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【探究堂日記 #18】10種類の炭酸飲料で「メントスコーラ実験」やってみた 噴出度1位はどれだ

探究堂では自分が興味・関心のあることをテーマに設定し、個人プロジェクトとしてそのテーマをとことん追究する授業も行っています。

今回の記事では、まいぷろクラス(マイプロジェクトの略)で現在進行中のプロジェクトをご紹介したいと思います。

現在、小学4年生のKくんが取り組んでいるのは、いわゆる「メントスコーラ」実験です。
メントスコーラとは、ペットボトルに入ったコーラの中にチューイングキャンディのメントス数粒を一度に投入すると、泡が一気に吹き上がる現象のことです。

新たなプロジェクトを検討していた際に、たまたまYouTubeで観た映像をきっかけにこの実験がスタートすることになりました。

「炭酸飲料以外でも、メントス入れたら吹き出すんかなあ?」

メントスコーラの動画を見終えて、彼は素朴な疑問を抱きます。

「気になることは何でも確かめよう」がまいぷろクラスのモットーです。
翌週の授業にて、家から持ってきた数種類のジュースの中にそれぞれメントスを入れてみるものの全く反応がありません。

(やっぱり炭酸飲料とメントスの組み合わせに意味がありそうやな……)

Kくんは次の課題として、コーラだけではなく、いろいろな種類の炭酸飲料で実験してみることにしました。
どの炭酸飲料が最も勢いよく噴き出すのかは私も気になるところです。

とは言え、ただの遊びではなく実験として進めていくからには、その作法を学ぶ必要があります。

どのように実験を進めるのか?
実験に必要な道具は何か?
何種類の炭酸飲料を準備すればよいか?
実験記録の取り方をどうするか?

一つずつポイントを押さえながら、実験計画を立てていきます。

実験対象として選んだ炭酸飲料(10種類)は以下の通りです。
CCレモン、三ツ矢サイダー、ラムネ、コカ・コーラ、デカビタC、ジンジャーエール、ザ・タンサン・ストロング、オロナミンC、レモンスカッシュ、ウィルキンソン

ジンジャーエールとコカ・コーラが優勝(最も噴き出す)を争い、レモンスカッシュは炭酸が弱そうという理由で最下位なのではと予想しました。

今回用意する炭酸飲料の中には、容器の口が狭く、市販のメントスの大きさでは入らないものもあったので、事前に粒を割っておかなければなりません。
男の子は作業をしながらも、早く実験したくてうずうずしている様子が伺えます。

一通りの準備を終えて、我々は実験場所となる鴨川デルタへ向かうことにしました。
移動途中にあるコンビニエンスストアや自動販売機で炭酸飲料を調達します。
そして、いよいよお待ちかねの実験のスタートです!

「やばい、きたきたーー!!」

地面に置いたコカ・コーラのペットボトルにメントス3個を手際よく投入すると、泡が一気に吹き上がりました。
勢いよく中身が飛び出す様はまるで火山の噴火のようです。

とは言え、すべての炭酸飲料がそのようなわかりやすい結果になった訳ではありません。
中には、シュワシュワ泡立つものの、容器から全くあふれないケースも存在しました。(CCレモン、レモンスカッシュ)

実験の結果、内容量が半分以下になったのは、「コカ・コーラ」「三ツ矢サイダー」「ウィルキンソン」の3種類でした。(並びは順位)
教室に戻り、Kくんは満足気な様子でノートに結果をまとめます。

しかし、次にやることを考えるなかで、新たな疑問が頭をもたげてきました。

「炭酸飲料のシュワシュワって何なんやろ?」

これまで当たり前のように感じていたものの不思議さにふと気づいたのです。
彼の探究スイッチがオンになった瞬間だと言えるでしょう。

早速インターネットで調べてみると、炭酸飲料の基本は、水に二酸化炭素を溶かした「炭酸水」であることが判明しました。
そして、「炭酸水」はクエン酸と重曹があれば、手軽に自作できるとのこと。

「僕も炭酸水を作ってみたいなあ」

Kくんのプロジェクトは、単なるメントスコーラ実験に留まらず、さらなる探究活動に発展していくことになりました。

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