
2023年の振り返り〜非効率に生きている私の1年〜
寒さが身に染みる季節となり、2023年は残すところあと1日で終わろうとしていますね。
年末年始は、出来ていなかった家内の掃除に取り組みつつ、隙間を見て2024年以降に待っているタスクに手をつけている日々です。
12月28日、仕事納めの日にスタッフと一緒に
「激動の1年だったね…」と振り返りながら1年の勤務を終えました。
経験年数とともに経験する仕事内容が異なるため、毎年刺激的な1年を過ごしています。
1年を振り返り、自分自身が何に取り組み、どのような経験をして何を得たのかアウトプットしていこうと思います。
簡単なプロフィール紹介
基本的に公で自身のことを話すのを控えているため、何をしている人なのか、会社設立のプロセスがよく分からないと思われる方もいらっしゃるはずなので、すこーしだけ自己紹介させていただきます。
略歴ーprofileー
略歴
・作業療法士免許を取得(学生時代に住環境コーディネーター2級取得)
・8年間発達外来専門の部署で外来作業療法
→対象疾患は神経発達症
仕事内容は個別外来作業療法と珍しく小集団(合同個別)での対応
まれにレスパイト目的で入院してきたお子さんの作業療法対応
※小集団は新型コロナウイルス感染症流行とともに中止
→勤務しながら吉備国際大学(通信制)大学院へ在学
(2022年作業療法学修士取得)
→2021年〜 県士会の委員会に所属
→2021年〜 通信制高等学校への訪問支援開始
→2022年 第34回岡山県作業療法学会で優秀賞受賞
・退職し、2022年3月に一般社団法人Lyckatill(リュッカティル)を設立(理事)
・公認心理師試験に合格
市民ライターとして活動
モルック指導者認定
・2023年4月より会社移転と同時に小児科にて非常勤勤務開始。
→個別作業療法および小集団グループを実施(司会進行役)
長々と書きましたが、簡単に記載すると
子どもと家族をサポートしている作業療法士です。
会社設立の小さなきっかけ
実は、「子どもたちや家族のために職種を超えて知識を共有していこう」と熱意ある先輩からお声かけいただき、職場の先輩・後輩で集まってこじんまりと勉強会を実施していたんですね。
その中のメンバーである1人の先輩言語聴覚士(ST)となぜかフィーリングといいますか、価値観があう感覚がありました。
・子どもと家族を取り巻く環境は複雑。パパママの悩みは根深い。
子育てのサポートは絶対不可欠=家族のサポーターでいたい
・既存の公的サービス以外の働き方
・学習障害や学習に躓きを感じているお子さんが通える場所
・障害の有無に関わらずに通える場所
・学校へ行きづらさが生じているお子さんたちの居場所
医療機関で勤務している際に、上記のことについて先輩STとよく話し、教えていただくことが多かったのです。
ある日、突然その先輩STは私に「なあ、一緒にやらん?」と話してきました。
その時の私はすぐに<職場を辞めて会社を設立する>という意味を察知しました。
今の仕事に充実感も持てているし転職も考えていたわけではないのですが、当初30歳の私は、結婚してすぐに大学院(突然決めた)に行ったため、様々なライフイベントを想定しながら<次は公認心理師を受験しよう>と決めて、受験のための研修を受けている時期でした。
さらにプライベート面では、子育ても…と考えていたのですが、
なぜでしょうか。
その場ですぐに「はい」と即答していましたw
その数秒の間で
・医療機関で勤めている時よりも給料は減少する→人生や生活の見直し
・先を見越して義理両親の家に引っ越す→居住地の変更
・制度外の活動を通して、隙間にいる家族と子どものサポート→多分やりたいこと
この3つが頭の中に浮かんできたのです。
簡単にいうと、<代表についていこう>とすぐに答えが出たため激動の渦の中に片足を突っ込む覚悟を決めました。

パートナーの理解が必要不可欠だった
とはいっても、創業する=家族・家庭のことが脳裏をよぎりました。
主人も縁があって転職したばかり(放課後児童支援員)だったこと、
そして私たちも子育てのことをときどき話すようになっていたからです。
