見出し画像

【読書感想文】子どもの心を忘れない大人のための物語。自由と冒険心を取り戻そう『トム・ソーヤーの冒険』

19世紀のアメリカ南部のミシシッピ川沿いの町で暮らす少年トム・ソーヤーを主人公にした物語です。
 
学校や家庭のしつけに反抗し、仲間たちと一緒に様々な冒険に出かける少年トム。彼は、墓場で殺人事件に遭遇したり、海賊になったり、宝探しをしたり、死んだふりをしたり・・・と、とにかくやりたい放題です。しかし、彼は決して悪い子ではありません。物語を通して、正義感や友情や恋心を持ち、困難に立ち向かい、成長していきます。
 
私はこの本を読んで、笑いとスリル満載なトムのやんちゃな悪戯や冒険がとても気に入りました。トムのキャラクターは、自由奔放で好奇心旺盛で、時にはずる賢く、時には無邪気で、とても魅力的なんですよね。彼の発想や行動は、なんといっても大人の常識や理性とはかけ離れていて、それが逆に新鮮です。
 
例えば、トムは、塀の塗りをさせられた時に、それを楽しそうに見せかけて、他の子たちに自分の代わりにやらせるという名案を思いつきます。他にも、自分の葬式に参列するために、死んだふりをして、自分の死を嘆く人々の反応を見て楽しんだりとか。これらの場面は、トムの独創性やユーモアが光るもので、読んでいて爆笑してしまいました。
 
この本を読んで、私は自分の子ども時代を思い出しました。私も、トムのように、学校や家で退屈していたことがあり、トムのように、友達と遊んだり、冒険したり、悪戯したりを思う存分できたらなぁ・・・と思っていたことが懐かしいです。
 
トム・ソーヤーの冒険は、子どもの目から見た世界の魅力や不思議を描いた名作。きっと、大人になってから読んでも楽しめると思います。
 

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?