麻雀初心者が初めてMリーグを追いかけた話

5/4。
Mリーグはセミファイナルの全日程が終了した。
2022-23シーズン、私は初めてリアルタイムでMリーグを追いかけていました。
U-NEXT Piratesを推している身としては今シーズンは一旦区切りとなってしまったので思っていることをペラペラ喋ってみようと思います。

かく言う私はリアルで麻雀を打ったことが数えるほどしかなく、小学生とかそこらの時期の話なのでドがつく程の初心者です。
役作りも下手くそだし、全部覚えきれていないし、点棒計算もできない。Mリーグを見始めるようになってから、雀魂でコツコツポイントを貯めてる程度。
その私が、なぜMリーグを見ようと思うようになったのか、この半年セミファイナルまで見てどんなことを思ったのかを少し書いてみようと思います。(あくまでもド素人の私が見て思っていることです。大意ではないことを前提として、さらーっと読んでもらえるとありがたいと心底思っています)

きっかけは(多分)日吉プロと小林剛プロ

Mリーグを見よう!と思ったきっかけはYouTubeの切り抜きでした。
(遡ってこれが最初です!って言おうとしたら全く見つからなかったです、、、、、何を最初に見たのか全く覚えていません。)
2022年の6〜7月のあたりだったので、シーズンが始まるまでは、切り抜き見てよ〜〜くらいに思っていましたし、実際いろんな切り抜きをちょこちょこと見ていたのですが。

出会ってしまったのです。
日吉辰哉プロのワードセンスの高さに。

どんなスポーツでもそうですが、実況と解説というのは試合を見る上で欠かせない存在だと思います。
日吉プロの実況はかなり新鮮なものでした。
どう新鮮だったかというと。
『ルールや戦術を知らなくても今誰が有利で、どんな状況で、どのくらい凄いことが起きてるか、わかる。』ことが新鮮でした。
日吉プロの熱量の高さと、かなり初心者向けに噛み砕いて説明してくださる配慮の大きさ、そして何より、ワードセンスの塊のような実況が自分にとっては刺さって仕方がなかったのです。
(shortの動画でお見かけした数年前の小林プロの和了に対する『ソニー損保かよ!』が群を抜いて好きです。)
麻雀の進行は喋ること多いし、選手の思考がかなりひしめき合っているのでその全てを話すにはどれだけ時間があっても足らないと思うんです。
必要な選択を取捨選択してお話しする実況の日吉プロ、松嶋プロ、こばみささんと、かなり細かいところまでお話ししてくださる解説のプロ雀士の皆さん。
初心者でもわかりやすくお話しいただいているのは今シーズンに限らずずっとそうだなぁと思っています。

そして。
麻雀面白いじゃん!って思わせてくださったのが。

小林剛プロの打ち方でした。

本当に恥ずかしいし、今は全くもって思ってませんが、Mリーグにハマる前は「麻雀って運ゲーだよな」って思ってました。いかに良い手牌が来るか自分の手元をあがれるように運をうまく使うか、大きな手をあがった人が強いんでしょ?って思っていました。立直を狙って行ったほうが良いし、鳴きは使わないほうが良い。ドラは大事だよね。そう思っていたんです。

小林プロの打ち方は鳴き(ポン、チー)を多用することで知られています。(私のようなど素人が語るのは非常に非常に烏滸がましいので、打ってらっしゃる姿を自分でご確認ください。後はデータをあげてくださる素晴らしい方々のツイートを見ていただければわかります…!)
上に載せた切り抜きだけではなくて、いろんな動画を見て、自分が思っていた麻雀の像と全く違うことに驚いて、面白い!ってなったのです。
小さな点数を積み上げていくスタイル、確率論から和了しやすい選択を導いていく(これはきっとどのプロもやられていることだと思いますが…)
ロジカルな思考を必要とするのかと気づいた時に、麻雀への興味が俄然湧いたのです。
気づけば、Abemaプレミアムの契約を結んで、気づけば初年度の試合を片っ端から、見始めていました。