帰宅してすぐ旦那氏に、<なあ、仕事辞めて会社立ち上げようと思う。それに伴って、収入も減る。色々見越してあなたの実家に入りたい。どう?>と相談していました。
すると旦那氏。
「いいんじゃない?」とあっさり返答してくれましたw
<ああこれはやれってことだな>と悟った瞬間は今でも覚えています。
小さくスタートした小さな会社
2022年4月から
・学校へ行きづらさが生じているお子さんの居場所活動
・医療や福祉を利用していても利用できる個別対応サポート
・子育て相談
・学研教室
・外部講師やセミナー、子どもたちのイベント活動
を軸にして活動を始めました。
一般社団法人Lyckatill(リュッカティル)。
Lyckatillはスウェーデン語のおまじない
ー「みんなにいいことがありますように」
英語だと、GoodLuckと同じ意味になるそうです。
今年はブログが更新できていないので、2024年はたくさん更新します(笑)
学研ふうわり教室は、特別支援教育とインクルーシブ教育を目指すために開設しています。
プレイヤーとしての私
とはいっても、私の立ち位置はプレイヤー7割・経営3割。
今年は、プレイヤー8割・経営2割くらいだったかもしれません。
会社設立時当初のプレイヤーとしての私は
・外部への訪問支援
→放課後児童クラブ・通信制高等学校への訪問支援
・作業療法士養成校での非常勤講師
・保育士養成校での特別講師
の活動をしながら、社内のサービスに取り組んでいました。
わたしが外部に出ている時は社内スタッフが1名不足してしまうのですが、
このように働けているのは、優秀なスタッフ・共創相手がいるからだと思っています。
そしてご縁があって、再び小児科での非常勤勤務を開始しました。
激動だった2023年ー激動と余白ー
作業療法士としての私
今年度は、会社を移転して新スタートを切りました。
「学術」・「活動」ともに色々な経験をしたように思います。
学術的側面
ー県士会での活動増加
・子ども地域支援委員会
・調査部
・査読委員
・第35回岡山県作業療法学会でのシンポジストとして登壇
・Web公開講座ーYouTubeー
・現職者選択研修「発達障害領域の作業療法」講師
これまで放課後児童クラブ×作業療法士の連携事業、専門的知識の学びの場として大変お世話になっている県士会に少しでも貢献できていればいいなあと思います。なかでも現職者選択研修では、作業療法士へ作業療法のことを伝える経験は初めてでした。
普段職場では話をしますが、
職場外で臨床思考をエビデンスに基づいた話を講師として実施したことは
非常に良い経験になりました(時間配分などを含めて)。
ー発表・論文など
・岡山県保健福祉学会で放課後児童支援員とともに発表
・第57回日本作業療法学会にてポスター発表
・第36回岡山県作業療法学会でポスター発表
・初の共同著者経験
・原著論文修正中
・某書籍の部分執筆
他の人と比べると少ない数にはなりますが、コツコツとできることをやっていく次第です。
会社としての活動
ー訪問支援
・社会福祉法人での児童発達支援・放課後等デイサービスを中心とした訪問支援
・合同会社での児童発達支援の訪問支援
・放課後児童クラブでの直接的訪問支援(子育て相談)
・通信制高等学校での訪問支援(今年度は授業参加・授業実施)
・県士会事業への積極的参加ー放課後児童クラブ訪問支援5クラブ
ー大学やその他での講師活動
・作業療法士養成校のキャリア科目での特別講師
・作業療法士養成校の非常勤講師ー今年はテスト作成
・保育士養成校での特別講師・市幼稚園PTA連合研修会での講師
・通級指導教室親の会での講師
・放課後児童クラブでの研修会講師
・放課後児童クラブでの保護者会で講師and保護者相談会
・通信制高等学校での研修会講師
ーその他
・社内サービス利用者の増加
・作業療法士養成校より2名の実習生を受け入れ
・医療機関での作業療法および小集団グループ活動開始
幼児期(年少・年中・年長)および学齢期(低学年から高学年)の10人以下のグループ活動の進行役を実施中
・5歳児健診のスタッフとして参加中(医師・看護師・心理士・ST・OT)
・地域の小児発達研究会スタッフ
・季節のイベント行事開催(夏祭り・秋祭り・夏の科学実験・読解イベント・外出・クリスマス会など)

