見出し画像

会社に入るメリット。サラリーマンから起業したから感じる事。

「新卒で会社に入るか、起業するか」。僕が学生のころには、そんな選択肢は、ほぼなかったと記憶しています。会社に入ることで得られるメリットについて書かせていただきます。

新卒で会社に入社するメリットは大きく下記のように考えています。

ビジネスマナーを教わることができる

会社に入らないで一から起業する場合、ビジネスマナーを自分で覚えなくてはなりません。メールの書き方、FAXの送り方、名刺の受け渡し、電話のでかた。企画書の書き方からプレゼンの仕方、営業のやり方などなど…

僕の時代では掃除の仕方からお茶の出し方まで総務のおばちゃんに教わった気がします…

しかし、それらのスキルの多くはもはや時代遅れになりつつあって、今から若い人たちが社会に出て身に着けるべきスキルなのかというのは疑問符がつきます。

仕事関係でも中小企業レベルではLINEやチャットワーク、ZOOMなどを使って連絡する事が多くなってきていて相手先のオフィスに電話することも本当に減りました。最近では、会社に固定電話を置いていないというオフィスも増えてきています。

しかしそれでも、ある一定レベルの社会性を身に着けるために会社(公務員・団体などの組織も含め)に入る意味があるのではないかと思っています。

僕は新卒の時に入った会社で「経費の使い方」とか、「仕事に対しての考え方」について多くの部分を学んだと思っています。

自分が始めた会社にもその要素は大きく影響していています。

誰かが見ているからとか見ていないからではなく、社会人としての基本姿勢、「こうあるべきだ」というベースは最初の会社で教え込まれたものです。

給料をもらって教育を受けられる

会社とは基本的に、社員になるべく効率よく仕事をしてもらって利益を出して、運営する組織です。その利益が大きくなれば、その分を還元するのがボーナスでしょう。

しかし、新卒の社員でも会社の業績がよければボーナスを支給されます。

社員旅行などもあるでしょうし、社員研修と称した旅行などが企画される会社もまだまだ残っています。

そうしたものを給料を支給されながら享受できるのはもちろん、そもそも会社でやってくれる教育って実用的なものが多いのです。

そうした学校や専門学校で習うアカデミックな知識とは異なった、実用的な知識や業務を会社の経費を投資して学ばせてくれる部分が会社に入る大きなメリットだと思っています。

僕が新しい仕事を始めてきたときを振り返ると…

例えばキッチンカーの仕事(出店場所の見つけ方、準備、商品選択、メニュー展開など)を身に付けたときや、カフェの業務(コーヒーの淹れ方、カフェの運営についての知識)を身に着けたときは無料奉仕で業務に携わらせてもらい経験させてもらってきました。

時にはお金を出して学ばせてもらったり、いろんなお店に出向いて行って、勉強の為に商品を購入したりして知識を身に着けてきました。

しかし、会社員(アルバイト、パートでも)としてカフェに入社すると給料がでます。

当たり前のように思われるかも知れませんが、スター○ックスコーヒーに入ればバリスタとしての知識を見に付けさせてくれる素晴らしいプログラムがあります。マク○ナルドに入社すると、世界で最先端のハンバーガー製造システムを給料をもらいながら見学する事が出来ます。

もちろん前項であげたような社員教育も行ってくれます。

自分から受け入れるつもりで取り組めば半年もすればかなりの知識を身に付けられる洗練されたマニュアルがそろっています。

そして、所属する会社の業績に貢献する形で勤務していれば当たり前のように給料も払ってもらえるのです。

自分で会社を経営している立場からみると、本当にすごいことだと思います。

お客さんを紹介してもらえる

2つ目の会社では営業職だったからでしょうか。お客さんを紹介してもらえるというメリットが強く浮かびます。

会社が独立を支援してくれる社風でもあったので、新規開拓先では「僕は1年以内に独立します。その後も僕と付き合ってくれる気持ちがあるようでしたら契約をお願いします」とクロージングしていました。

その甲斐もあって新規で立ち上げた事業所の僕のエリアのお客さんは2社を除いて僕のお客さんとして独立後も契約し続けてくれ最初のスタートをスムーズに切る事が出来ました。

もちろん、所属していた会社の専属代理店としてのスタートだったので退職後も代理店として会社の売上にも大きく貢献させてもらいました。

それでも、ほぼ貯金もなく、しかも家族を持って独立した立場だったので起業した当初から少ないながらも給料をもらえるというのは本当に有難いことだなぁと実感したのを覚えています。