まさかのレギュレーション

元々オタク気質がある身なので、一度興味が湧くと片っ端から色々調べてしまう悪癖があります。
Mリーグに関しても同じようなことが起きて、片っ端から調べていきました。

「………え?Piratesは選手の入れ替えあんの????え?????」

プロの世界というのがいかに厳しいかどうかは野球の世界で何度も見てきました。どれだけファンに愛されていても移籍や引退を余儀なくされてしまう選手を、20年もプロ野球チームを推していれば、いやでも見てしまうものです。
Mリーグのレギュレーションがどう、なんてことを言いたいわけではありません。
ただただ驚いてしまっただけなのです。
きっとデジタルな思考の上に成り立つ麻雀が好きで、Piratesはその毛色が強いチームだと書いてたのに。小林プロ、朝倉プロ、石橋プロ、瑞原プロの4人がチームで戦う姿があると思っていたのに。
選手の入れ替えがあるなんて。
始まる前に、切り抜きやアーカイブで見ていた選手をリアルタイムで追えない、なんて。
そんなことあんのかよ……の気持ちでいっぱいだったのです。
レギュレーションに登録選手の人数や契約更新の方法はあるけど、必須で選手入れ替えの規程が発生する条件が存在するものは初めて見たのです。
もちろん、麻雀プロの世界やMリーグの世界の都合があるので、それはそれだと思っています。
このレギュレーションが、まさか、「Mリーグを見るのが辛い」と思わせることになるとは、この時思ってもみませんでしたが。

Mリーグにハマったのは

そんなこんなでMリーグを見始めたわけですが、新たに仲林圭プロと鈴木優プロを迎えた新生U-NEXT Piratesを推すようになり、且つMリーグ全体をより好きになるまで、時間を要することはありませんでした。
今シーズンに限って言えばリアタイしたり、Twitterや YouTubeで動画を見たりしていたので、Mリーグに割く時間はかなり長いものだったと思います。

Mリーグの放送で嬉しかったのは、今年の対局放送は待ち牌と和了の役、用語解説がついたことでした。

(画像は、こちらの動画↓から拝借しました。いつもお世話になってます!)


鈴木優プロの待ちは1索4索
解説の石橋プロが仰った「仕掛け」という用語の意味が上部に。
どんな役で和了を決めたのかが、点数の増減の前に出ます。
長いとゾワゾワする

先述した通り、麻雀は実況や解説の方が触れるだろう内容が多いように見えます。例えばリーチをした後。待ちが何で、どんな役がつくのか、点数はどのくらいなのか、山に何枚残っているのか。これを全て話している間に巡目が回ってきてしまう。そうすると、お話しされる情報というのは端的になり、視聴者側の麻雀に対する理解力を求められるケースが多かったりするのです。
昨シーズンまでのものを見ている時に困ったのは、待ちが何かを聞き損ねたとき。プロの方は打牌選択が早いので、こちらの脳の処理が追いつかないのです。
(ただ、頭の体操になるし手牌の見方の勉強にめちゃくちゃなります。楽に見れないことはとても良いこと。)
知らない言葉の解説もとっても有り難いんです。麻雀を普通に打つ方は「スジ」が何かわかるけど、結構長いこと何が「スジ」なのかいまいち分かってなかったので、用語解説で理解しました、とか。本当にありがとうございます。
役は、実況の方が教えてくれますが目に見えた方がいいなって思っていたのでこれも嬉しかったです。
ただ、めちゃくちゃ労力のある作業なのではないかと思っています。
本来であれば、別になくてもいいんです。用語解説なんて「知ってるやつに聞きなよ!」って言っても良いんですが、そうしないところがずっと見続けている所以でもあります。本当にありがとうございます。

「Mリーグ見るの辛い」の気持ち

楽しく見てたんです。年末くらいまでは。
それがだんだん、「ええええ、しんどい……。」
となる回数が増えてきました。
何故か。
レギュレーションによる、選手入れ替え規定が迫っている赤坂ドリブンズの戦績が芳しくなかったのです。
素人目で見ていても、この手が何故あがれないんだ…と思う機会が本当に多くて。
リアルタイムで見ると心臓に悪いので、追っかけ再生を駆使していました。
麻雀を打てるのは各チーム1人。選ばれた選手がチームを背負って打牌選択をする。個人戦とチーム戦では意味合いが異なるのでしょう。だからこそMリーグにはドラマがあるし、時には残酷な結末を迎えてしまうのだと思います。
後半、特に残り10戦くらいは本当に熱い戦いでした。見終わるたびにはぁ、、、、となるほどに見応えがあるものばかりでした。

同じことをセミファイナルで思うなんて、思わなかったのです。
サクラナイツやパイレーツの奮闘ぶり。
風林火山、ABEMAS、KONAMI、雷電の戦略的攻撃、どのチームのどの選択を取っても心臓が痛くて痛くて仕方なかったのです。
毎日、Mリーグの速報を見ては「しんど…」となっていました。
それでも、ドラマはたくさんあって結果が全てではあるもののそれまでの過程の見応えは本当に素晴らしくて。この1年Mリーグを追いかけて良かったと思えるものばかりでした。

