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【読書感想文】記憶を失った少年たちの冒険とサバイバル『メイズ・ランナー (角川文庫)』

この本は、記憶を失った少年トーマスが、巨大な迷路に囲まれた場所に送り込まれるところから始まるんですよ。そこには、彼と同じように記憶を失った少年たちが住んでいて、迷路の中には恐ろしい生き物が潜んでいます。トーマスは、迷路の謎を解き、そこから脱出するために、仲間たちと協力しながら、自分の過去や真実を探っていきます。でも、彼らの前には、予想もしない試練や敵が待ち受けていて、彼らの運命は思わぬ方向に動いていきます。ドキドキハラハラの冒険物語です。

この本のテーマは、「自分の選択と責任」だと思います。トーマスは、迷路の中で、自分の行動や決断が、自分だけでなく、仲間たちや世界にも影響を与えることに気づきます。彼は、自分の記憶や正体を知ることで、自分の選択に対する責任を感じるようになります。同時に彼は、仲間たちとの信頼や友情を築くことで、自分の選択に対する支えを得るわけです。

おすすめポイントは、「迷路の設定と展開」です。本作に登場する迷路は、毎日変化する壁や扉、危険な生き物、謎めいた記号などで構成されていて、興味津々。迷路の中で起こる出来事や発見は、スリルとサスペンスに満ちています。特に、迷路の最奥にある中央部屋や、迷路の外にある世界の真実は、衝撃的な展開でした。

私は本書を読んで、トーマスの成長と仲間たちとの絆が印象に残りました。トーマスは、最初は不安や恐怖におびえていた少年ですが、迷路の中で、勇気や知恵、リーダーシップを発揮していきます。特に、彼が仲間たちを救うために、自ら迷路に入るシーンや、彼が仲間たちと別れるシーンは、胸を打つシーンでもありました。

総評として、本書は、迷路の中で見つけたものと失ったものについて、問いかける作品です。私は、この本を読んで、迷路の中に入り込んだような感覚を味わうことができました。

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