タバコをやめれた感動した話


どーも。ぺんとはうすヤマトです。

自粛期間、散歩が日課になっていた。
特に行き先は決めずに歩き
疲れたら近くの公園のベンチに座り休憩。

ベンチで何も考えず、ぼーっとしてる時間が
とてもリラックスできて大好きだ。

先日いつも通りベンチに座っていると
横に50代後半ぐらいのオジサンが座った。

特に会話をせず座っていると
オジサンが話しかけてきた。

『兄ちゃんタバコ吸ってるんか?』

俺は『はい。吸ってます。』そう答えると
オジサンは腕を組み、3秒ほど空を見つめ語りだした。

『ワシは13歳からタバコ吸ってたけど
ある事をきっかけにタバコをやめれたんだ。』っと。

俺は心の中で
①いや、今の3秒の間は何やねん!
②質問してほしい顔が全面に出すぎや!
③話したいんなら、はよ話せ!

っと思ったが顔には出さず
『え!?なんでタバコやめれたんですか?』
オジサンの台本を忠実に遂行した。

オジサンは、さぞ気持ち良さそうに話し出した。

『俺は13歳でグレて悪さを繰り返した。
学校にも行かず自分の部屋はヤンキーのたまり場。
タバコを吸って、仲間と喋ってるのが楽しかった。
両親にも反抗してた。俺は将来はヤクザになると決めてた。』

俺は早くタバコをやめた理由が聞きたかったので
オジサンが話しやすい絶妙な相槌を繰り返した。

ようやくオジサンは本題に入った。

『ある日、いつも通り学校に行かずに部屋で
タバコを吸っていると親父が部屋に入って来て
俺にこう言ったんだよ。』

【お前がタバコをやめなければ俺も今からタバコを吸う!】

『俺の親父は肺の難病を持っていて
タバコなんて吸ったら死んじまうんだ。
でも俺にタバコをやめさすために
親父はタバコに火をつけて吸い、咳き込んだ。
何度も何度も吸っては咳き込むを繰り返した。』

【お前がタバコをやめるまで俺は吸い続ける!】

『親父が泣きながら咳き込んでる姿を見て
俺はなんて親不孝なんだ。っと涙が止まらなかった。
俺は親父にタバコをやめて真面目に生まれ変わるから
タバコを吸うのをやめてくれ!っと懇願した。』

オジサンは目に涙を浮かべていた。
俺も、もらい泣きしそうになったので
空を見上げながら我慢した。

なんて感動する話なんだ。
息子の非行を止めるため
自分のように肺の難病にならないため
親父は自分の命を顧みず
息子に全身全霊で伝えた。

最後、オジサンは涙を堪えながら俺に言った。

『無事タバコをやめ学校に行き更生できた。
親には感謝だ。あれがなければ
今頃ヤクザになって、捕まっていただろうな。
俺は13歳から今に至るまでタバコは1本も吸っていない。
俺は親父との約束を今でも守っている!』

そう言ってオジサンはアイコスを吸い始めた。

衝撃だった。
一瞬ボケだと思った。
タバコはやめたけどアイコスはいいのか?

オジサンは気持ちよくなったのか
アイコスを吸いながら帰っていった。

オジサン。ありがとう。
また、あの公園に散歩に行こう。





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