ファイナルも追いかけています。

職業柄、仕事が終わる時間が遅いので大半の試合はTwitterで追ってお家に帰って見れる時は見ているような感覚です。
ファイナルもすごく熱い闘い。セミファイナルとは違い、どの選手の打ち方も強く押しているような感覚があり、セミとはまた違った見応えが満載です。
同じチーム同士が連日試合をする場面はまた違った緊張感があるな、そんな印象です。
本日、5/19が最終戦。どこが勝ってもすごいシーズンだった、ドラマが満載だった、そう思えるシーズンだったのではないかと、思います。

まさか泣くとは、思ってなかった。

冒頭から話をしている通り、U-NEXT Piratesを推しているクルーですので、Piratesのセミファイナル敗退はとてもとても残念でした。最終戦も見ていましたが本当に苦しい戦いを強いられていたし、他チームの選手の選択が本当に素晴らしかったと思っています。
応援しているチームが負けてしまうことは本当に苦しい。これはどんなスポーツでも同じことだと思います。試合が終わった時に呆然としてしまいました。Piratesの今シーズンが終わってしまうことが本当に寂しかったのです。まだ見たいよ!と。

試合後、仲林プロが牌譜検討の配信をしてくださりました。
話が少し逸れますが、麻雀プロの方々が牌譜検討をしてくださる機会が多いことはファンからするととてもありがたいことだと思っています。他のプロスポーツでは見られる機会はそうそう多くないのではないでしょうか。麻雀という打ち手の思考回路がばちばち試合に反映される競技だからこそ、そういう機会があるのだと思います。(なかなか見てもついて行けないことが多くて何度も巻き戻してしまいますが、すごく勉強になります!)
その際に、勝ちたかったと何度も仰っていました。
深夜、布団にくるまって見ていましたが、気づいたら大号泣していました。
それぐらい熱量高く応援できるチームを作ってくれたことに本当に感謝しています。

麻雀の世界の面白さと怖さと

このnoteを書こうと思ったきっかけは、Twitterの麻雀関連のツイートを見る機会が増えたからです。
おすすめ欄に麻雀プロや麻雀好きの方のツイートがちらほら上がってきた際に、ふと思ったことがありました。
「麻雀の界隈(この表現が適切だとは思っていませんが、うまい言葉が見つかりませんでしたごめんなさい。)は怖い」
いや、どの界隈も怖いんです。野球だってアイドルだって心無い言葉が飛び交うような場面をたくさん見ているので、すごく怖い。
麻雀の世界は、賛否両論がたくさん湧き起こる印象があります。打牌選択一つ、インタビューの言葉一つ、どんなことも火種になってしまうような世界な気がしてならなかったのです。何も知らないど素人の目からすると、もしかすると足を踏み入れるにはそれ相応の知識が必要で「にわかは来んなよ!」みたいな世界なのかもしれない、と思ってしまうことがあります。
決して、ツイートの内容がどうこうって話ではありません。賛否両論が悪い!ってことを言いたいわけでもないんです。

ただ、Mリーグを見てた見る雀が、麻雀ってめちゃくちゃ面白いんだよ!って話をしたかっただけで、筆ではなくフリック入力を進めています。

大学の同期と、仲林プロの国士無双頭ハネ事件をリアルタイムで見ていたらその友人がMリーグにどハマりしていました。(彼女は風林火山推し)
彼女もしんどいって言いながらファイナルを見ています。
ドキドキハラハラしながら素晴らしい思考の一部を見せていただける麻雀ってめちゃくちゃ面白くて、私はMリーグから入ったけどMリーガー以外のプロの打ち方も目にする機会があって、それもまた面白い。誰1人同じ打ち方をしている人はいないんだっていうことが麻雀の大きな魅力だなと思っています。

Mリーグは、初心者に本当に優しい仕様になっていると思います。選手の皆さんの打ち方、各チームのSNSやYouTubeにUPされるコンテンツ、PPVや全国一気通貫ツアー、ファンとの距離感が近くなる機会が多いのも有り難いですし、実況のお三方の配慮とユーモアの効いた話し方、解説に来られる方々のわかりやすい選手の思考や麻雀のルール、打ち方の説明、まつかよさんの丁寧なインタビュー。(まつかよさんのインタビューはいつも聞きたかったそれ!って思います。ありがとうございます。)
私が麻雀に出会えたのは、Mリーグのおかげです。本当にありがとうございます。
来シーズンも、めちゃくちゃ楽しみにしてます!

誰かの目にこれが止まって、麻雀興味あるんだけど、見れるのかなぁって思ってらっしゃる方が麻雀という本当に最高に面白い競技に触れる機会があれば、これほどまでに嬉しいことはありません。

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