見出し画像

J.Y.parkのライブにエンタメのリーダー像を見た

J.Y.parkことパクジニョンのワンマンライブに行ってきた。
ワンマンと言ってもスペシャルゲストにNiziUが登場し、会場のボルテージは彼女らのオープニングアクトによって最初からMAXになった。

パクジニョンと言えば巨大事務所JYPの設立者であり総合プロデューサーでもある。
ちょいちょいプロデュースしたアーティストの曲の中に自分の名前を入れてくるでもおなじみの名物プロデューサーだが、自らもアーティストとして歌ピアノダンスなどありとあらゆる才能をあわせ持つ。

NIZIプロジェクトで知った人も多いことだろう。
もちろん知っての通り人間性やコミュ力もずば抜けている。

ちょうど音楽プロデューサーの四角大輔(よすみだいすけ)さんのお話を聴いていて、お話の中でこんな話があった。

どんなアーティストも通る道。最初は自分だけのため、誰か1人のために歌っていた歌がヒット。売れると聴いてくれる人が増えるから誰に向けて歌えばいいかわからなくなる。そうすると届かなくなる。結局はせまくせまく届けるのが最も多くの人に届くことになる。

四角さんの言い方はもう少し違うが、だいたい意味は合っていると思う。ちゃんと聴きたい人はアーカイブ動画を買ってくれ。

こんな話を午前中に聞いてからライブに行ったからアーティストの立場とプロデューサーの立場を感じながら見入ってしまうのもいたしかなかった。

アーティストが与える居場所

パクジニョンのパフォーマンスが与えてくれたのは一言で言って「私の居場所」だった。

私はこの人を見ている。
この人も私を見ている。
私はここにいてもいいんだ。
そう思わせてくれる優しさや気づかいがいたるところに散りばめられていた。

推し活の価値はそこにあるだろう。推すことで自分の価値を感じられる。推すことこそが自分の存在意義だと思える。

まったく違う人間の共感

観客の年齢層は予想どおりバラバラ。50代とみられる夫婦や10代であろうNiziUのファン。私のような30代も普通に浮くことなくいられる、近年珍しいカオス具合だった。

楽曲も80年代J-popを歌ったかと思えばJYPを総動員させた名曲揃いのセトリ。知ってるとか知らないとかそういうレベルじゃない。圧倒的なエンタメがそこにはあった。

隣を見ればまったく違う人間のはずなのに、不思議と同じ気持ちを共有し合ってる感覚があった。

リーダーとはこういうものか。ジェーワイピーのコーポレートスローガンは「Leader in Entertainment」まさに彼自身がそれを体現していた。

プロデューサーとしてパクジニョン

やはり芸能事務所のプロデューサーとしてのパクジニョンが印象深い。日本のプロデューサーは秋元康さんにしてもジャニーさんにしても出る側の人ではなく、マネージャー側の人だ。アーティストがプロデュースすることの面白さがある。

日本ではプロデューサーがあまり名前を知られていることはないので映画監督で例えていく。

西野亮廣さんにしても北野武さんにしても品川さんにしても芸人から映画監督という一見おかしなイバラ道を歩いている。

だがこれは本質的に向いているはずだ。演者だってやったこともない人からあれこれ言われたくはないし、同じ気持ちや目線に立って話ができるほうが魅力を発揮しやすい。

映画監督になるための勉強をしてきて映画を撮りまくっていたとしても、あくまでエゴの世界でしか話ができない。ややこしいことに映画の世界には監督とプロデューサーという別の役割があるのでそれでも成り立つのだが、芸能事務所はそうではない。

プロデューサーが言うことは絶対、みたいな空気感がある中で、JYPにあれだけ魅力的なメンバーが集まり育まれていることは決して偶然でも奇跡でもないだろう。

こんなことを考えて帰宅した私に向かって妻は「もちゴリに髪型が似てるね」と一蹴した。

ありがとうございます!先にお礼言っておきます!