込めて作った野菜です!」のパネルが嫌いです(^^;
(へそ曲がりですいませんm(_ _)m)


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