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4歳児がはじめての商いで「にがおえ屋さん」を開店して60円稼いだ話

我が家の近所にはメンバー制のすてきなシェアキッチンがあり、2ヶ月に一度、メンバーは自由に商いをしてオッケーの「オープンデー」というイベントがある。

実家が魚の燻製屋さんなので、実家の商品を取り寄せ販売してみることに。

4歳の長女に

「何かお店やさん出してみる?雑貨屋さんとか絵本屋さんとか。」

と声をかけてみると、やりたいというので、4歳児が自分のお店を出すことに決定。

近所の畑の無人販売を利用するとき、長女はそれを見て「お店やさんやりたい」と言っていたことがあった。最近一緒にビーズアクセサリーを作ったりしたので、雑貨屋さんなんて良いんじゃない?と思って提案するも、長女が初出店に選んだ業態は、なんと「にがおえ屋さん」。

いきなり技術が必要なことを選ぶなぁと思いつつ、私自身、イベントや仕事で似顔絵を描いているので、絵を描けばいい商売とは思ってほしくない。

そこで私は似顔絵の秘訣を彼女に伝えた。

「相手の顔をよーーーく観察すること。あなたが思ったように好きな絵を描いたら似顔絵とは言わないよ。」

顔の形はどんなかな?髪の毛はふわふわ?サラサラ?目はいくつある?鼻はいくつある?

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そんなことを質問しながら、にがおえの練習がはじまった。いつも長女の描く絵は、にっこり笑った女の子やウサギの絵。それにお金を払う人が現れるほど世の中甘く無いぞと。

決して上手に描こうとしなくていい。相手のことをよく見て、よく見て描くことが大切。

そうして出来上がった作品がこちら。

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え、すごい良いやん!!(親バカ入ってすみません)

ファッションは装飾が入っているが顔や手はじっくり観察できて

そして手もよーく見た結果この表現って、やっぱり子どもは天才か。。。

せっかく商売としてにがおえ屋さんをやるので、値段は10円。近所の駄菓子屋さんで大好きなチョコレートがひとつ買える値段にした。

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当日、外看板と自分のスペースに看板を描いて準備完了。オープンしてほどなく、声をかけさせてもらった近所のお友達がママと一緒に来てくれてた。とりあえずお客さん第一号!

よーく見て、よーく見て、一枚完成。色塗りも頑張った。

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そしてお代の10円をいただいた。「ありがとう」と言われてお金をいただく初めての体験。とても嬉しそう。

その後、メンバーさんやそのお友達のマダム達や、出店者のお姉さんから似顔絵の注文が。一枚も売れなかったら気の毒なので…と夫と次女がやってきたころには順番待ち状態に。

一枚目を描いて、4歳児には色塗りまでは大変だったようで、母が色塗りサポートに回り、もくもくと観察して描く似顔絵屋さん。飼い犬の写真を見せてもらい、隣に描いたらとても喜んでもらえた。

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↑これは赤ちゃんとお母さんの似顔絵を描いたのだけど、赤ちゃんがすごく泣いていて、左の赤いのは赤ちゃんの泣き声なのだとか。

結果、この日の売り上げは60円!イベント終了時間まで、娘は大事に大事に60円を握りしめていた。

そして、帰りは近所の駄菓子屋さんへ。さあ60円で自分の好きなお菓子を買いたまえ!

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まだ計算ができない娘は好きなお菓子をカゴに入れ、会計に持って行くが、全部で120円。買えない。お店のおばちゃんと相談して、60円分に絞ったが、思ったより買えるものが少ないと思った様子。しかし、60円が大切すぎて全部使い切りたくないという気持ちが強く、10円のチョコレートとラムネ菓子を3つ買って30円は貯金することにした。

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私だったら嬉しくて使い切るのだけど、娘にとっては、みんなが喜んでくれた大切な対価だったから、取っておきたかったのかもしれない。

おうちに帰って10円のコインチョコを1つ妹にプレゼント!

はなまるな1日でした。








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