色々な作業療法士に出会った1年
今年は、6月に奄美大島で開催されたMellowCampへ参加し、かなりBeingな状態になりました。
そこで出会った世界遺産の数々にふれあい、落ち着いた状態を取り戻せたように感じます。
その後、スタッフと奄美の体験を共有しました。
スタッフみんなで、「時間の空白」「脳の休憩」がいかに大切なことかに気づかされた出来事でしたね。
岡山に帰宅して、しばらくわたしはMellow状態が続いていました(笑)
奄美大島の体験を言語化してくれているような気がする書籍に出会いました。
そしてオンライン・SNSで出会っていた人たちとリアルで対面できた、第57回日本作業療法学会in沖縄県。
初めてのポスター発表でしたが、これを機に発表に挑戦できるようになった気がします。
3時間半の立位状態の継続はさすがに腰や足がやられるかと思いました(涙)
自分のペースでさまざまな発表を拝見・拝聴しましたが、私としては急性期・回復期など他領域の発表が新鮮でした。
領域は違えど、活動内容はアイデアが生まれるきっかけにもなります。
ちょっとバカンスしながら、マイペースに参加できた沖縄県。
まだまだ学びや経験を積み重ねていこうと思える出来事でした。
人間としての私ー周囲への感謝ー
ちょっとずつ、小さなペースで活動の幅が広がりつつありますが、プライベートは一瞬暗黒期がありました。
リプロダクション外来へ行くことを決意した時ですね。
なんど「作業療法を受けたい」と思ったことか(笑)
結果的には何事もなくでしたが、かなり精神的なダメージをくらいました。
やっぱり一人間なので、仕事にも影響が出ることもわかりました。
が、1人で考えるよりも吐き出した方がいいと思い、代表STやアクション会の友人たちに気持ちを聞いてもらうことを選択しました。
ここで改めて1人では生きていけない。周囲に感謝することを大切にしたいと思う出来事だったように思います。
そしてこの経験をもとに、子育て支援にさらに力を入れることへ。
そして暗黒期を脱出できたのは、ワンちゃん(豆柴)を迎え入れたこと・MellowCampが大きなきっかけだったように思います。
うちのワンちゃんは一度飼い主が決まっていたのですが、色々あって再び飼い主募集しているというちょっと複雑な子です。
たまたま募集記事を目にして、迎え入れることにしました。とても穏やかで時々やんちゃ。柴犬とは思えないくらい良い子です。

命あるものはたくさんのことを教えてくれますね。
激動のなかに溢れる余白が私らしさを大切にできるきっかけになったのだと思います。

2024年と抱負ー非効率と頼るー
抱負はあまりなく、引き続き非効率に生きていこうと思っています。
ただ、
・出産をともに経験する初めての子育て×仕事という名の作業
ーわたしは女性役員なので育児休暇がありません。
産前産後休暇のみの取得です。育児休暇は雇用保険内の恩恵です。
役員は雇用する側なので、雇用保険には加入できません。
まあ本音を言うと、この時点で女性が社会進出しづらいですよね。
このような状態でどのように子育てと働くをブレンドするのか。
代表STや家族(主人や家族)と一緒に計画をしています。
おそらく新しい働き方になるのではないかと思っているので、この経験は引き続き記録に残していこうと思います。
・出産を通した胎児の発達記録
ー4月に出産を控えているのですが、出産までの胎児の成長や記録をまとめています。引き続き、スライドへまとめていこうと思います。
机上で勉強するのとはやっぱり異なり学びも多いですし、想像以上に身体的に負担が生じることを痛感しています。
・大学院受験準備
ー実は今年度博士(後期)課程を受験する予定でしたが、出産と重なるため2025年に受験日に向けて始動することにしました。
今年度は研究計画と受験勉強に力を入れていきます。子育てのことも踏まえて、受験前から動いていくことになりました。
非効率な私なので、効率性も磨きつつ…頼ることをしていこうと思います。
この3つは抱負といいますか挑戦かもしれないですね。
何年経っても新しい経験に溢れている毎日。幸せです。
では、2023年に出会った皆様、ありがとうございました!2024年もよろしくお願いいたします。