僕は独立当初、個人事業ではなく株式会社を設立して、人を雇用してのスタートだったので人に給料を払って、諸経費を払って、自分に給料が残ったというのは家族がいた身としてはやり甲斐がありました。

…っていうか個人事業でのスタートという方法があるのを知らなかったので株式会社で人を雇用するのが当然だと思っていたというのが正しい言い方かも知れません。

カフェでの勤務でもお客さんとの関係が深くなれば独立後のお店にきてくれるでしょうし、コンサル業界、デザインや映像の業界でもそのまま引き継ぎでクライアントを任されるなんて話よく聞きます。

経験を積める

会社員として勤務していなかったら…今みたいに営業についての自信を持てていたかどうか…自信がありません。

あの頃に、本当に死にたくなるくらいに追い詰められた経験をしていたのが今の僕のベースを支えてくれています。

まぁ、営業を経験しないで独立していたら、もっと営業がうまくなっていたのかも知れないですけどね。

 営業職

営業職を経験させてもらっていて良かったなと実感するのは、新しく企画した事業で「どんなお客さんをターゲットにして案内したらいいのか?」「どんなアプローチで案内していったら良いのか?」というのが分かってスタートできるところ。

営業の時に持っていくツールや営業の順番や駆け引きなどは会社員時代に多くの事を学ばせてもらいました。

まぁ、経営者を数年やってみるとわかるのですが…会社員時代の営業って経営者のトップセールスとはちょっと違う部分もあるんですよね。

経営者になると自分の持っているサービスの領域がどんなものなのかを相手に知ってもらったら受注するパターンが多くなります。

自分以外にその分野の専門家がいないという独自の領域を持つか、所属するグループに自分と同じ領域の仕事をする人がいなければそれで仕事が成り立つんですよね。

それでも、ベースに持っている経験は絶対に活きるものだと思っています。

 事務職

事務職での経験も、かなりの部分活かされていると思います。僕は経理や総務を最初の会社でやらせてもらったのですがその時に簿記の基本や社会保険の基本、会社に必要な総務の基本などを学びました。

会社を経営する場合に、電話の契約(当時は固定電話で電話加入権というものがまだあった気がします)をどうするのか、LAN工事、ホームページの開設、備品の購入、事務所の故障個所を修理する業者の見つけ方。

銀行業務や掃除、お茶出し(業者さんの慰労をする場合のお茶菓子や引越しの蕎麦なども)、慶弔見舞や年賀状・暑中見舞いなども含めて考えるとものすごい量の周辺業務を学ばせてもらいました。

まぁ、インターネットで調べたら出てくるんですけどね。ただ、何を調べるべきかを知らなかったりする場合も往々にしてあるので…

経理に関しては、2社目で営業をしている時にも役立ちました。

自分の売っている商品の原価が分かる営業だったし、ざっくり財務諸表を見ることができる知識を持っていましたし、そのおかげで取引先の与信や取引先の選定、独立後を考えて値引きしないで営業をすることを念頭に置いた営業もできました。

いまはまだ自分の会社で模索中ですが…自分が理想とする経理の形を持っているのも最初の会社で経理を経験させてもらったからに他なりません。

結論として

もし、若い人が新卒で会社に入るのか起業するのかを悩んでいるとしたら…

学生の内に起業して、会社経営に関する大雑把な知識を身に着けてから、新卒で会社に入るのが良いのではないかなと思います。

新卒で会社に入る場合は、大きいとか小さいとかではなく本当に自分が興味を持っている分野の知識を学べるところを選ぶのが良いと思います。どうせ、これからの時代に新卒入社した会社に一生いるなんて常識は無くなっていくのだろうからわざわざ大きな会社でなくっても良いのかなと。

起業するのを視野に入れている場合は、大きな会社で一部分を担当するのではなく、小さな会社で色んな業務を経験した方が活きると思います。

ただ、大きな会社に入った時に得られる人脈も素晴らしい財産になるのは間違いありません。

どちらにしても、会社に入るのだったらその会社の看板を借りて仕事させてもらえるチャンスなので、しっかり働いてアピールし、周りの人に注目されるくらいに結果をだす方がいいと思います。

結果として、会社に残ったとしてもその方が良いですよね。

小さい会社だとしても業界にいれば、業界トップ企業の動向も勉強できるし、自分でやり始めてしまったらなかなか人の会社に入って学ぶ機会もなくなってしまうと思うので。

チャレンジしてみてくいださい。若さってすごい武器だと思います。

よろしければ、サポートをお願いします。どんな記事を書いていけば皆さんの役に立てるのか…試行錯誤しながら僕の経験を発信していきます。