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「ナイトミュージアムで特別な夜を」

みなさん、こんにちは。

2021年11月19日に山梨県立文学館で行われたナイトミュージアムに行ってきました。

山梨県立文学館、それから美術館でも10月から始まったナイトミュージアム。夜は日中よりも静かで、落ち着いて鑑賞することができました。

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館内もこのように特別にライトアップされていたり、至るところに足跡があったり、夜の文学館の雰囲気を存分に感じることができました。

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私が今回鑑賞させていただいたのは、文学館にて期間限定で行われていた企画展、「ミステリーの系譜」です。秋の夜長にぴったりの企画展ですよね!

「探偵小説といえば」の江戸川乱歩。金田一耕助シリーズでお馴染みの横溝正史。そして、甲府市出身で「推理小説」という名称を提唱したという直木賞受賞作家である木々高太郎などなど、日本のミステリーの草創期から現代までを辿ることができました。

私が特に印象に残ったのは江戸川乱歩の“几帳面さ”です。もちろん、人間椅子の草稿など、作品を楽しむこともできたのですが、企画展では作品以外の、作家の“日常”を覗くことができました。

これは、江戸川乱歩の「トリックノート

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江戸川乱歩は、終戦後に欧米の探偵小説を読んでは、この読書ノートならぬトリックノートに、小説に出てきたトリックについて詳しく書き留めたそうです。

こちらは江戸川乱歩が製作した「探偵小説トリック分類表

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折帖仕立てで、長さは1m30㎝にも及びます。

これらからわかるように、江戸川乱歩は日頃からトリックについて自身でとことん研究し、几帳面にまとめていたことがわかります。そしてそこから、日本を代表する江戸川乱歩の探偵小説の数々が生まれていたのです。

こちらは江戸川乱歩の自宅にあった土蔵2階にある書架の写真です。

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ここには、江戸川乱歩自身が、自著作を1から21までの番号をふった「自著箱」と呼ばれる木箱に収め、保管していたそうです。ここでも、江戸川乱歩の几帳面さが見てとれますよね。

このように、文学館では作品だけでなく、作家の“日常”を覗くことができました。他では見ることができない、特別な経験だと思います。

次回のナイトミュージアムは美術館のみとなりますが、2021年12月17日の金曜日に行われます。事前申し込みをすると、学芸員さんの解説付きで楽しむことができるそうです。気になった方はぜひ、この機会に足を運んでみてくださいね。

ここまで読んでくださりありがとうございました。

文・写真:折井穂乃花(山梨県立大学国際政策学部1年)


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