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わたしと介護の出会い

わたしは都内の認知症対応型の高齢者施設に勤務をしながら、大学院で高齢者のwell-beingや地域包括ケアシステムについて研究しています(~2021.3)。

ここでは自らの介護や福祉への思いを発信していきたいと思います。現在介護を仕事にされている方や、こうした業種に少しでもご興味のある方に、おもしろいな、と感じてもらえたら嬉しいです。

わたしは、もともと介護に実現したいことや熱い気持ちを持っている訳ではありませんでした。人の役に立てる人間になりたいという思いを抱えながら、大学卒業後はミャンマー難民キャンプの教育支援に携わり、帰国後しばらくしてから、知人に誘われて介護事業所に就職しました。誘いを受けた際は、この仕事にピンときたわけではありませんでしたが、施設の温かい雰囲気が魅力的に思えました。

介護士をはじめてみると、この仕事が自分にとって心地よいものであることに気が付きました。いつのまにか仕事が暮らしの一部として溶け込んでいたような感じです。自分の場合はライフとワークが明確に分かれていない生活が好きなのかもしれません。

また、介護の仕事にやりがいも見出すようになりました。人は高齢でも認知症でも、本人や周囲の意思で最期まで強く、そして、きっと幸せに生きることができます。介護はこうしたポジティブな生をお手伝いする仕事です。人の役に立ちたいという当初の思いが、今はこの仕事を通して実現できるような気がしています。

さて、今後しばらくの投稿では、以下のような構成を予定しています。
(追記:全記事投稿後、編集しているので↓と実際の記事内容は若干異なります…)

介護士の仕事って大変じゃないです?[全5回]
 ・楽しい介護とはなにか、なぜ必要か考えてみる
 ・仲間とつくる楽しい介護は生活に溶け込むよ
 ・むずかしい利用者の対応にあたるとき
 ・夜勤がしんどくならないために
 ・待遇や働き方はもっと自由でいいのかも
介護士の仕事ってどうしたらもっと良くできるんだろう?[全4回]
 ・介護の専門性とは
 ・学術的観点からソフトスキル測定の可能性について
介護のみらい[全2回]
 ・介護の魅力/定義/未来はなにか考えてみる

はじめにわたしがお届けしたいことは、現場介護における現実とそれを楽しむためのコツのようなものです。介護士をしていると「大変な仕事だね」としばしばお声かけいただくことがあります。もちろん、大変な仕事に変わりはないのですが、(生来の楽観主義も幸いしてか)おそらく私は介護業務にしんどさを感じることが少ないように思います。現実の厳しさに対して、一個人としてそれをどのように受け止めているのか共有することで、善し悪しはわかりませんが、読み手の方の考えと照らし合わせてもらえたら幸いです。

次は現場経験に加え、研究に身を置く者としての視点を交えながら、介護の専門性や見据えたい未来について書く予定です。今後、介護業務の機械化や自動化がどのようになされるのか考察したいと思っています。

介護業務においては、他人のきれいな部分だけではない生々しい人間性と触れ合います。きっと、だからでしょうが、わたしは人とは何かといった、いささか壮大すぎる問いについても考えさせられます。昨今は様々な介護論が散見できるからこそ、自分なりの新規性として、そんな話題にもたびたび触れながら、細々と書いていけたらいいなと思っています。

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